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就業促進定着手当をもらう3つの条件とは?計算や申請方法を解説

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「就業促進定着手当」を知っていますか?

知らない人も多い「就業促進定着手当」ですが、再就職をした人を支援する制度の1つです。

就業促進定着手当を詳しく知り、手当を申請する方法や給付額の計算方法を正しく理解しておきましょう。

再就職手当の受給者が受け取ることができる「就業促進定着手当」

雇用保険の1種である「就業促進定着手当」は、再就職を支援する制度です。

就業促進定着手当は再就職先で半年以上働き、半年間の賃金が前職時よりも少なかった場合に支給されます

就業促進定着手当を受け取ることができる人は限られますが、再就職手当とダブル給付を受けながら就業することができます。

就業促進定着手当は再就職手当とともに知っておくべき制度でしょう。

再就職手当とは

再就職手当とは再就職のお祝い金のような制度で、失業保険の給付中に再就職すると受け取ることができます。

再就職手当の支給額は、支給残日数×基本手当日額×給付率で算出されます。

失業保険よりも、就業促進定着手当と再就職手当を受け取る方が高額の場合がある

失業保険の受給期間中に早期に再就職することで、再就職先での給料と再就職手当の両方が受給できるので、仕事のブランク期間を短くできます。

そして再就職までの期間が早いほどに、給付率は高くなる傾向にあります。

合計の受給金額を考えると、失業保険だけを受け取るよりも再就職手当と就業促進手当とをもらった方が合計額が高額な可能性が高いでしょう。

失業保険を受け取るメリットやデメリットを詳しく知りたいという人は「失業保険がもらえない条件とは?退職前に確認したい5つのケース」に目を通してみてくださいね。

就業促進定着手当がもらえる3つの条件

就業促進手当をもらえる条件就業促進定着手当をもらうためには、以下の3つの条件をクリアする必要があります。

自分に当てはまるかどうかをチェックしてみましょう。

条件(1)再就職手当を受け取っている

就業促進定着手当を受け取るには、再就職手当を給付されていることが条件です。

再就職手当の申請期限は、再就職日の翌日から1か月以内です。

再就職手当は再就職日から2年間は申請できますが、1か月以内の申請がおすすめです。

就業促進定着手当の支給申請書は、再就職手当の支給決定通知書に同封されているので、紛失しないように保管しておきましょう。

再就職手当を受け取るための条件を詳しく知りたいという人は「失業保険がもらえない条件とは?退職前に確認したい5つのケース」に目を通してみてくださいね。

条件(2)再就職して半年以上、雇用保険の被保険者として雇用されている

就業促進定着手当をもらうためには再就職後に雇用保険に加入し、半年以上勤務しなければなりません。

また、事業主の都合であっても半年以内に出向などで勤務先が変わってしまうと、就業促進定着手当が受け取れません。

就業促進定着手当を確実にもらうためには、再就職する会社では雇用保険に加入できるか、半年以内の出向などがないかを確認しましょう。

条件(3)再就職後の1日分の賃金が、前職よりも低い

再就職後の半年間に支払われた賃金が前職時の賃金より低いことも、就業促進定着手当を受け取るための条件です。

そして賃金は半年間の総額ではなく、「日額」で比較します。

半年間の賃金総額を比較してしまい、就業促進定着手当を受け取れると勘違いするケースは多いようです。

賃金の日額を算出する方法は、後ほど解説します。

就業促進定着手当の支給額計算方法|3つのステップ

就業促進定着手当の支給額の計算式は以下の通りです。

就業促進定着手当=(離職前の賃金日額−再就職後6か月間の賃金の1日分の額)×再就職後6か月間の賃金の支払基礎となった日数です。

就業促進定着手当の支給額を算出する計算式を使った計算方法は以下の3ステップです。

  1. 前職と現職の賃金の差額を計算
  2. 就業促進定着手当の上限額を計算
  3. 差額と上限額の比較

STEP1.前職と現職の賃金の差額を計算

前職と現職との賃金差額を求める計算式は、(離職前の賃金日額−再就職後6か月間の賃金の1日分の額)×再就職後6か月間の賃金の支払基礎となった日数です。

計算式には以下の3つの項目が必要です。

  1. 離職前の賃金日額
  2. 再就職後6カ月間の賃金の1日分の金額
  3. 再就職後6カ月間の賃金の支払基礎となった日数

計算に必要な3つの項目を算出する方法は次の項目で詳しく解説します。

離職前の賃金日額の計算方法

「離職前の賃金日額」は、雇用保険受給者資格証の1面14欄「離職時賃金日額」に記載されています。

ただし実際に計算式に使える賃金日額には上限と下限額が決められています。

たとえば離職時に30歳未満の方で離職時賃金日額が1万4,000円の場合、上限額の1万3,700円を計算式に入れます。

賃金日額の上限と下限額は毎年8月1日に改定されるので、確認しておきましょう。

再就職後6ヶ月の賃金の1日分の額の計算方法

「再就職後6か月間の賃金の1日分の額」は、税金や社会保険料などを差し引く前の総支給額から算出しますが、ボーナスなどの3か月を超える期間ごとに支払われる賃金は含みません。

また、再就職後6か月間の賃金の1日分の金額は賃金日額の上限と下限額が適用されます。

  • 再就職後の賃金が月給制の場合:再就職後6か月間の賃金の合計額÷180
  • 再就職後の賃金が日給制または時給制の場合:以下の(1)または(2)のうち金額が高い方を適用する

(1)再就職後6か月間の賃金の合計÷180

(2)(再就職後6か月間の賃金の合計額÷働いた日数)×70%

再就職後6カ月間の賃金の支払基礎となった日数

「再就職後6か月間の賃金の支払基礎となった日数」は、支払い基礎となる日数が給料形態によって変化します。

  • 再就職後の賃金が月給制の場合:実際の勤務日数にかかわらず暦日数(30日・31日など)
  • 再就職後の賃金が日給月給制の場合:基本給が支給された日数
  • 再就職後の賃金が日給制または時給制の場合:実際の勤務日数

STEP2.就業促進定着手当の上限額を計算

就業促進定着手当の上限額は以下のように計算します。

  • 基本手当日額×支給残日数×30%または40%
  • 再就職手当の支給率が70%の場合は30%
  • 再就職手当の支給率が60%の場合は40%

基本手当日額は雇用保険受給資格者証の1面19欄に記載されていて、支給残日数とは失業保険を受け取れる残りの日数を指します。

STEP3.差額と上限額の比較

就業促進定着手当は、「STEP1.前職と現職の賃金の差額を計算」と「STEP2.就業促進定着手当の上限額を計算」で算出した額のうち、高い方の金額が支されます。

就業促進定着手当の申請方法|提出書類は4つ

週ぎょぷ促進手当を申請する方法就業促進定着手当は再就職した日から半年経過後に再就職手当を申請したハローワークで申請できます。

ハローワークへ直接出向く以外に、郵送手続きも可能です。

就業促進定着手当の申請には以下の4つの必要書類を用意しましょう。

  1. 就業促進定着手当支給申請書
  2. 雇用保険受給資格者証
  3. 就職日から6カ月間の「出勤簿の写し」
  4. 就職日から6カ月間の「給与明細」または「賃金台帳の写し」

1. 就業促進定着手当支給申請書

「就業促進定着手当支給申請書」は、再就職手当の支給決定通知書と一緒に送られてきます。

就業促進定着手当を申請できるまでの約半年は、書類を失くさないように保管しておきましょう。

申請書には本人記入欄だけでなく、再就職先の会社の記入欄もあります。

2.雇用保険受給資格者証

「雇用保険受給資格者証」は、ハローワークで失業給付の受給手続きをし、のちに開かれる受給説明会で受け取れる書類です。

雇用保険受給資格者証も、就業促進定着手当と同じように申請が完了するまでは大切に保管しておきましょう。

3.出勤簿の写し」と「給与明細」または「賃金台帳の写し」

再就職先の会社に依頼して以下の2種類の書類を受け取る必要があります。

  1. 就職日から6カ月間の「出勤簿の写し」
  2. 就職日から6カ月間の「給与明細」または「賃金台帳の写し」

再就職時に、再就職先へは2種類の書類が必要な旨をあらかじめ伝えておくとスムーズです。

就業促進定着手当を申請する際に知っておきたい3つのポイント

就業促進手当を申請する際のポイント就業促進定着手当を申請する際のポイントは以下の3つです。

  1. 申請期限は再就職した日から6ヶ月経過後から2ヶ月間
  2. 月額ではなく日額での計算のため、もらえない場合もある
  3. 就業促進定着手当をもらえないかもと思っても、まずは申請してみる

1.申請期限は再就職した日から6ヶ月経過後から2ヶ月間

就業促進定着手当の申請期限は原則再就職した日の6か月後から8か月後までの2か月間です。

短い申請期間中に再就職先の会社に依頼するなどして、提出書類を揃えなくてはなりません。

しかし再就職手当と同様、再就職先に6か月勤務した翌日から2年間は申請が可能です。

申請期限後も申請できることがあるので、すぐに諦めないで申請してみましょう。

2.月額ではなく日額での計算のためもらえない場合もある

離職前よりも再就職後の月額賃金は減っていても、日額賃金を算出すると離職後の方が高いために、就業促進定着手当の対象外になることがあります。

たとえば、前職は正社員で現職がパートやアルバイトになったとします。

パートやアルバイトで勤務日数が正社員の時よりも少ない場合、1か月の賃金総額が正社員以下であっても、日割り金額では前職を上回るケースもあります。

再就職後半年間の賃金総額で判断ぜず、賃金日額を求めてみましょう。

3.もらえない場合でも、書類を提出して申請しよう

再就職後の日割り賃金額が前職よりも低いのかわからない場合も、まずは就業促進定着手当の申請書類を提出してみましょう。

就業促進定着手当の計算式は複雑なので、自己判断では間違っている可能性もあります。

再就職後に雇用保険に加入して半年以上勤務していて、再就職手当をもらっているなら、就業促進定着手当も申請してみるのがおすすめでしょう。

就業促進定着手当に関するQ&A

就業促進定着手当についてのQ&Aをまとめました。

制度についての不明点や不安な点があったら、ハローワークへ相談するとよいでしょう。

Q1.申請後、振り込まれるのはいつ頃になる?

就業促進定着手当が振り込まれるのは申請してから約2週間から1か月後です。

3つの条件をクリアしているかどうかと書類不備がないかを確認後、就業促進定着手当が支給されます。

Q2.就業促進定着手当支給申請書の再発行は可能?

就業促進定着手当支給申請書は再発行が可能です。

紛失したときはハローワークの窓口に依頼する、またはハローワークのサイトからダウンロードして再発行できます。

就業促進定着手当支給申請書は再就職手当の支給通知書と同送されるので、紛失しないよう注意しましょう。

まとめ

  • 失業保険よりも、再就職手当+就業促進手当をもらったほうがお得なパターンが多い
  • 就業促進定着手当をもらうには、3つの条件をクリアしなければならない
  • 賃金の計算は複雑なので、自己判断せずに申請しておくのがおすすめ

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Writer パラナビ編集部

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