「仕事から逃げたい」「逃げるには辞めるしかない」
いまあなたの頭の中は、仕事を辞めることでいっぱいになっているかもしれません。
でも、逃げない方があなたのためになるケースもあります。
今回は、仕事から逃げる前に知っておきたいリスクや、すぐ逃げた方がいい状況をまとめました。
あなたにとって最善のやり方で、今の状況から抜け出しましょう。
Contents
「仕事から逃げたい」気持ちを我慢し続けるのは危険
仕事から逃げたい気持ちを我慢し続けるのは、あなたにとってよいことではありません。
「逃げたい」気持ちが積もりに積もると、自分は大丈夫だと思っていてもいつしか限界がきます。
本当にすべてを投げ出して、逃げだしてしまう日がきてしまいます。
一度逃げてしまうと、気まずさやバツの悪さで怖くなってしまい元に戻れなくなり、最終的に働くこと自体に恐怖を感じてしまうようになるかもしれません。
自暴自棄になってしまう前に、きちんと「仕事から逃げたい」気持ちと向き合ってみましょう。
勢いで仕事から逃げることで起こりうるリスク3つ
仕事から逃げるには「仕事を辞めるしかない」と思う方も多いのではないでしょうか。
しかし、勢いでなにもかもを捨てて仕事を辞めてしまった場合、逃げられた安心よりも後悔の気持ちが強く残ってしまう可能性が高いです。
なぜなら、仕事を辞めることは多くのリスクを抱えているから。
準備や時期を考えずに、いますぐに逃げることでおこるリスクを3つにまとめました。
- 収入源が一時的に途絶える
- 「逃げなかったとき」にあったはずのチャンスを失う
- 転職したからといって状況がよくなるとは限らない
リスク1.収入源が一時的に途絶える
仕事から逃げたいという気持ちで準備せずに突然仕事を辞めると、収入はゼロになります。
収入がないと自分や家族の生活が不安定となり、精神的に負担が大きく今後の心配や焦りが増えてしまいます。
次の就職先が決まった段階か目途がついた状況になってから退職の手続きをすすめると、冷静な判断ができて不安も少なくなります。
リスク2.「逃げなかったとき」にあったはずのチャンスを失う
「逃げる」選択をするということは「逃げない」という選択をしたときに得られたはずのチャンスを逃しているということです。
仕事から「逃げたい」と思ってしまうと、逃げることだけが明るい未来だと思い込んでしまいがちですが、その場で逃げずに堪えた先に思いもよらない大きなチャンスに恵まれる可能性もあるのです。
仕事から逃げるということは、逃げなかったときの未来を考えられないまま、選択肢を捨てていることになるでしょう。
逃げたくなったときは、一度「逃げないでいたときの未来」を考えてみてもいいかもしれません。
リスク3.転職したからといって状況がよくなるとは限らない
転職したからといって今の状況が必ずしもよくなるとは限らないので、注意が必要です。
新しい就職先でも似たような問題で悩んだり迷ったり、しんどさを感じる可能性があるからです。
職場の人間関係がつらくて退職しても、新しい就業先の人間関係が良好なのかは分かりにくく、状況が改善する保証はないと理解しておいたほうがよいでしょう。
仕事から逃げたいと思ったとき、今すぐ仕事を辞めた方がいい状況4つ
「とにかく辛い」「もうどうなってもいいから逃げたい」と思うときもあります。
もちろん、今すぐにでも逃げたほうがいいケースもあります。
逃げるのは甘えではありません、未来を切り開く一つの手段です。
これから紹介するケースに当てはまっている場合は、すぐにでも逃げることを考えましょう。
- スキルアップも昇進も望めない
- 一日中、休みの日も仕事のことを考えている
- 仕事が原因で体調が悪化している
- パワハラ・セクハラを受けている
逃げるべきケース1.スキルアップも昇進も望めない
今の仕事をする上で努力が必要ない場合や昇進の余地がない時は、職場を変えてもよいタイミングといえるでしょう。
仕事がマンネリ化して自分の成長につながっていないと感じる時や、努力が評価されず昇進も見込めない状況では仕事のやりがいは薄れていきます。
現在の職場で学ぶことがなくなりモチベーションの維持が難しくなってきたら、スキルアップを目指して次の一歩を踏み出す時といえます。
逃げるべきケース2.一日中、休みの日も仕事のことを考えている
仕事以外の時間がほとんどない、プライベートで楽しい時間を過ごせていないという方は注意が必要です。
休みの日でも仕事のことばかり考えてしまう状況が続くと、気づかないうちにストレスがたまり精神的にも肉体的にも負担となります。
仕事以外の時間で気分転換できているか、自分自身の行動を振り返ってみることをおすすめします。
逃げるべきケース3.仕事が原因で体調が悪化している
仕事のストレスのせいで体調に悪影響が出ている場合は、うつ病を患う可能性もあり速やかに仕事から逃げるべき状況といえます。
「みんなのメンタルヘルス(厚生労働省)」によると、身体にあらわれるうつ病のサインは以下のようなものです。
(画像出典:厚生労働省 みんなのメンタルヘルス)
このような症状が続く場合は即治療が必要な場合もありますので、無理せず仕事から逃げることを考えましょう。
逃げるべきケース4.パワハラ・セクハラを受けている
パワハラやセクハラに合っている場合は、速やかに退職するべき状況です。
しかし、何も言わずに会社から逃げたり、自分から退職願いなどを提出して辞めたりしてしまうと、「自己都合」扱いでの退職になってしまいます。
自己都合退職した場合の失業保険のデメリット例
- 失業保険の受給が一定期間制限される
- 支給期間が短くなる
明らかなパワハラ・セクハラでの退職は、会社都合にできる可能性があります。
心も体も限界な場合は逃げるべきですが、証拠を集めれば「会社都合」での退職を勝ち取ることができるということも覚えておいてください。
関連記事:パワハラが原因で退職したい!気になる退職理由や退職手続きの際の注意点
退職でトラブルになりそうであれば、退職代行に相談してみる
日本では憲法で職業を選択する自由が定められているため、仕事を辞めることに法的問題はありません。
しかし、パワハラ・セクハラなどの問題での退職は、トラブルに発展してしまうことも考えられます。
「自力での退職はハードルが高そう」な場合には、退職代行に交渉を任せてみるのも一つの方法です。
退職代行はあなたと会社の間に入ってくれ、会社に行かなくても退職トラブルに対処できます。
退職代行で「退職に関する交渉ができる」のは、労働組合が運営している業者と弁護士だけなので注意してください。
編集部オススメ1.労働組合が運営「退職代行ガーディアン」
関連記事:退職代行ガーディアン口コミ・評判|サービスの安全性と注意すべきポイント
編集部オススメ2.弁護士の安心サポート「弁護士法人みやびの退職代行サービス」
連記事:弁護士法人みやびの退職代行サービス|評判・口コミから見る人気の理由
仕事から逃げたいと思ったとき、まだ踏ん張ってみた方がいい状況3つ
逃げ出す前に、もうひと踏ん張りして考え直した方がいい状況もあります。
- 辞めたい理由が漠然としている
- 在職期間が短くて失業保険の受給資格がない
- 「怖い上司がいる」など人間関係でストレスがある
1.辞めたい理由が漠然としている
原因がはっきり分からないけれど「何となく仕事を辞めたい」という人は、次の職場でもまた苦労する可能性があります。
理由が明確でないまま退職すると、自分が望む働き方や優先する条件も漠然とした中で次の就職先を決めることになり、また「仕事を辞めたい」という状況に陥りやすいからです。
まずは仕事を辞めたい理由を整理して、今の職場では改善できないのか考え直すことから始めると、自分の仕事観や価値観が明確になり、理想のライフスタイルに近づくことができます。
2.在職期間が短くて失業保険の受給資格がない
仕事を辞めたとき、収入源として一番頼れるのが失業保険です。
失業保険を受け取るには、定められた期間、雇用保険に加入している必要があります。
失業保険の受給に必要な「雇用保険の被保険者期間」は、以下の通りです。
- 自己都合:離職前2年間に被保険者期間が12ヶ月以上必要
- 会社都合:離職前1年間に被保険者期間が通算して6ヶ月以上必要
勤務日数がこれ以下の場合は、失業保険は受け取れません。
関連記事:失業保険がもらえない条件とは?退職前に確認したい5つのケース
3.「怖い上司がいる」など人間関係でストレスがある
人間関係での問題は、仕事を辞めなくても解決できるかもせしれません。
なぜなら、上司や同僚に関する悩みがあるのであれば、社内の異動で解決する可能性があるからです。
人間関係の問題はどこの職場でも少なからずあるもので、転職して改善されるとは限りません。
仕事内容に不満が無いのであれば、異動願を出すか異動の時期まで待ってみるという手もあります。
仕事から逃げる前にやってみてほしいこと3つ
「逃げたいけど仕事を辞める勇気がでない」という方も多いはずです。
「逃げる=仕事を辞める」ことだけではありません。
仕事を辞めなくても、いまの状況から抜け出すきっかけになる方法を紹介していきます。
- 転職エージェントに登録する
- 信頼できる人に相談してみる
- 1日休みをとってみる
1.転職エージェントに登録する
「会社を辞めたい」「今の仕事から逃げたい」という時は退職前に転職エージェントに登録するのがおすすめです。
転職エージェントは仕事の状況、望む働き方、今後のキャリアについて細かくヒアリングした上で、あなたに合う仕事を紹介してくれます。
登録や相談をして最終的に転職に至らなくても問題はないので安心です。
話を聞いてもらうことで、気持ちや心の整理ができる、自分の強みが分かる、キャリア形成につながるというメリットがあります。
▽おすすめの転職エージェントや選び方のコツは、おすすめの転職エージェント18社を徹底比較|業種・サービス別にランキング【プロ監修】でまとめていますので参考にしてください。
2.信頼できる人に相談してみる
「仕事を辞めたい」と言い出しにくい人は、社内で信頼できる同僚や上司、後輩に打ち明けて、理解者をつくるところから始めましょう。
自分の気持ちや今後の意向が伝わるだけでなく、仕事の調整や協力をしてもらえたり、アドバイスや別の意見が聞けるかもしれないからです。
退職や転職の意を伝えることは勇気が必要かもしれませんが、まずは味方をつくるところから始めると、次の行動に移しやすくなります。
3.1日休みをとってみる
仕事を辞めたいという気持ちになった時は、休暇を取ってゆっくり考える時間を確保することが大切です。
有給休暇を使って仕事から離れることで、気分転換できたり本当の気持ちに気がつくなど新たな発見があるかもしれません。
たとえば落ち着いた状況でもう一度考える、リフレッシュする、趣味に没頭するなど心地よい過ごし方をすると、自分を見つめ直すいい機会になるでしょう。
仕事から逃げたいときのQ&A
「仕事から逃げたい」と思ったときに、よくある疑問をまとめました。
- 円満に退職できるか心配。スムーズな退職方法はある?
- 30代で仕事から逃げた場合、転職先はある?
Q1.円満に退職できるか心配。スムーズな退職方法はある?
円満な退職に大切なのは、退職時期とスムーズな引継ぎです。
辞めるからといって、職場の繁忙期に配慮のない退職スケジュールを組んだり、適当な引継ぎをしたりするのは、マナー違反といえるでしょう。
円満な退職方法は「仕事を辞める際の円満退職までの5STEP。辞める理由やタイミングも合わせて解説」の記事で詳しくまとめていますので、参考にしてください。
Q2.30代で仕事から逃げた場合、転職先はある?
仕事から逃げたい気持ちに年齢は関係なく、社会人のルールや仕事に慣れた30代でも感じることです。
30代で後悔しない転職するなら、転職エージェントの利用を検討してみましょう。
転職エージェントは自分に合った転職先を転職のプロが探してくれるため、理想の求人を見つけやすいです。
また、面接や書類作成にもアドバイスがもらえるため、30代からの転職でも心強いサポートが受けられます。
\30代の転職は”転職のプロ”に相談!/
まとめ
- 仕事から逃げたいと思ったとき、勢いで辞めてしまうのはリスクが高い
- しかし、仕事が原因で心身に不調をきたしているようであればすぐにでも逃げるべき
- 仕事を逃げたいのに勇気が出ない場合は、休みをとったり異動願をだすなど辞めなくてもできる方法を試してみる