いま、サラリーマン(会社員)を続けながら副業で起業する「プチ起業」が人気です。
「副業で起業するメリットとは?」「どんな副業のアイデアが起業に向いている?」など、気になる起業についての悩みを解決していきましょう。
起業するために必要な手続きなど、知っておきたい基礎知識もまとめていますので、チェックしてください。
今すぐに「起業に適したおすすめの副業」が知りたい人は「在宅でできるおすすめの副業は3つ」に目を通してみてくださいね。
Contents
まずは知っておきたい「副業」と「起業」の違い
副業起業を考える際は、まずは「副業」と「起業」の違いを知りましょう。
「副業」は「本業以外で収入を得る行為」で、「起業」は「事業を立ち上げて自分が事業主になる行為」です。
副業は、本業以外で誰かに雇われて収入を得るイメージですが、起業は誰にも雇用されず、自分自身の力で収入を得ます。
「副業」と「起業」の違いをまずは知っておきましょう。
会社員・サラリーマンが副業で起業する方法は2つ
サラリーマンとして副業起業を目指す場合には、2つの方法があります。
1つは「個人事業主」として開業する方法、もう1つは「法人」として起業する方法です。
副業で起業する場合、「どの程度の規模」で「どれぐらいの利益が見込めるか」の点を加味したうえで、「個人事業主」か「法人」かを選択していきます。
それぞれにメリット、デメリットがありますので、その辺りも理解が必要です。
方法1.法人として会社を設立し起業する
法人での起業の場合、「定款」や「登記」と呼ばれる法的手続きを行いますが、手続きが複雑であるうえにお金もかかります。
開業、廃業にも数十万円のお金が発生しますので、資金がないと厳しいでしょう。
手続きを行い実際に開業となるまで数週間から数ヶ月もかかる場合があり、忍耐が必要です。
ただし社会的信用性は高く、優秀な人材は揃いやすいため、大きな事業を起こそうと思う場合には、副業起業でも法人で始めるのがマストな選択と言えます。
方法2.個人事業主として起業する
個人事業主として起業する場合には、開業届を出すだけです。
お金もかからずに、最速の場合、即日で起業できます。
誰でも簡単に「社長」になれますが、社会的信用性は低く、大きく事業を行いたい場合には向いていません。
本業のかたわらで多少の収入を得たい事業の場合ですと、「個人事業主」で開業する方が金銭的な負担もなく、辞めるのも簡単です。
サラリーマンが、「法人」として副業を起業するのは難しい
現実的にサラリーマンが「法人」で起業するのは難しいでしょう。
法人設立には、それなりの資金と時間がかかります。
よほど大きな事業を起こすか、副業起業から始めてゆくゆくは本格的に起業をしようと思っている人でない限り、「個人事業主」の選択をオススメします。
本業をやめずに副業で起業する「プチ起業」
副業がブームの現在、「プチ起業」が流行しています。
プチ起業は小規模な事業を立ち上げ、本業を辞めずに気軽に起業が可能なので人気です。
プチ起業の種類には、ブログで自分の特技や趣味を発信して広告収入を得る方法や、自宅の一部を開放してサロンを開くなどの種類があります。
結婚や出産などで会社を離れた女性などにも人気があり、「個人事業主」として手軽に事業を開始する人が増えています。
プチ起業のメリット4つ
本業を辞めずに始められる「プチ起業」は、多くのメリットがあります。
プチ起業のメリットに関してまとめてみましたので、以下を参考にしてください。
メリット1.起業のノウハウを、実践で身に着けることができる
「プチ起業」を行うと、起業ノウハウを実践で身につけられます。
起業ノウハウを知っておくと、もし本格的に起業を行う場合、大きな武器になるでしょう。
また副業としてのプチ起業が本格的に軌道に乗れば、そのまま本格的な起業も可能です。
メリット2.自分のペースで事業を進めることができる
プチ起業は、自分の判断で事業の拡大縮小を選択できます。
ひとりで事業を行うのであれば雇用もありませんので、マネジメントや給与を支払う必要もなく、非常に気楽と言えます。
メリット3.金銭的リスクが低い
プチ起業であれば、本格的な起業とは違い、金銭的リスクはありません。
開業も無料ですし、事業によっては初期費用なしで開始できます。
仮に副業起業の収入がゼロでも、本業収入があれば問題はないはずです。
リスクゼロで始められるのも、プチ起業の魅力です。
メリット4.独立して起業する際の資金が貯められる
プチ起業で小さく事業を展開し、本格的な独立起業に向けての資金を貯めるのも可能です。
本格的に起業する場合には、会社設立資金や運転資金など、必ずお金が必要になります。
本業を辞めるのであれば、当面の生活資金も必要です。プチ起業でその時のための資金を貯められます。
在宅でできる!起業に適した、おすすめの副業3つ
副業起業を行う場合、向いている副業について解説を行います。
副業は本当にいろいろありますが、忙しいサラリーマンや子育て中の方などが、大きな負担がなく手軽に始められるオススメの副業を3つ紹介していきますので、副業起業の参考にしてください。
副業1.Web上でできる仕事
現代の副業起業でもっとも簡単なのが、Web上でできる仕事です。
ネット環境があれば店舗代もいりませんし、スキマ時間で事業が行えます。
代表的な仕事は以下の通りです。
- Webライター
- Webデザイン
- プログラマー
たとえば、独学だと挫折率が約90%といわれるプログラミング学習も、テックキャンプならプロのメンターがサポートしてくれるので、効率よく学習できます。
身に付けたプログラミングスキルを活かして将来的にフリーランスとして独立することも可能でしょう。
どの事業もスキマ時間で行えて、技術を向上させていけばフリーランスとして独立もできます。
最終的には本格的な起業も可能ですので、インターネット事業は副業起業にはオススメです。
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副業2.自作アートの販売
自分でアクセサリーや服、雑貨などを作成可能な人は、自作アートの販売もオススメです。
その他にも、「写真」「イラスト」「作曲」といった自分の趣味や特技を活かし、収入にできます。
趣味や特技ですので、モチベーションを保つのも簡単です。
軌道に乗ればアーティストとして独立して生きていくのも可能ですので、夢のある副業といえます。
副業3.講師やアドバイザー
本業でのスキルや趣味を活かして、講師やアドバイザーとして副業を行うのも可能です。
「ネイル」や「料理」「手芸」などの趣味系から「アロマ」「FP」といった注目されている資格を利用したものなど、選択肢はさまざまです。
今後は「在宅」が推奨されていきますので、ネットを使ったオンライン講座なども視野に入れて行動すると、軌道に乗せやすいでしょう。
副業で起業する手順。個人事業主になるためのステップ
副業起業を行う場合には、個人事業主になる方がいいでしょう。
ここでは個人事業主になるための手順を、わかりやすく2ステップで解説を行なっていきます。
ステップ1. 税務署に「開業届」を提出する
個人事業主になるには、税務署に開業届を提出する必要があります。
開業届の用紙は税務署の窓口か、国税庁のホームページでダウンロードして手に入れます。
開業届を提出すると、最短で即日で個人事業主になれます。
手続きに時間がかかっても1ヶ月ほどで受理されますので、そこまで遅くなりません。
開業届は、個人事業主向けの補助金申請の際に必要な場合がありますので、捨てずにきちんと管理を行っておきましょう。
ステップ2. 都道府県に「事業開始等申告書」を提出する
事業開始等申告書とは、事業の開始を知らせるための届出のことです。
事務所を行う場所や事業開始日などを記載して、都道府県税事務所および市区町村役場へ提出します。
ちなみに事業開始等申告書は、「各都道府県が管理している書類」なので、それぞれの地域で呼称や提出期限が異なります。
都道府県 | 名称 | 提出期限 | 提出先 |
東京都 | 事業開始等申告書 | 開業日から15日以内 | 都税務署 |
神奈川県 | 個人事業開業・休業・廃業届出書 | 開業日から1ヶ月以内 | 県税務署 |
埼玉県 | 事業開業・休業・廃業報告書 | 開業日から15日以内 | 県税務署 |
大阪府 | 事業の開始・変更・廃止申告書 | 開業日から2ヶ月以内 | 府税務署 |
愛知県 | 事業の開廃業の届出書 | 開業日の5日前まで | 県税務署 |
東京都主税局「個人事業税 | 税金の種類 | 東京都主税局」
節税対策に「青色申告承認申請書」も提出しよう
起業後に、節税対策を行うためにも税務署には「青色申告承認申請書」を開業後2ヶ月以内に提出しましょう。
青色申告は、確定申告の際の申告制度です。
青色申告が認められると「最大で65万円の控除」「赤字損失繰越3年間」などの控除が受けられます。
申告書の記入は簿記の知識が必要ですので、ステップに沿って項目を入力するだけで確定申告書が作れる会計ソフトfreee(フリー)などを使用して申告書を作成しましょう。
プチ起業のデメリット2つ
メリットの多いプチ起業ですが、もちろんデメリットもあります。
プチ起業で副業起業を考えている場合、プチ起業のデメリットもしっかりと把握しておきましょう。
ここではプチ起業のデメリットについて解説を行います。
デメリット1.肉体・精神的な負担が増える
プチ起業は、「プチ」とはいえ仕事は仕事です。
本業以外で仕事をしますので、肉体的、精神的な負担が増えます。
最悪なのが、副業のせいで本業がおろそかになる事態です。
本業と副業のバランスをしっかりとコントロールする点が重要です。
デメリット2.社内での人間関係に影響する可能性も
会社員でプチ起業を行うと、人間関係が悪くなる場合もあります。
現在国の方も副業を推奨していますが、会社内には多種多様な人がいるのを忘れてはいけません。
副業を応援や支援をしてくれる人もいれば、副業に対して悪いイメージを持っており、批判される可能性もあります。
会社が副業OKであっても、その会社で働く人のすべてが副業を容認していない可能性がある点を忘れてはいけません。
副業での起業を成功させる2つのコツ
副業での起業は、やみくもに行ってもなかなか成功はしません。
ここでは副業での起業を成功させる、3つのコツを解説していきます。
コツをとらえて、副業起業を成功させましょう。
コツ1.具体的な目標を決めておく
プチ起業であろうと、副業を成功させるには、具体的で明確な目標が必要です。
副業は自分のペースでやれるからこそ、だらだらとなりがちです。
だらだらとならないためには、副業での目標を明確にし、それを達成させるための期間を設定します。
しっかりとメリハリをつけ、明確な目標に突き進んでいくのが、副業起業を成功させるコツの1つです。
コツ2.同じ境遇の人に相談する
起業で悩んだ場合、同じ境遇の人に相談してみましょう。
いくらプチ起業とはいえ、起業にはリスクがつきものです。
周りの親しい人は、起業に反対してくる可能性もあるでしょう。
セミナーや交流会などに参加し、実際の起業家に話を聞き相談をしながら、本当に起業した方がいいのかを考えましょう。
相談しながら、起業の成功事例や失敗事例を聞いていくのは重要です。
起業家の生の声を聞いていくのが、副業起業を成功させるコツになります。
副業で起業する際の注意点
副業で起業する際には、いくつかの注意点があります。
ここでは副業起業の注意点を2つ解説していきますので、副業起業を考えている人はしっかりと確認してください。
注意点1.副業での所得が20万円を超える場合は確定申告が必要
副業で起業を行う場合、税務署に開業届を出すと個人事業主と活動できます。
注意点としては、開業届を出さない状態で副業を行っても、本業以外で20万円以上収入がある場合には確定申告が必要です。
注意点2.開業届を提出しないと、所得隠しを疑われる可能性も
それなりの収入が副業である場合には、開業届を提出しましょう。
副業でも開業届は義務です。
理由として個人事業主は、「所得税」「住民税」「消費税」「個人事業税」を支払う義務があるからです。
税務署は納税の確認のためにも、開業届提出を義務としています。
開業届を出さなくても処罰はありません。
しかし確定申告の際「悪意のある所得隠し」とみなされる可能性もあります。
確定申告を行うほどの収入がある場合には、開業届を提出し、青色申告も可能な個人事業主になっていた方がメリットは大きいでしょう。
まとめ
1.本業をやめずに副業を起業することを「プチ起業」という
2.副業での起業なら、低リスクで起業のノウハウを会得することができる
3.起業するには、国と司法自治体に届け出が必要