「なんとなく、介護士って看護師に見下されている気がする…」
「介護士と看護師ってどの職場でも対立するものなの?」
じつは、約90%以上の介護職員が職場の人間関係に悩んでいます。
毎日働く中で、「同僚の看護師や介護士との付き合いがうまくいかない」と苦しむ人も多いでしょう。
今回は看護師に見下されていると感じてしまう原因を整理し、すぐに試せる『良好な人間関係を築くコツ』や具体的な対処法を紹介します。
Contents
介護士が看護師に見下されていると感じてしまう理由
介護士が看護師に見下されていると感じてしまう理由は以下の3つです。
- 平均年収に約100万円以上の差があるから
- 医療行為に関しては看護師の指示が必要だから
- 業務範囲の違いから「同等に働けていない」と感じてしまうから
理由1.平均年収に約100万円以上の差があるから
介護士が看護師に見下されていると感じるのは、平均年収が約100万円以上違うからかもしれません。
なぜなら介護士の年収は平均250万円からですが、看護師の年収はその1.5倍以上の400万円からだからです。
収入の格差から、看護師に引け目を感じてしまう介護士は多いようです。
理由2.医療行為に関しては看護師の指示が必要だから
介護士は利用者の生活をサポートするのが主な仕事です。
一方、看護師は医療的な側面から利用者のサポートをします。
看護師はメインの医療行為に加え、介護士が行う食事、入浴、排泄などの利用者へのサポートを行える反面、介護士は看護師が行う医療行為を行えません。
介護士によっては医療行為ができないことで看護師に対して引け目を感じたり、もどかしく感じたりする人も多いです。
理由3.業務範囲の違いから「同等に働けていない」と感じてしまうから
介護士と看護師の業務範囲の違いから、「同等に働けていない」と感じる人もいます。
なぜなら、医療施設で働く介護士が医療行為に関する業務を行う場合、看護師に指示を仰ぐ必要があるからです。
他人の指示がないと働けない状況を歯がゆく感じ、看護師に見下されているのではないかと思う人も多いでしょう。
介護士と看護師それぞれがお互いに不満を抱えている場合が多い
介護や医療の現場では、介護士と看護師が共に同じ職場で働いています。
とくに介護施設は介護保険法に基づき、入居者の人数や要介護度に合わせて一定数以上の看護師と介護士を雇わなければなりません。
介護士は高齢者や身体の一部に不自由がある人に対して、生活の補助を行います。
一方、看護師は医療知識をもとに入居者を看護のプロとしてサポートします。
「入居者のサポートをする」という意味で働く目的は同じです。
しかし、仕事の専門分野が異なるため、ときには意見が食い違い、相手に不満を抱く人も多いようです。
看護師が介護士に抱く不満
看護師が介護士に抱く不満は以下の2つです。
- 看護師の医療的判断を聞いてもらえない
- 介護士によって仕事に差がある
不満1.看護師の医療的判断を聞いてもらえない
看護師は、介護士に医療的判断を聞いてもらえないことを不満に思っています。
なぜなら経験を積んだ介護士は、自分の判断に頼りがちだからです。
たとえば入居者の心身に心配なことがあったときに、介護士が「これは〇〇ではないか」と自己判断し、勝手に業務を行うことがあります。
介護士の長年の経験が優っている場面も多いかもしれません。
しかし、医療的判断をするのは看護師の仕事なので、あくまでも状況報告までが望ましいでしょう。
不満2.介護士によって仕事に差がある
看護師の中には、介護士によって仕事に差があることを不満に思っている人がいます。
なぜなら、もともと病院などで勤務経験を積んでいる看護師とは違い、介護士は未経験、別業界から転職した人も多いからです。
たとえば介護士として働いている人の中には、介護福祉士の資格を持たない人も多くいます。
介護が未経験だと分からないことも多く、失敗もあるでしょう。
しかし、介護施設は入居者の生死と健康を預かる責任があります。
よって、看護師は経験が乏しいと感じる介護士に対して、厳しい目を向けやすくなるでしょう。
介護士が看護師に抱く不満
介護士が看護師に抱く不満は以下の2つです。
- 採血などの医療行為をする看護師の方が『偉い』と思っていると感じる
- 仕事の種類や量の違いから不平等だと感じる
不満1.採血などの医療行為をする看護師の方が『偉い』と思っていると感じる
看護師も介護福祉士もそれぞれの分野で活躍するプロです。
しかし、介護の現場では何となく医療行為をする看護師の方が「立場が上」という職場の雰囲気を感じる介護士も多いようです。
「看護師の方が立場が上」という間違った認識が蔓延することで、看護師の指示やアドバイスを聞き入れたくないと思う介護士も少なくありません。
不満2.仕事の種類や量の違いから不平等だと感じる→弊社対応箇所
介護施設における看護師の仕事は医療行為が中心であるのに対して、介護士は生活面のサポートが中心です。
介護施設における看護師と介護士の仕事の違いは以下の通りです。
職種 | 役割 | 仕事内容 | 肉体的な負担 | 平均年収 |
看護師 | 医療行為 | 採血や服薬指導 | 比較的小さい | 約400万円 |
介護士 | 生活サポート | 食事や入浴の介助 | 比較的大きい | 約250万円 |
同じ職場で働いていながら、役割の違いで生じる仕事量や類、年収の差に不満を持つ介護士も多いようです。
スグに試せる!介護士と看護師が良好な関係を築くコツ
介護士と看護師が良好な関係を築くコツは以下の3つです。
- 専門分野の違いを理解する
- 介護士なら医療知識、看護師ならサポートスキルを学ぶ姿勢を持つ
- ちょっとしたことから始めて、助け合いの関係性を築く
コツ1.専門分野の違いを理解する
介護士と看護師とで、お互いに専門分野の違いを理解しましょう。
なぜなら介護士と看護師では、担うべき役割と業務内容が違うからです。
介護施設によっては看護師も介護業務をすることがあるので、両者の境目があいまいになっていることもあるでしょう。
しかし、生活サポートのプロは介護士、看護師は医療面で的確なアドバイスをするなどとお互いの得意分野を活かし、入居者に最適なサポートをすることが大切です。
コツ2.介護士なら医療知識、看護師ならサポートスキルを学ぶ姿勢を持つ
看護師と介護士はそれぞれの専門分野が異なります。
質の高いサポートをするためにはスキルの向上が大切です。
たとえば、以下のような方法がおすすめです。
- 看護師からの指示を正確に理解できる医療知識を身に付ける
- 介護士が行う1人ずつに対応した、高いケアスキルを共に働く中で体得する
互いのスキルを尊重し、自分の業務にも活かすことで、質の高いサポートができるでしょう。
コツ3.ちょっとしたことから始めて、助け合いの関係性を築く
ちょっとしたことから始めて、介護士と看護師が助け合える関係性を築きましょう。
なぜなら、人は他人から親切にされると、無意識的に親切を返したいと思うものだからです。
たとえば介護士は看護師のちょっとした仕事、簡単な仕事を手伝うようにすると、看護師はお礼に何かしようと感じやすく、好意も持つでしょう。
お互いに手伝って助け合いの関係を築ければ、職場全体の雰囲気がよくなる好スパイラルが生まれます。
もう我慢できない!看護師から見下されていると思うときの対処法
どうしても看護師から見下されていると感じてしまい、仕事に誇りが持てないと思うときの対処法は以下の通りです。
- 抱えている悩みを整理し、上司に相談してみる
- 心身ともに辛いなら無理せず、専門機関に相談する
- なかなか現状が変わらないなら、思い切って転職する
対処法1.抱えている悩みを整理し、上司に相談してみる
看護師から見下されているように感じ、我慢できなくなったら、今抱えている悩みを整理して上司に相談してみましょう。
なぜなら自分だけで解決できない問題も、立場の違う人からのアドバイスで解決できることがあるからです。
まずはすべてを解決しようとせず、悩みを書き出して優先順位をつけましょう。
優先度が高い悩みを上司に相談すれば、悩んでいること自体を知ってもらえますし、自分よりも経験豊富な人からの助言ももらえます。
対処法2.心身ともに辛いなら無理せず、専門機関に相談する
心身ともにつらいときは無理をせず、専門機関に相談しましょう。
なぜなら自分だけで抱え込んでしまうと、心身の状態をより悪化させることがあるからです。
厚生労働省が管轄している「働く人のメンタルヘルスポータルサイト『こころの耳』」など、公的機関の相談窓口は複数あります。
直接出向かなくても、電話やメール、LINEなどでも相談が可能です。
対処法3.なかなか現状が変わらないなら、思い切って転職する
現状を上司に相談しても現状が変わらないときは、思い切って転職をするのもおすすめです。
転職をする際は自分が職場に対して求める条件に優先順位をつけておきましょう。
たとえば、マイナビ介護職なら求人を紹介する前に転職先に訪問しているので、気になる離職率、職場環境、給与面などの情報をあらかじめ共有してくれます。
現状が変わらないことが原因で仕事がつまらないなら、思い切って働く環境を変えるのも1つの方法でしょう。
【介護士向け】看護師から見下されていると悩む時に避けた方がよい行動
看護師から見下されていると悩む時に避けた方がよい行動は以下の3つです。
- イライラした気持ちをそのまま相手にぶつける
- 自暴自棄になる
- 勢いで退職する
行動1.イライラした気持ちをそのまま相手にぶつける
人間はだれしも思い通りにいかないとイライラするものです。
仕事をしているときも相手と意見が食い違ったり、思うように仕事が進まなかったりするとイライラは募るでしょう。
イライラする気持ちを我慢し続けるとつらいですが、イライラする気持ちをそのまま相手に向けてしまうのは危険です。
相手にイライラしたら、深呼吸やいったん距離を置くなどの気分転換をして、気持ちが落ち着いてから向き合ってみましょう。
行動2.自暴自棄になる
看護師に見下されていると感じても、自暴自棄になってはいけません。
なぜなら介護施設の利用者の気持ちに寄り添う、生活をサポートすることが介護士の本分だからです。
介護士が悩むあまりにイライラした気持ちで入居者に接すると、入居者の感情が不安定になってしまうかもしれません。
看護師から見下されていると感じてしまい、自分の仕事に自信や誇りが持てないときは、自分の役割を再確認してみましょう。
行動3.勢いで退職する
看護師に見下されていると感じたとき、勢いで退職してはいけません。
なぜなら退職後は定期的に入るお金がなくなるので、経済的に追い詰められるからです。
退職を考えたら、まずは転職理由を整理しましょう。
すぐに退職を申し出るのではなく、1週間程度は転職理由や転職先に求める条件を洗い出します。
悩みを抱えた介護士と看護師におすすめの転職サイト2選
看護士に見下されていると感じている介護士や、介護士との関係に悩む看護師におすすめの転職サイトは以下の3つです。
1.気になる職場環境や雰囲気も事前に教えてくれる!「マイナビ介護職」
マイナビ介護職は求人に関する細かい情報を事前にシェアしてくれます。
なぜなら、キャリアドバイザーが施設長や現場で働く社員から職場の雰囲気や勤務状況などを実際にヒアリングしているからです。
よって働きやすく、条件の良い求人を見つけやすいでしょう。
2.看護師におすすめ!転職後のサポートが万全な「NURSE NEXT(ナースネクスト)」
NURSE NEXTは待遇交渉率が高いので、希望の条件で働きやすいでしょう。
実際、転職希望者の98%が転職に成功している実績があります。
また、転職成功後も3か月、半年と節目のタイミングで現状のヒアリングをしてくれるので、転職後も安心です。
介護士と看護師の対立に関するQ&A
介護士と看護師の対立に関するQ&Aは以下の通りです。
Q1.介護士から看護師を目指したり、看護師が介護士として働いたりできる?
介護士から看護師、看護師から介護士への転職はメリットがあります。
介護士からには看護学校で勉強して国家資格を取得する必要があります。
看護師になると、年収アップが見込めたり、介護の経験を持った人材として重宝されたりするでしょう。
看護師が介護士を目指す場合、「介護職員初任者研修課程」が免除されるため、他業種からの転職よりも有利でしょう。
自分のやりたい仕事ができる職種はどちらかを考えて、最適な職種を選択しましょう。
Q2.介護士と看護師の待遇には格差があるってホント?
介護士と看護師の待遇には格差があるという話は多いようです。
介護士と看護師はどちらも専門性がある仕事ですが、看護師は介護士にはできない医療行為を行う資格があります。
また、平均年収は介護士よりも看護師の方が高いため、格差があると言われやすいのかもしれません。
まとめ
- 介護士と看護師は専門分野が違うため、意見が食い違うことも多い
- 介護士と看護師の仕事に優劣はないが、平均年収に差がある
- 介護士と看護師は連携して、生活者を円滑にサポートすることが重要