Paranaviトップ ライフスタイル 家事/育児 副業よりも「福業」!10個以上のキャリアをこなすママ栄養士が語るパラレルキャリアのメリット

副業よりも「福業」!10個以上のキャリアをこなすママ栄養士が語るパラレルキャリアのメリット

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ベンチャー企業でフルフレックスで正社員として働くかたわら、飾り巻き寿司教室での講師業やミスコン出場者の栄養サポート、雑誌の校閲など実に10近いパラレルキャリアをしながら、反抗期真っ只中の4歳の男の子の育児もこなしている川島美由紀さん。そんなスーパーパワフルな川島さんが目指す「副業/複業=福業」の考え方とは? 

10個以上の仕事をしながら、子育ても本気のママ栄養士

――ものすごい数のパラレルキャリアをこなしているそうですが、まずは全部でどれくらいのお仕事をされているか教えていただけますか?

はい。ざっと説明すると、①ベンチャー企業でフルフレックス正社員(週5勤務9:00-17:00)、②月2回飾り巻き寿司教室開催(飾り巻き寿司教室として講師業)、③保健センターでの1歳半児健診、3歳児健診の栄養相談(月1回)、④管理栄養士として登壇、執筆、食育教室等(月1程度)、⑤栄養士向け某有名月刊誌の校閲(月1、2本程度)、⑥世田谷ワーキングマザーの会運営メンバー(チャットワークで何かあれば連絡やりとり 月1回程度)、⑦ママケアLABO運営メンバー(産前・産後のママを応援する専門家の会 月2回定例、週1チャット等で連絡やりとり)、⑧個人受け 企業の商品訴求プロモーションのコンサルティング(月2回半日程度)、⑨個人受け栄養サポート(今年は、主にミスグランドジャパンファイナリスト約30名に対しての栄養サポート/週1〜2回を4か月)、⑩食物アレルギー管理栄養士目指して勉強中 、⑪自我が目覚めて反抗期真っただ中の4歳男子の母(24時間)をやっています。

――すごい量ですね(笑)! なぜこんなにたくさんのお仕事をされているのでしょうか?

 改めて書き出してみて、自分でも驚きました(笑)。私の場合、「複業=福業」という風に考えているところがあって。自己実現のために、自分も周りの人もハッピーになれるキャリアの作り方を目標にしています。その1つが飾り巻き寿司教室なんですが、もう8年も継続して近所のガス屋さんで開催しているんですよ。

――「福業」って素敵な考え方ですね! 飾り巻き寿司インストラクターのお話について詳しく教えてください。

 もともとは、前々職を退職する際の有給消化中に、小学生のころから興味のあった「飾り巻き寿司インストラクター」の資格を取得しました。練習で作った「飾り巻き寿司」をFacebookにあげたところ、周りの友人が興味を持ってくれたので、巻き寿司教室を開催したのがきっかけですね。

そこで、キッチンスペースを借りていたガス屋さんから「地域交流の一環として、毎月イベントを開催してくれる先生を探しているのですが、やってみませんか?」とお声かけいただけて、月に1回お教室を担当させていただくことになりました。この巻き寿司をきっかけにパラレルキャリアの幅が広がっていきましたね。 

パラレルキャリアはメリットのほうが大きい

――食を通して地域のママ同士が交流できるのも素敵ですね! そのほかの活動についても教えください。

子育て世帯の「育児」と「仕事」の両立を食でサポートしたく、管理栄養士としての知識を活かしながら、産前・産後、子どもの食事や食育について悩みを抱えている親御さんのために、地域に根付いた食育活動をしています。あとは、コラム執筆や保健センターでの栄養相談、企業の商品訴求プロモーションのコンサルティング、個人の栄養サポートなどを行っています。本業に差し支えがないように、うまくバランスをとりながら仕事の依頼を受けるようにしています。パラレルキャリアは、地域の交流の場が作れたり、知識のブラッシュアップにつながるので苦労することよりも、メリットのほうが大きいですね。

――一貫して、栄養サポートや子育て世帯をサポートすることで活動されているんですね。

 産後、多くのママに出会い、子どもの食について悩んでいる親御さんが多いことを知りました。私も食について学んできてはいましたが、実際に育児をすることで教科書通りにはいかないこともありました。

今の時代、悩みがあればすぐにネット検索ができるので、情報がたくさん飛び交いすぎて、何が正しいのか余計に悩んでしまう親御さんも多いと思うんです。なので、気軽に相談できるような「かかりつけ管理栄養士」になることを目指しています。また、管理栄養士の資格を持っている人たちに向けて「こういう働き方もあるよ」というロールモデルを提示できたら、という思いもあります。

管理栄養士でフリーランスになりたいと思っている方は多いのですが、活躍している方に憧れていきなりフリーランスになる前に、自分の強みは何か、何が向いているのかを探るためにも、まずは本業以外のところで仕事をしてみてはどうかということを提案したいんです。パラレルな働き方は、いつ始めても良いし、いつ辞めても良いので、チャレンジの場にもなります。

――川島さんご自身は、お子さんが生まれてから、時間の使い方・休日の過ごし方などは変わりましたか?

仕事量はそんなに変わらず、時間がキュッとなった感覚ですね。歩いている時にアイデアが出やすかったりするので、常に頭は動かしていて無駄が無くなりましたね。あとは、子どもを寝かしつけた後の時間を、パラレルキャリアの時間や自分の時間にしています。主人の協力もあり、いいバランスで仕事と家事を両立できているのでとてもありがたいです。

子育ても仕事も、チームで取り組める世の中に

――パラレルキャリアと家事育児を両立させるのは至難の業だと思いますが、どうしているのでしょうか?

パラレルキャリアを始めたからというか、育児が入ってきたことで、家電を一新しましたね。コードレス式掃除機・洗濯乾燥機など最新のものを取り入れて、とても快適になりました。あとは、子どもと買い物へ行くと時間がかかってしまったり、無駄な買い物が増えるので、時短・節約のためにも、「コープデリ」などの宅配やネットスーパーを使うようになりました。ほかには、Googleカレンダーを主人と共有するのもおすすめです。

――今後の目標を教えてください!

 本業では、子育て両立支援事業を行っているエスキャリア・ライフエージェンシーにてサービス開発やマネジメントに携わっています。 働くママがもっと、気持ちと時間にゆとりを持って育児ができる世の中に変えられるように、エスキッチンのサービスが浸透していったらいいなと思います。「ワンオペ」からチームで連携したマルチオペレーション=「マルオペ」へ、という考え方を広めることで、世の中の女性の考え方や日本の文化を変えていきたいですね。

そのためにも、子どもへの「食育×共育」がとても重要だと考えています。「食べることは生きること」であり、食物を食べることにより人間の身体はできています。そのため、ちゃんとしたものを身体に取り入れられなければ、いい身体もできないし、いい仕事もできないと思うんです。エスキッチンのサービスを通して、子どもの頃から食事を意識してもらえたらと思います。

個人で受けているお仕事でも、一人では対応できないような大きなお仕事を受けていきたいですね。私一人で受けるのではなく、ほかの管理栄養士の方や専門スキル・強みを持った方々と チームで取り組みたいです。

 また、最近は、パラレルキャリアをしている管理栄養士限定で交流会をしています。私自身が、ライフステージの変化によってキャリアに悩んだ経験から、パラレルキャリアの道を選択しました。交流会は、食の資格を活かしながら、自分らしく生き生きと働くためにはどうしたらよいか、女性としての働き方や選択肢、ひとり職場である辛さやその解決方法などについて話しています。管理栄養士が今後もっと輝けるように、この交流の輪を広めていけたらいいなと思っています。

川島 美由紀(かわしま みゆき)●ママだけが一人で頑張る世の中を変えたいという想いから、“お手伝い教育で子どもの「自信力」を育むエスキッチン”の企画開発・運営全般に携わる。そのほかにも管理栄養士をはじめとした10以上の複業を行う。

 

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杉森 有規
Writer 杉森 有規

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