Paranaviトップ ライフスタイル 趣味 「趣味が人の役に立つ瞬間」が、会社員以外の自分を充実させてくれる

「趣味が人の役に立つ瞬間」が、会社員以外の自分を充実させてくれる

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不動産会社に会社員として勤務しながら、クロスステッチという刺繍の作品をオーダーで作ったり、有志を集めて「刺繍部」の活動をしたりしているtokoさん。会社員としての「プランA」の人生以外に「プランB」の人生を考えた時、小さい頃から好きな刺繍について発信していくことに決めたそう。tokoさんが実践してきた、「やりたいことの見つけ方」とは?

今の仕事は好きなので、会社員は辞めたくない

――不動産会社ではどんなお仕事をされているんですか?

 いわゆるマンションデベロッパーと呼ばれる、マンションを作る会社の人事部で採用の仕事をやっています。新卒から今の会社に入って丸5年は開発と言って実際にマンションを作る部署にいて、福岡への転勤も経験しました。

――刺繍のお仕事はいつ頃から始められたんでしょうか?

刺繍自体は、小学校の頃から部活などでやっていたんです。ただ中高大と、ほかのことも忙しくてしばらく離れていたんですが、社会人2年目で大好きなパリに旅行した時にパリの風景をデザインした刺繍のキットを買ったのがきっかけで、また楽しいなと思って再開することにしました。自分が作ったものをインスタにアップするようになったのが2015年で、オーダーが来るようになったのが2016年ごろです。会社員としてやっていくという人生の「プランA」以外に、会社を辞めたり働けなくなったときに何かほかにできること=「プランB」を探していたときに、いちばんしっくりきて、長く続けられそうだなと思ったのが刺繍でした。

――会社員以外にというと、フリーランスや起業みたいなことも将来的には考えているんですか? 

今の会社はすごくやりたい仕事でもあるし安定してもいるので、会社員は辞めたくないんです。あと、やっぱり刺繍で食べていけるようになるのは、なかなか難しいかなと思っているので。ただ、今後フランスへ刺繍の勉強をしにワーホリや留学で行くことも考えているのですが、今の会社の制度だと自己都合で1年間休職するということができないので、どうしようかなと迷っています。人事部という立場を活かして、自分以外にも後輩やほかの若手のために制度を変えていくことも含め、道を作っていけたらなと思っています。

――特に、不動産業界は男性も多いそうですし、柔軟性という点ではまだまだ改善の余地がありそうですね。会社員と両立してパラレルキャリアをすることで、何かいいことはありましたか?

趣味が、ただの趣味じゃなくて「人の役に立つ瞬間」があるのがすごくいいなと思います。チームプレーで働くのも好きなんですが、自分の時間も欲しかったりするので。家でゆっくり好きなことをしている時間が、ただの自己満足じゃなくて誰かにとって喜んでもらえる時間になっているって思うと、すごく充実しているなと感じます。あと、会社員という立場を取り払ったら何者でもないんじゃないかっていう不安感の解消にもなりますね。

「刺繍の人」だと認識してもらえるようにアカウントを作った 

――今のところは会社員との時間のやりくりはどのようにされていますか?

 平日の夜と土日を使ってやっています。オーダーが入っているときは8時間とかやっちゃうときもありますね。撮りためたドラマを見ながらできるので、「同期のサクラ」とか字幕のいらない日本のドラマを見ながら作業していました。あれ、ちょうどゼネコンのお話で、本業と業界が近いので、社内でも話題になっていたんです。8時間というと、ちょっとギョッとするかと思うんですが、「ながら」でできちゃうので割と苦にはならないです。肩が凝るとかはありますが、そのぶん今日は進んだなという感じで楽しくできていますね。ただ、やっぱりオーダーされて作るものだと2カ月くらいかかるので今はもう年間で3本くらいの受注制作にしています。 

――そうすると、土日は家にずっといることも多くなりますか?

そうですね。家で1人でできてしまうので、気がつくと引きこもってしまって。それがちょっとつまらないなと思って「刺繍部」という集まりを始めたんです。最初は仲間を集めるためにインスタで発信するのにも勇気がいりましたね。でも、「プランB」としてやるなら、刺繍の人だって認識してもらえるようにならなきゃと思って、刺繍専用のアカウントを分けて作りました。ハンドメイドブームのおかげもあってか、発信し始めたらとてもいい反響があって。そうやって発信して、一緒に刺繍を楽しむ仲間を募集したんです。集まった人は全員最初は初心者だったんですが、私がやっているクロスステッチは簡単なので、最初の一回だけ教えると、あとはもうみんな好きなものを持ち寄ってできるようになりました。 

――刺繍って根気がいると思うんですが、皆さん最初からコツコツ続けられてますか?

刺繍って時間もかかるし、飽きちゃう人もいるので、初めての方にはキーホルダーみたいに1日で作れちゃうようなものを用意していますね。それで、できあがったところまで体験してもらって、次から大作に入られる人が多いです。あとは、季節に合わせたものを作るのもいいですね。クリスマスとかお正月とかバレンタインとか、シーズンに合わせることで、先延ばしになるのを防げます。

つまみ食いからでもいいから、どんどんやってみる

――根気よく続けられる趣味ややりたいことがなかなか見つけられない人もいますよね。

私の場合は人生の「プランB」で何があるかなって考えた時に、自分の興味があることをとにかくいっぱい書き出してみました。刺繍もその一つだったんですけど、着付け、カメラ、語学、アロマなど、ちょっとずつ色んなことをやってみて。ちょっと違うなと思ったら辞めるし、そもそも挑戦するまでの腰が重かったらそれもやっぱりまたちょっと違うなっていう風に判断していました。最初からお金を稼ぐことは目標にしなくても良いと思うし、興味があることをどんどんやっていったらいいのかなと思います。ピアノや語学、旅行、片付け、料理など、今はなんでも仕事になる時代だと思うので。まずは自分に何ができるのかとか、それが本当に自分がやりたいことなのかを確かめられるようにちょっとずつやってみる。つまみ食いからで全然いいんじゃないかなと思います。

――実際に行動してみることで自分の中の熱意もわかってくるということですね。 

本当にそうですね。あと、インスタもですが、発信や更新を辞めないっていうのも大事かなと。何事もハードルを上げると結局やらなくなってしまうので、頻度などのハードルを上げずに続けることは意識しています。自分を苦しめるようなパラレルキャリアって絶対しんどいので、やっていて楽しいっていうのはもちろんだし、本業との関係でバランスがとれるのが大事だと思います。

――無理なくやることで、本業の会社関係なく続けていけるライフワークになる。tokoさんにとっての刺繍もそういう存在ですね。

はい。もう、目が見えなくなるまでやるだろうなと思うので。例えば、億万長者と結婚して働かなくてもいい状態になってもやるだろうなと。そういう趣味を見つけられてラッキーだと思っていますし、それで人の役に立てたらというところから、すべてはスタートしていますね。

toko(とーこ)●東京都出身。小学校時代に3年間スイスで過ごす。会社員2年目に人生のプランBを持ちたいと思い、色々と試し、刺繍がいちばん楽しく長く続けられることに気づき、刺繍のオーダーメイド制作を始める。幼少期からフランス語を学んでおり、フランス好き。tokoさんのinstagram

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岡部 のぞみ
Writer 岡部 のぞみ

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