Paranaviトップ お仕事 働き方 「職場のOJTが足りない…」悩める先輩&後輩の皆さんへ。とりあえずこれ一冊あればOK!な「仕事術の教科書」

「職場のOJTが足りない…」悩める先輩&後輩の皆さんへ。とりあえずこれ一冊あればOK!な「仕事術の教科書」

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一生懸命働いているのに手ごたえがない。このやり方で正しいのか不安。頑張っているけれど評価されていない気がする。そんなモヤモヤを抱えたすべての人に。ベストセラー『天才を殺す凡人』の著者による、「これ1冊あれば大丈夫!」な教科書をご紹介します。

「教えてもらえない」「教え方が分からない」悩める先輩&後輩へ

社員全員が毎日出勤。終身雇用が前提の結束力の高い職場で、新入社員はビシバシ指導を受ける。飲み会やランチで、「オフィスでは言いにくかったけれど……」とフランクにフォローしてもらえる……。

かつての職場では自然とできていた、きめ細やかなOJT(=On-the-Job Training。部下や後輩に実際に仕事を与え、その仕事を通して知識や技術を教える指導方法のこと)。これが、今の職場では少し難しくなっているようです。

リモートワークが普及し、勤務時間や雇用形態は多様化しました。同じ職場の同僚であっても、毎日当たり前のように顔を合わせることはなくなったという方も多いのではないでしょうか。さらに、ハラスメントに対する意識が向上したことで、上司や先輩が厳しい指導・細かい指摘を控える傾向もあるかもしれません。

働き方が柔軟になることは喜ばしいことですし、ハラスメントは許されることではありません。しかし、「教育」という観点ではどうでしょう。

実際周囲を見ていても、コロナ渦真っただ中で社会人になった若手社員はなんだかアンバランス。とても優秀でやる気がある人でも、ふとした時に「え、そんなことも知らないの?」とびっくりしてしまうことがあります。メールや電話のマナー、To Do管理、提案や説明のやり方など、かつてはいつの間にか先輩が教えてくれていたようなことが、すっぽり抜け落ちているのでは……?

そして我が身を顧みれば、「コミュニケーションの機会が減っている中で、何をどうやって教えてあげればいいんだろう?」そんな危機感に襲われます。後輩を指導し、モチベーションを上げるのも先輩の大事な仕事。でも、自分の新人時代のことはもう忘却の彼方です。仕事のやり方って、どうやって教わったんだっけ……?

そんなモヤモヤを抱くすべての人へ、とっておきの1冊をご紹介します。

10年無我夢中で働いて身につけた、仕事術の「大事なところ」

仕事の教科書

『仕事の教科書 きびしい世界を生き抜く自分のつくりかた』(北野唯我/日本図書センター)

最近職場に増えているのは、「教えてもらえない後輩」と「教え方がわからない先輩」。これでは新人が育ちませんし、リーダーや管理職を目指す中堅にとっても好ましいことではありません。

生まれながらに「仕事のできる人」は、1人もいない。

だからこそ、努力する喜びがある。希望がある。

だからこそ、「きびしい資本主義を生き抜く力」を、

あなたに伝えたいと、私は思ったのです。

――仕事の教科書』より

『仕事の教科書』の著者・北野唯我さんは1987年生まれ。就職活動前後にリーマンショックが起きた世代です。そんな就職氷河期に大手広告代理店・博報堂に入社し、世界的コンサルティング会社であるボストンコンサルティンググループを経て、後にマザーズ上場を果たすベンチャー企業に参加。ベストセラーとなった『転職の思考法』『天才を殺す凡人』など、働くことや職場をテーマに精力的に執筆活動もされています。

本書はそんな北野さんが、自身が身につけてきた仕事術の「大事なところだけ」を抽出した1冊。

キャリアの初期にいちばん大切なのは、仕事の量でも質でもなく「スピード」。メール、報告文書、プレゼン資料……、仕事は文章でできており、文章力を磨くことは仕事力を向上させる意外な近道になる。「正しいことを言っているのに耳を傾けてもらえない残念な人」にならないために気を付けるべきこと。

「後輩」にとっては、仕事のイロハを分かりやすく教えてくれる教科書。「先輩」にとっては、「なるほど、こういうことを教えてあげればいいのか」と膝を打ちたくなる「後輩指導」の教科書です。

伝えたいのは、「頑張るあなたを評価してもらう」具体的なノウハウ

仕事術について書かれたビジネス書はたくさんあります。その中でも本書は、書かれている内容がとにかく実践的であることと、北野さんの読者に対するメッセージが明確なのが特徴です。

若手の時期にスピードがいちばん大切なのは、「仕事が早い人」にはチャンスが回ってきやすいから。

数字の分析などよりまず文章力を磨くべきなのは、「わかりやすい文章を書く方法」が実はとても簡単な割に効果が大きいから。

正しく努力すれば、工夫すれば、仕事はうまくいく。頑張るあなたはきっと報われる。

 いろいろな職場で働いてきて、仕事の過酷さが身に染みている北野さん。だからこそ、「やる気のある人にはちゃんと報われてほしい」「頑張る人が評価されてほしい」そんな思いが強いのではないでしょうか。そのために、「正しい努力」「効果的な技術」をかみくだいて教えてくれているのです。

北野さんみたいな先輩が職場にいてくれたらな……。読み終わると、ついそんな風に思ってしまいます。でも大丈夫。「北野先輩」を擬人化したような本書を携えていれば、明日の仕事もきっと「正しく」頑張れるはずです。

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梅津奏
Writer 梅津奏

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