Paranaviトップ ライフスタイル 家事/育児 【完結編】ワーママが体験した「息子の中学受験」奮闘レポート。本番期のカード引き落としは150万円!

【完結編】ワーママが体験した「息子の中学受験」奮闘レポート。本番期のカード引き落としは150万円!

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中学受験を題材にした小説「天現寺ウォーズ」「中学受験ウォーズ 君と私が選んだ未来」のため受験生親子に取材を重ねた筆者。2024年は自身の子の中学受験本番を体験しました。「リアル働く母の受験本番レポート」をお送りしたいと思います。

「こんなに大変だとは……」想像以上のラスト1カ月

ついに終わりました、中学受験。

率直に申し上げて、人生で一番ハードでした(涙)こんなに大変なの!? 先輩方はこんなにハードなことを乗り越えてきたの!? という感じです。前回記事で、直前期に親がサポートできることをリストアップしましたが、本番こそ、親の存在意義を発揮するチャンス! と闘志を燃やしていましたが……責任重大です。重大すぎました。

今回は実体験を踏まえて、受験前夜&当日に、親ができることをレポートしたいと思います。

【受験前夜、親の心構え】

  • 子どもの体調管理と持ち物準備に全集中! 自分の体調もあなどるなかれ。
  • 勉強はポイントをまとめたノートや暗記モノに絞り、ハードな勉強はしない。
  • 本人が気持ちよく就寝できるように、環境とメンタルを整える。

【受験前夜、やることリスト】

  • 受験票、筆記用具(えんぴつを削る、使いやすい消しゴムをそろえる。募集要項を見直して定規やコンパスの要不要を再度確認)、上履き(必要な学校のみ)、ハンカチ、ティッシュ、カイロ、痛み止め薬や下痢止め薬などの持ち物を子どもと一緒にチェック。
  • ペットボトル、軽食を準備(ほとんどの学校では科目の間の休み時間でチョコやおにぎり、ゼリー飲料などは食べられる)
  • 着脱自在で温かく、軽い、着慣れた服と履き慣れた靴を準備。
  • 手袋、マフラー、雨具、替えの靴下などを天気予報に応じて準備。特に雨天予報の場合、長靴やゴムのフットカバーなどもあると安心。
  • 本番中は通信手段が命。スマホや必要に応じてPC、タブレットの充電を完了。モバイルバッテリーも携帯。
  • 食事や入浴の時間は就寝・起床時間から逆算して計画的に。
  • 当日の流れを親子で最終確認。できれば待ち合わせの場所もこの時点で話しておく。(当日は怒涛の流れ&緊張で、言葉をかけるので精一杯。校門の前、学校が決めた合流地点、などイメージを共有しておくのがベター)
  • 慌てないよう、万が一スマホがなくても大丈夫なように、予定などは紙にメモをしてバッグに入れておくこと。
  • 試験中、親が待機する場所や過ごし方を決めておく。
「息子の中学受験」奮闘レポート

近年の中学受験は、午後入試も一般的になり、東京都であれば2月1日など前半戦は長丁場の闘いになります。

お子さんの持ち物、親御さんの持ち物をもれなく、しかも2校分準備するのは非常に神経を使うことと思います。これは1週間ほど前にリストを作り、しっかり時間をかけて準備をしましょう。忘れ物は合否を左右しかねない、重大な問題。この準備こそがママの出番であり、神経を使うところだと感じました。

実際にやってみると、もうこの準備だけで白髪が増えるくらい……。どんなに想定してもしきれない、細かいシミュレーションが必要でした。第一志望の前に、1月中に何回か入試本番を経験しておくと、これは不要、あれは意外に大切、などわかってきてリストもブラッシュアップされると思います。

当日の持ち物や服装は、いちばんストレスなく使えるものを模試などで繰り返し検証しましょう。そういう意味では1月全部を使って、毎日精度を上げていくような感覚でした。

また、すべての情報をスマホに集約してしまうと、万が一置き忘れたり、バッテリーが切れたり、電波が入らなかったりしたときに大変なことになるので、プリントアウトやメモなどでバックアップを取っておくのがおすすめ。

後回しになってしまいがちなのが本番中の親の待機場所です。いったん家に帰るのか、学校が用意してくれる控室があるのか、近隣で時間をつぶすのかなど、さまざまな状況があります。受験者の多い学校の周辺カフェは朝8時から長蛇の列、ということもありましたので、シミュレーションしておくと安心ですね。

まさかの出願ミスも!? 締め切り関連は家族で共有

「息子の中学受験」奮闘レポート

本番の数日は、親のミスが許されないシーンの連続です。現在はインターネットによる出願が大多数のため、試験開始2時間前まで出願ができる学校、前夜24時まで出願ができる学校などもたくさんあります。

これをうまく活用すれば、例えば1日校の結果を見てから2日の受験校を決めることも可能です。

しかし、これが致命的なミスを誘発することも。平常心でない状況で、うっかり出願締め切りを過ぎてしまう可能性があります。とにかく、出願の締め切り、入学金振込の締め切りはわかりやすく一覧表にして家族内で共有し、かつママが最後の砦として意識を集中しておくことをお勧めします。

「第2志望の学校なのに出願締め切りを間違えて受験できなかった」「合格していた第3志望の学校の入学金を振り込まず、第4志望に進学することになった」……いずれも実際に起きたケースです。ここはチェック、ダブルチェック! まさかは起こる、という前提で動きましょう。

第一志望に合格するのは3~4人に1人。覚悟を持ってトライ

中学受験において、第一志望に合格するのは3~4人に1人とも言われています。これは実際に体験すると、非情な数字。これほど頑張っても、手放しで喜べるご家庭のほうが少ないのが現実です。また、かかるお金もデータ上では知っているつもりでしたが、実際体験すると相当の負担です。今月の我が家のカード引き落としは150万円でした。

そんな過酷な令和の中学受験だからこそ、結果にかかわらず頑張ったお子さんを全力で労い、合否が出そろったあとは進学先への期待を上手に育てていくことがとても大切です。使い古された言葉ですが、たかが中学、人生の過程の1つにすぎません。

どんな結果になっても、頑張ったことは無駄にならない。中学受験を終えて、そのことだけは強く確信しています。

働きながらお子さんの中学受験をサポートするのは想像以上に大変なことと思います。私も何度もくじけそうになりました。でも、できる範囲でコツコツ。笑顔や明るさを忘れずに、家族みんなで頑張れればその受験は成功なのだと、終えた今、心から感じています。

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Keyword

佐野倫子
Writer 佐野倫子

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