生理・PMS、産後の体調、更年期障害など、女性特有の悩みや不調はさまざまありますが、実は「つらくてもそのまま我慢している」女性も多いといいます。仕事や家庭、育児など忙しい日々の中で、自分のことはつい後回しになっているようです。しかし、「自分は大丈夫」と見て見ぬ振りをしていると、時として、大きな病気の発見の遅れにつながることも。そこで、はなさく生命保険株式会社では「I’m OK? PROJECT」を立ち上げ、女性が自分自身に向き合うきっかけになるような情報発信やイベント開催に取り組んでいます。9月1日には、タレントの梅宮アンナさんを特別ゲストに迎え、東京・六本木の本社オフィスで「はなさく生命保険『I’m OK?PROJECT』トークショー」を開催。梅宮さんが、自身の乳がんの経験やこれからの生き方について語りました。当日のイベントの様子をレポートします。
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「不調があっても後回しにしてしまう」女性が7割
イベント冒頭ではまず、「I’m OK? PROJECT」についての紹介がありました。このプロジェクトは、「“わたしは、大丈夫”を疑ってみよう。」というメッセージを掲げ、2024年3月にスタート。女性のライフステージの変化による心身の変化や、それに伴う女性特有の社会課題の啓発を目的とした女性応援プロジェクトとして、専用WebメディアやSNSを通じた情報発信、女性向けのイベント開催などを行っています。
はなさく生命保険の調査によると、「女性特有の不調はあるが、後回しにしてしまう」と回答した人が7割を超えたとのこと。また、そういった不調により、日常生活のパフォーマンス低下を実感している人も半数を超えるということがわかったそうです。

同社の代表取締役社長の山根隆男氏もイベントに登壇し、次のようにあいさつしました。
「『I’m OK? PROJECT』は、自分のことは後回しになっていた女性が一旦立ち止まって、「私って、大丈夫?」と考えるきっかけをつくっていくための活動です。今日のトークショーの感想も、ぜひ家族や身近な人と語り合ってもらいたいと思います」
続いて、落語家の春風亭一花さんMCのもと、梅宮アンナさんのトークショーが始まりました。
乳がんを公表することで、後に続く女性の参考に
梅宮さんは2024年に乳がんであることを公表。右胸の全摘出手術を受け、2025年4月に放射線の治療が終了しました。24年5月に体の異変に気付いてから、病院で診断を受けたときまでをこう振り返ります。
「ある朝、シャワーを浴びて鏡を見たら、胸の左右のサイズが明らかに違うことに気づきました。その時51歳で、なので最初は『私の更年期の症状ってこういうものなのかな』と思う程度でした。でもそれをアメリカにいる娘に伝えたら、『すぐに写真を撮って送って』と。裸の写真なんてすごく抵抗があったんですけど、送ったら『これは明らかに異常だから、すぐ病院に行って』と言われました」

病院での検査の結果、乳がんの一種である「浸潤性小葉がん」であることが分かったといいます。
「子どもの頃に父の肺がんの話を聞いて、親戚や周りにもがんの人は結構いたので、私にとってそもそもがんは遠い存在ではありませんでした。ただ、実際に『ステージ3A、フルコース(の治療が必要)です』とお医者さんから告げられると、がんであることというより、治療期間の長さや、その過程で髪の毛がなくなることがとてもショックでした」
その後、梅宮さんはSNSでがんを公表。闘病の様子を発信するようになると、「すごく励まされています」「家族が治療に前向きになった」などたくさんの反響があったそうです。
「私のステージだと髪の毛がなくなったり、手術や放射線治療もあるので、その重さを考えると、公表せず黙っていたら自分がどんどん鬱のようになっていくんじゃないかなという不安もありました。一方で、公表した一番の理由は、私の後に続く人たちの一つの参考例にしてほしかったから。私はこういうふうに治療してきました、この時にこの抗がん剤をやるとこうなります、といった情報を発信することで、心の準備ができたり、『アンナちゃんも私と一緒に頑張ってるんだ』と思ってほしい、という気持ちが強かったですね」
残りの50年、自分はどう生きたいかを見つめ直す
トークショーでは、がん治療で気になるお金についての話題も。梅宮さんは標準治療を選択し、改めて、日本の公的な医療制度のありがたさを痛感したこと、父親が亡くなった2019年に2つのがん保険に入っていたおかげで、入院費など経済面で非常に助かったことなどを語っていました。
また、がんの闘病を経て、自分の生き方や価値観にもさまざまな変化があったそうです。
「世の中、100年時代って言われてますけど、自分が51歳でがんになって、あと半分、ここからどうやって生きていくべきなのか、どういう人と一緒にいるべきなのか、どういう仕事をしてこの名前を残していくのかっていうのは、やっぱりがんにならなかったら考えなかった。病気になったこと自体が良いとは言いませんが、悪いことばっかりじゃなく、むしろ良いこともたくさんありました」

「約10カ月間の治療を終えて、今日のように皆様の前できちんとした洋服を着て、お化粧もして、こうやっておしゃべりできるというのも、がんが分かってすぐに自分が治療に向かっていったことがとても大事だったんだなと思います」
ポッドキャスト番組でも9、10月のテーマは「乳がん」
今や日本人女性の約9人に1人がかかると言われている乳がんですが、乳がん検診の受診率は、40歳以上の女性でも50%に満たないのが現状だそうです。はなさく生命保険でもさまざまな体験型イベントを実施し、乳がん検診の啓発に取り組んでいます。
また、TBSラジオのスピンオフ番組として、7月からポッドキャスト番組「はなさく生命 Presents バービーのI'm OK?」の配信がスタート。パーソナリティのバービーさんが、ゲストとともに女性の体と心の健康について話します。10月のピンクリボン月間を控えて、9、10月は乳がんがテーマ。9月のゲストとしても梅宮アンナさんが登場しています。
今回のイベントの最後には社員やメディアからの質問もコーナーもあり、5月に再婚したパートナーと一緒に、療養がてら沖縄旅行でリフレッシュしていることなどを明かした梅宮さん。大病を経て、今後の人生を見つめ直したという彼女の話には、「女性の生き方」に対するメッセージもたくさん込められていました。私たちも、これから先の自分がどう生きていきたいか、自分の体や心をちゃんと大切にできているか、一度立ち止まって考えるきっかけにしてみてはどうでしょうか。