Paranaviトップ ノウハウ お金 本格的な投資、いつする? 資産運用の専門家・宮脇さきさんに聞く「人生の選択肢を増やす資産形成」

本格的な投資、いつする? 資産運用の専門家・宮脇さきさんに聞く「人生の選択肢を増やす資産形成」

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働く女性にとって、お金の不安はキャリアや人生設計と切り離せない問題です。結婚や出産を選ぶかどうかに関わらず、収入が一時的に減る可能性や将来の養育費、老後資金など、長期的に考えるべきテーマは多岐にわたります。また、未曾有の円安にともなって、投資や資産形成の重要性はますます重要になってきています。一方で「投資はなんだかこわい」「自分にはまだ早い」と考え、具体的な行動に移せていない人も少なくありません。海外不動産投資や資産運用に詳しい宮脇さきさんに、投資との出合いから、働く女性が投資とどう向き合うかについて、実体験をもとに聞きました。

20歳で個別株投資をスタート 1日でマイナス200万円の大損も経験

――投資は大学生時代から始めたんですね。何が契機になったのでしょうか。

大学時代の生活環境が投資に興味を持つきっかけになりました。当時は築50年ほどの学生寮に住み、毎日満員電車に揺られて通学していました。一方で、都心の実家から通ったり、親の支援を受けて余裕のある生活を送ったりする同級生も多く、自然と環境の違いを意識するようになりました。こうした経験を通じ、お金は単なる目的ではなく、選択肢や暮らしの自由度を広げるための手段なのだと考えるようになったんです。

そこで2017年、20歳のときにアルバイトで時間を切り売りする働き方だけでなく、投資によって資産を育てることに挑戦してみたいと思うようになりました。最初は自分なりに調べたり、セミナーに参加したりしながら個別株投資に取り組んで、少しずつ成果が出るようになった時期もありました。ただ、知識や経験が十分でなかったため、1日でマイナス200万円の損失を出したこともあります。

宮脇さきさんがかつて住んでいた部屋

宮脇さんが大学時代を過ごした、築約50年の学生寮

ーー失敗しながらも、現在は純資産5億円を築かれています。そこまで飛躍された背景には、何があったのでしょうか。

大損をした直後、信頼できる投資の師匠と出会って運用に対する考え方やリスクとの向き合い方を基礎から学び直しました。そして同年に起きた暗号資産ブームに乗り、一定の資産を形成することができました。

しかし、教員免許取得のための勉強や教育実習が重なり、日々の値動きを細かく追い続ける投資スタイルに疲れてしまいました。自分の時間を大切にしつつ、長期的に資産を築くにはどうすればいいのかを考えた結果、2018年、21歳のときに投資用マンションを購入し、不動産投資に軸を移しました。現在は家族とドバイに移住して、海外不動産の投資に力を入れています。

投資で失敗しないために必要なスキルは「人を見る力」

――投資のセミナーやスクールはたくさんありますが、さきさんはどのように選んでいたのでしょうか。

大学生の頃から、勉強のためにさまざまなセミナーや勉強会に足を運んできました。ただ、正直に言うと、投資の世界には注意が必要な話も少なくありません。内容の実態がよくわからないものや強引な勧誘を感じる場面に出会うこともありました。

宮脇さきさん

そうした経験を重ねる中で気づいたのが、投資の中身を見る前にまず、誰が話しているのかを見ることの大切さです。何度も参加していると「この話は以前にも聞いたことがある」「この人の周りには、あまり人が長く残っていない」といった、小さな違和感に自然と気づくようになります。後になって振り返ると、そうした違和感は判断の重要な手がかりになっていました。

――信頼できる師匠とは、どのように出会ったのでしょうか。

「有名な企業名が出ているから安心」といった、肩書きだけで判断しないように意識していました。私が重視していたのは、その人が自分の考えをきちんと整理し、本などの形で発信しているかどうかです。

そして何より、周囲の投資家仲間との関係が長く続いているかを大切にしました。自分の利益だけを優先する人の周りからは、時間とともに人が離れていくものです。最初に師事した方の周囲には、何年も一緒に活動している仲間がたくさんいました。その姿を見て、言葉以上に誠実さを感じることができました。

また、私は投資分野ごとに師匠を分けています。なぜなら、投資ジャンルが違えば、成功の考え方や前提条件もまったく違うからです。例えば、不動産投資の分野では堅実で節約志向が強く、数字に強い一方で、自分で手を動かして物件の管理やDIYを行うような人が多い印象です。暗号資産で成果を出している人は、チャンスと判断したときに思い切って動ける人や情報収集のスピードが速い人が多いです。

不動産投資の専門家に暗号資産の運用について聞いても、的確な答えは得られません。だからこそ、それぞれの分野については、その道の専門家に学ぶことが重要だと考えています。

国内不動産投資を経て海外不動産投資に挑戦するのが現実的

ーー現在、どのような形で資産を持っていますか。

私のお金の持ち方は一つに集中せず、いくつかに分けることを大切にしています。全体の半分ほどは海外不動産にしていて、残りはアンティークコインやアート、暗号資産など、値動きや性質の異なるものを組み合わせています。大きく増えにくい代わりに安定しやすいものと、上下はあるけれど成長が期待できるものを無理のない形で混ぜているイメージです。

宮脇さきさん

また、香港で一定の投資資格を取得したことで、一般の人にはあまり知られていない投資商品を知る機会も増えました。すべてが常にうまくいくわけではありませんが、この1年ほどは比較的良い結果が出ているものもあり、短期的な数字よりも、長く続けられるかどうかを重視してお金と向き合っています。

ーーなぜ、海外不動産投資に目を付けたのでしょうか。

海外不動産は、日本では情報が多いとは言えず、実際に成果を出している人ほど表に出てこない分野だと感じています。その一方で、失敗談ばかりが目立つため、リスクが高い投資という印象を持たれがちです。私自身も最初は、師匠にアドバイスをもらいつつも、不安を抱えながらドバイの不動産を購入しました。

ですが、結果として安定した利益を得ることができたんです。この経験を通じて「海外不動産そのものが危ないのではなく、正しい情報が十分に届いていないのではないか」と考えるようになりました。

ーー外貨を得る手段としての魅力もありますよね。

その通りです。日本円を得る手段は比較的多いですが、外貨を継続的に得る方法はかなり限られています。海外で働いたり、現地で事業を立ち上げたりするのは、時間的にも精神的にも簡単なことではありません。その点、不動産であれば、自分が現地にいなくても外貨収入を生み出すことができます。長い目で見たときに、為替変動への備えとしても、無理のない選択肢だと思いました。

ーー投資未経験の女性にとっても、海外不動産は現実的でしょうか。

一定の収入や資産があるなら、女性一人で海外不動産を購入されているケースもあります。ただ、多くの方にとっては、心理的にも金銭的にもハードルが高いのが正直なところだと思います。

その場合はまず、国内不動産で経験や実績を積み、それを土台にして海外へとステップアップしていく方法が現実的ですね。最初から大きな投資をする必要はなく、自身のペースで段階的に進めることが大切です。

本格的に投資を始めるなら、資産1,000万円からが理想

――これまで女性から寄せられてきた投資に関する相談の中で、特に多いのはどのような悩みでしょうか。

やはり、結婚や出産、子育てといったライフイベントを見据えた資産設計に関する相談ですね。中でも教育費については、切実な声が多く寄せられます。例えば、インターナショナルスクールや海外留学を視野に入れる場合、学費は外貨建てで年々上昇する傾向にあります。

宮脇さきさん

 さきさん自身、小さな子どもを育てながら、国内外で活動している

学年が上がるにつれて負担が増え、そこに円安が重なると、感覚としては学費が大きく跳ね上がったように感じられることもあります。日本円だけで備えていると、物価上昇の影響を受けやすい状況だと感じています。

――とはいえ、すべての人に投資を勧めるわけではないそうですね。あえて「今は勧めない」と判断するのは、どのようなケースでしょうか。

元手となる資金が十分でない段階では、無理に投資を始める必要はないと考えています。目安として、資産が1,000万円未満の場合は、まずは自己投資や収入を安定・成長させることを優先したほうが安心です。その段階で投資に踏み出すと、精神的な負担やリスクが大きくなりすぎることがあります。

――これからのキャリアや人生を考える働く女性に向けて、投資とどう向き合ってほしいと考えていますか。

投資は短期間で人生を大きく変える魔法のようなものではありません。ただ、時間をかけて少しずつ積み重ねていくことで、将来の選択肢を増やしてくれる存在だと思っています。

たとえすぐに投資ができない時期であっても、金融の基礎知識を身につけておくことで、不安を煽る情報や怪しい話に振り回されにくくなります。その分、自分の仕事やキャリアに集中することができます。投資は、人生をより安心して歩むための手段の一つだと思います。

※投資商品の選定は、ご自身の判断でお願いします。

【プロフィール】
みやわきさき●海外不動産投資家・海外移住コンサルタント。 1997年宮崎県生まれ。2019年お茶の水女子大学卒業。UAEドバイ在住。大学在学中より国内不動産投資をスタートし、2021年より海外不動産を購入。日本国内に複数の不動産を所有するほか、ジョージア、トルコ、UAEに不動産を所有。現在は、個人投資家として資産運用をしながら、富裕層、経営者、投資家への資産コンサルティングのほか、海外移住アドバイザーとしても活動。

YouTube「さきの海外不動産しか勝たん」」

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橋本岬
Writer 橋本岬

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