Paranaviトップ ライフスタイル 趣味 同時進行がひらめきのカギ! 赤字覚悟で始めたヨガ講師、会社員との両立成功の秘訣

同時進行がひらめきのカギ! 赤字覚悟で始めたヨガ講師、会社員との両立成功の秘訣

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大手広告制作会社でプロデューサーの仕事をしながら、ヨガ講師として3つのスタジオでレッスンを受け持つU(ゆう)さん。趣味として人気の習い事ではあるものの、会社員をしながら講師になるところまで突き詰められる人が少ないヨガの世界で、どうやってパラレルキャリア実現したのか。その成功の秘訣である「走りながら考える」精神についてお話を聞きました。

仕事とヨガの共通点を見つけて、どんどん夢中に

――現在の本業は、広告関連のお仕事ですよね。
大学卒業後、広告制作会社で働き始めて今年で11年目になります。入社してから現在まで変わらず、専門職の社員をまとめる営業であるプロデューサー職に就いています。私自身、専門職に憧れはあったものの、自分には向いていないかなと思っていたので、せめてそういう人と一緒に仕事ができたらという思いがありました。仕事をしていく中で、いつかは専門的な知識を身につけて、自分自身で仕事ができればと漠然と考えていましたね。

――それがヨガだったんですね。初めは生徒として習い始めて、という感じでしょうか?
そうですね。社会人3年目くらいのとき、仕事がすごく忙しくて朝から晩まで働いていたので、20代前半の休日はほぼ寝て過ごしていました。もともと運動音痴だったこともあり、体を動かしていなかったらどんどん太ってきてしまって……(笑)。このままではいけないと、月に数回、近所のヨガスタジオに通い始めました。

――どのタイミングで講師になりたいと思われたのでしょう?
初めのうちはOLの習い事のような感じでゆるく通っていたんですけど、やり続けていたらふと面白いなと思う瞬間があって。ちょうどそのころ、会社でも新人研修などで後輩に教えるポジションになったこともあり、自分は人にものを教えるのが好きだなと気が付いて。「私、ヨガの先生になったらいいんじゃないか」とひらめきました(笑)。

――思わぬところに仕事とヨガの共通点を見つけたんですね!
その時は、講師になりたい! というよりは、自分と同じように働き過ぎて体調を崩していた身近な人に向けて、ヨガでリフレッシュしてもらえたらと思って始めてみたんですけど。まさか、こんなにヨガを教えるということに夢中になるとはなるとは思っていなかったですね。

最初の1年は赤字覚悟でヨガを教えた

――趣味の延長から、本格的に講師として切り替えていく過程で壁にぶつかることなどありましたか?
まずは、2017年に資格を取得したんですけど、実はヨガインストラクターは、9割くらいが業務委託契約で、ヨガを教えた経歴が1年以上という条件付きのところがほとんどで……。だから、資格を持っているからといって、すぐにスタジオで働けるわけでは無かったんです。あとは、当時同じ時期にヨガ講師を始めた周りの人には、私のように「会社員をやりながら」という人はいなかったので、上達スピードの差に焦ることも多かったですね。

――物理的に時間が少ない中でどのように実績づくりをしたのでしょう?
最初の1年はとにかく経験を積もうと試行錯誤の連続でした。仕事があって日中は教えられないので、平日は最低「週に1回はレンタルスタジオを借りて教える」と決めて、友人やSNSの繋がりで募集したりして自主開催していました。少しでも場所代の足しになればと、1レッスン500円とか1000円をもらって、赤字覚悟で1年やってみて。講師経験が1年になったところで、ヨガの資格をとったスタジオから声をかけてもらいました。

――会社員をやりながらヨガ講師を志望されている方は少なくないと思いますが、自主開催などをして地道に経験を積んでいくのですね。

SNSで身近な人に「1人でも来てくれたらやります!」という告知をしてやっていたので、最初に来てくれた人たちは全員知り合いでした。でも、緊張しちゃってポーズも声掛けもめちゃくちゃで。「あれ? 右手をあげて、いや、左手です……」みたいな感じでしたね(笑)。そこで、これはやり続けなきゃ慣れないなと思ったんです。

完璧でなくても、「とりあえずやってみる」

――そこで、めげずにモチベーションを保ち続けられたのがすごいです!
その時、社会人1年目のころを思い出したんですよね。ヨガにおける今の私は、新入社員のころと一緒だなと。それなら3年くらいやれば大丈夫なはずって(笑)。でも、そのために数をこなさないといけない!と思って。あと、私実はヨガで得意なポーズないんです(笑)。その代わり、人に何かを教えることはすごく好きだったので、そこに楽しさややりがいを感じていましたね。私のように、会社員で習い事の延長でヨガの資格をとる人は多いですが、実際に講師として活動する人が少ないのはそこの違いかなと思います。

――広告の仕事とヨガ、まったく別の活動ですが、パラレルキャリアをするにあたって意識していることはありますか?
収入は関係なく、両方が本業でプロだという意識で取り組んでいます。ヨガはお金を払ってレッスン受けるてくれる人にサブだと思われないように裏切らないようにしなくてはいけないなと注意しています。あとは、広告の仕事でもヨガ関連の案件があればアドバイスをしたり、ヨガをやっていることを最大限に生かせる方法はないかと色々挑戦しています。単に自分のヨガの知識が使えて会社でも貢献できるのが嬉しいですね。

――フルタイムで会社員として働きながらヨガの資格を取得するのは、かなり大変だったのでは?
私が受けたのは、「全米ヨガアライアンス200」という資格を3回に分けて取得できるもので、ヨガの勉強ために長期で仕事を休むことはなかったので、比較的通いやすかったですね。基礎だけ学べるレベル1だけさわりでやってみて、習ったことを身近な人にほそぼそと教え始めて、同時にレベル2の勉強しながら、レベル3受けて……。みたいな感じで同時進行しました。

――完璧でなくても、習ったことを人に教えて経験を積んでいけば上達も早そうですね!
実際、初期から私のレッスンを受けてくれてる人は私のレベルアップを体感してくれていましたね(笑)。去年は、新たに違う種類のティーチャートレーニングの資格も受けましたが、自分自身もトレーニングを受けながらも、講師として教えることも同時進行で行い、常に進化しながらできたらと思ってやっていました。私は「やりながら」だとひらめきが沸いてくるタイプなんですよね(笑)。

――走りながらひらめきが沸いてくるなんて素敵です! そこまでヨガにハマっていてヨガやってみようと思うこともありましたか?
ヨガ1本でいこうという気はなかったですね。いろんな人をつないでゴールに導くという広告の仕事が自分に合っているのと、ひとつに偏ると飽きるかもしれないなと思っていたので。あとは、パラレルキャリアとしてやっていることで、講師側の気持ちだけでなく、働きながら通っている生徒さんの気持ちもわかるのもいいなと思っています。

――パラレルキャリアを始めるうえで大切なことは何だと思いますか?
「やりながら、考える」ですね。緻密に準備してからやろうとすると時間がかかるから、やりたいなら動きながら。私は、思いついたら行動しちゃう性格で、ただせっかちなんですけど(笑)。完璧でなくてもとりあえずやってみようという感じで始めてしまうんです。幸い、周りも友人関係の人たちばかりだったので、私の至らない指導もある程度大目にみてくれていたこともありがたかったですね(笑)。

U(ゆう) ● 2010年度、某広告制作会社に入社。プロデューサー職として慌ただしく働く中で、ヨガに出会う。ヨガの練習を続けるごとに心身が健康になっていくことに気づき、その世界に魅了されて2017年より講師の道に。現在は会社員と両立しながら、週末や平日早朝などにヨガを伝えている。
Shri herat yoga 指導者養成講座修了
Sun and Moon リストラティブヨガ指導者養成修了
Philosophy of Five Elements Yoga ®指導者養成修了

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杉森 有規
Writer 杉森 有規

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