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趣味が人生を変えた! 30代で開いた写真家&ギャラリーオーナーの道

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JR目黒駅から権之助坂を下って目黒川を渡るとすぐ、古いビルの2階にコンパクトで素敵なフォトギャラリー「Jam Photo Gallery」があります。広告代理店に勤務していた鶴巻育子さんが30代で写真家を目指し、その後にこのフォトギャラリーオーナーになったきっかけは、趣味の写真教室でした。

趣味で始めたカメラが仕事に

――30代、広告代理店勤務からまずどうやって写真家になられたんですか?

社会人になっても「何か趣味も持つべきじゃない?」と言われて“ギターか写真か”を勧められて、じゃあ写真でも始めようかなと写真教室に通い始めたのがきっかけです。こんなに何かにハマったことは初めてで、写真での表現や創造の魅力にどんどん引かれていったんですね。

最初のうち「これだけ撮れたら私もカメラマンとしてやっていけるかも……」と半ば勘違い的に思い始めたものの、職業カメラマンでやっている人はたいてい、20代にプロのカメラマンのアシスタントから始めて独立という人が多い世界です。「30代からスタジオ入りは難しいな……」と思っていた時にブライダル撮影をはじめ、その後知り合いに頼み込みカメラマンのアシスタントをさせてもらい、カメラマンとして独立しました。

――カメラマンとして独立できた後は順調でしたか?

商業写真を仕事としてやっていくうちに、自分の中で「私がやりたいのは写真作家として、写真によって自分を表現をしていくことなんだ」という気持ちが膨らんでいったんですね。

――そこからなぜギャラリーを開くことに?

現在は、カメラカタログの撮影や写真雑誌の執筆、フォトコンテストの審査員や講師、講演など幅広く活動していますが、現状維持では物足りず、また写真の力や素晴らしさをもっと広めたく、「何か違うことをやらないと」という気持ちになったんですね。

今、週単位でレンタルをしていますが、キャリアの有る無しにかかわらず、ちゃんと写真に取り組んでいる人の作品を展示したいと思っていて、展示に際しては審査をさせていただいてます。写真家だけでなく、学生の人や写真家志望の方で、写真を見てもらう機会がないというような人にもぜひ利用していただきたいと思っています。

写真を知らない人でも楽しめる工夫

――有名写真作家のコレクション展などもギャラリーでは開催されていますね。

どんな分野でも本物を見ることは、とても大事。 この展示は、写真を知らない人でも絶対に楽しめる展示です。

写真というのは撮影からプリントまでのプロセスは簡単なものではないのに、絵などに比べて、プリントさえすれば同じものが何枚でもできるというように軽く扱われることも多々あります。色々な人に写真の素晴らしさをもっと知ってもらいたいという思いもあります。

――鶴巻さんの写真作家としての作品についてもおうかがいしたいです。

この自費出版した『THE BUS』という写真集は、ハワイの風景を撮ったものですが、ふつうのハワイの風景を並べたものではありません。きれいとはいえないハワイのバスの車窓からそのままで撮影する手法をとっていて、自分が外を眺めているような、そんな目線を表現してみました。青い海と空といったハワイのイメージとはまた違う、リアルなハワイの風景をそこにいるような気持ちで見てもらえたらと思いました。

来年3月には銀座キヤノンギャラリーでの個展と写真集出版をひかえています。東京の街やヨーロッパやアメリカの都市を歩き出会った光景や人々を捉えた作品です。これからも精力的に作品作りを行っていこうと思っています。

JAM  Photo Gallery

JAM Photo Gallery

東京都目黒区目黒2-8-7 鈴木ビル2階B号室

050-5438-2134

12:00〜19:00(日曜17:00月曜休廊 

https://www.jamphotogallery.com/

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小野アムスデン道子
Writer 小野アムスデン道子

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