夏は、プールに行ったりバーベキューしたり、楽しいイベントが目白押し。コロナ禍で楽しめなかった野外活動を今年こそ楽しみたい! と、ワクワクしている人もいるのではないでしょうか。ただ、楽しみだった夏なのに、なんとなく調子が悪いような……? 実は、楽しい夏こそ気を付けたい、体調の落とし穴があるのです。
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自律神経にも影響!「室内外の温度差」に要注意
猛暑の毎日、快適な環境を求めて冷房をガンガンに効かせる! という人はいませんか? 自分はそうではなくても、オフィスや電車の中など、個人で空調を調整できない施設も多いですよね。「上着がほしい!」と思うくらい寒いことはよくあります。私は寒いのがすごく苦手なので、夏の電車は結構困りものです。
キンキンに冷えた室内と、太陽燦々な屋外。その行き来を繰り返しているうち、体は体温調節をするのに必死の状態に。「暑くなった! 汗を出して、体温を下げよう!」「あれ? そう思ったらちょっと寒いぞ! 急いで体温を上げなければ……」。こんなことを1日に何回もくり返していたら、「あーーもう無理! 体温調節するの疲れちゃった!」って体が音を上げてしまいそうですよね。体温調節は、実は結構体力がいることなんです。
そして、この体温調節をしているのが「自律神経」。冷房や冷たい飲み物などで過度に温度調節をしてしまうと、自律神経の乱れにつながります。自律神経が疲弊して、コントロールできなくなってしまうと、次のような症状が起こります。
- 疲れやすい
- 倦怠感
- めまい、ふらつき
- のぼせ、冷えなどの体温調節の乱れ
- 動悸
- 頭痛
- 胃の不快感
- 便秘、下痢、またはそれを繰り返す
- 抑うつ気分
- 不安
自律神経は全身に作用するため、ほかにも人によってさまざまな症状が出てきます。
熱帯夜に多発する「睡眠不足」は、ダイエットにも悪影響
じめじめして気温も高い夏、暑くてなかなか寝付けなかったり、暑くて途中で起きてしまって、睡眠が浅くなってしまったりした経験はありませんか? エアコンをつけたまま寝てもいいものか、悩んでいる人も多いかと思います。寝付けずに睡眠時間が短くなることも問題ですし、睡眠の質も大切。寝苦しい夜が続き、質のいい睡眠が取れていないと、睡眠不足が体のいろいろなところに影響してきます。
例えば、ダイエットもその1つ。睡眠が取れなくなると、自律神経の1つである「交感神経」が活性化され、「インスリン抵抗性」が増大するという報告があります。「インスリン抵抗性」とは、糖を代謝するインスリンがうまく働かなくなり、血糖値を上昇させるもの。これが増大すると、簡単に言えば太りやすくなります。また、食欲を抑制するホルモン「レプチン」が出にくくなってしまい、逆に食欲を亢進させるホルモン「グレリン」が上昇します。
ダイエットに睡眠は大切!とよく言われるのは、こういった原理なのです。
そのほか、意外なところでは、体臭にも睡眠不足が影響しています。睡眠不足や遅い時間の食事など不規則な生活を続けていると、皮脂の分泌が活性化しますし、自律神経の乱れから発汗の調節ができなくなることも。そして、悪臭の要因となる「乳酸」や「アンモニア」が、汗に多く含まれるようになるのです。
さらに、睡眠不足で情緒が安定せずストレスを感じると、それを緩和するために「副腎皮質ホルモン」が分泌され、活性酸素が生まれます。活性酸素は加齢臭の元になる「ノネナール」を増加させます。ちなみに、活性酸素はアンチエイジングには超天敵! これを知らずにアンチエイジングは語れない! というほど、密接にかかわっています。
自律神経の乱れを予防する方法3つ
では、自律神経の乱れを予防するにはどうしたらいいのでしょうか。オススメの方法を3つご紹介します!
エアコンの温度設定は27~28℃に
外気温との温度差が5℃以上あると、冷房病になりやすいと言われています。気温の差が激しいほど、体のいろいろな調整が効きにくくなるのは、何となく想像できますね。オフィスや公共機関など自分で温度を調整することができない場所では、羽織りものやひざ掛けを用意しておきましょう。実際私も、職場に常にカーディガンを置いてあります。体に直接冷房の風が当たらないような工夫も大切です。
ゆっくり湯船につかって、体を温める
暑いからといって、シャワーだけで済ませていませんか? 湯船につかることは、自律神経のバランスを整えるのにとても大切なこと。38~40℃のお湯にゆっくりつかって、体を芯から温めましょう。
冷たい飲み物ばかり飲まない
暑いからと言って、アイスクリームやキンキンに冷えた飲み物ばかり摂取していませんか? 冷たいものの取りすぎは、内臓を冷やして、胃腸障害を引き起こす原因になります。最近は、コンビニでも常温のコーナーが用意されていることが多くなりました。なるべくそうした商品を選ぶか、温かいものを摂取するように心がけてください。
いい睡眠のために、夜に気を付けたいポイント3つ
忙しいパラナビ読者は、睡眠時間を削りがちかもしれません。睡眠不足の予防方法をご紹介します!
寝る前に、コップ1杯の水を飲む
寝ている間、人は結構汗をかいているものです。また、汗をかいていないと思っていても、体からは常に水分が放出されています(「不感蒸泄」といいます)。ただ眠っていると思っても、水分は蒸発し続けているのです。1日の総不感蒸泄量は、約900ml。寝る前にコップ1杯の水を飲む習慣をつけましょう。
温度は26℃、湿度は50~60%に設定
基本的に、寝るときもエアコンはつけたままでいいとされています。部屋の温度は26℃前後、湿度は50~60%ほどがいいでしょう。少し高いと感じるかもしれませんが、人間は眠っているとき体温が下がります。もともとの設定温度が低すぎると、寝ている間に体温が下がる分、だるさや疲れにつながります。エアコンは嫌いという方も、扇風機などを使い、空気を循環させましょう。
寝る90~120分前に、湯船につかる
先ほども自律神経を整えるために湯船にしっかり浸かりましょうと書きましたが、良質な睡眠をとるためにもお風呂は大切です。人間は、寝る時に体温が下がる、その段階で眠気を感じます。寝る90~120分前に38~40℃のお湯にしっかりつかって体の中の温度を上げ、眠りにつきやすくしましょう。
夏バテでなんとなくやる気が出ない…そんなのもったいない! 仕事もプライベートも笑顔で過ごせるよう、夏バテ対策をして元気に過ごしましょう!