中学受験を題材にした小説「天現寺ウォーズ」、「中学受験ウォーズ 君と私が選んだ未来」のために、たくさんの受験生親子に取材を重ねた筆者。ついに今年、中学受験生の母となり、いつのまにか本番直前に。「リアル働く母の受験期直前期レポート」をお送りしたいと思います。
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受験校が確定するのはまさかの「本番直前・1月」だった!?
「この前まで天王山の夏休み」とか言っていたのに、いつの間にか、受験校の出願が始まった不思議。出願って、受験料を払うやつです。つまり、ここで出願しないと、挑戦さえすることができません(なんのこっちゃ)。
12月、中学受験生の母ミッションは一気に緊迫感を帯びてきます。第一志望は、複数回の塾面談を経て、先生方のうまーい誘導に乗りながら、すでに固まったかたがほとんど。しかし、その分揺れるのが併願校。
率直に言って「こんなに直前でも決まらないもの!?」というのが感想です。
そもそも併願校は、6年生後期の実力テストや模試の結果の平均値が出てから最終決定するので、固めるのは直前期になります。なのでこの時期に調整がはいるのは当然のこと……。でもこれが結構、大変なんです。我が家の場合を参考に例を出します。
【1月】
地方の進学校(寮あり)の東京入試1校
埼玉の進学校1校
千葉の進学校3校
※いずれかに合格できたら入学金を納める
【2月】
1日 午前入試のみ ※ただし1月校がすべて不合格の場合はその結果を見て出願
2日 午前・午後のダブルヘッダー
3日 午前入試のみ ※ただしダブル出願しておいて、1月の結果でどちらを受験するか決定
4日 午前入試のみ ※ただし1日校・2日校のどちらかに合格していた場合は受験終了。
5日 午前入試のみ ※ただし4日までの学校すべて不合格だった場合、偏差値に余裕がある学校に変更。
ざっくりとここまでは決まっているものの、似た条件の学校の決め手を探してネットサーフィン&直前期滑り込み学校見学。右往左往という言葉がぴったりです……。
そしてこの中に5校ほど、念のために前泊しようかなと思う学校があり、そのホテルも確保。しかし直前に思い立っても予約できないエリアもあり、「なんでもっと早く想定しておかないの自分!」と頭を掻きむしりたくなることしばしば、です。
冬休み直前は、最後の「買い出し」へ!
これまでに準備した受験必須アイテムを書き出してみましょう。購入リストはこちらです。
- 受験当日に着る洋服
軽くて暖かく、脱ぎやすいものがベスト。1月に着て、慣れておくべし。 - 受験当日に履く靴
こちらも履きなれておくことが大切 - 防寒アイテム
ネックウォーマー、手袋、薄い腹巻、ブランケットなど - メガネの予備
当日万が一見つからない、壊れた! というときのため - 証明写真
カメラのキタムラなど、中学受験の出願サイトミライコンパス仕様に慣れているところ - カイロ
- 軽食やアメ、チョコレート
当日持っていくのはどれがいいか事前に試食(笑) - 腕時計の予備
1000円くらいのもので構わないので、2つほど - レイングッズ
当日雨や雪だったときのため、長靴やスノーブーツのサイズを確認 - 筆記用具
鉛筆は適度な長さになるように使っておく。消しゴムは大きく使い慣れたもの - コンパスや分度器、定規など
学校の募集要項に明示されるので、必ず事前に確認 - モバイルバッテリー
スマホは試験中の命綱。トラブルが起きた時すぐに連絡や検索ができるように
1つひとつは小さいんですが、まあ出てくるわ出てくるわ、必要なものたち……。
この時期、直前講習料や受験料もありますから、もはやお金が紙のように錯覚するほど出ていきます。とほほ。
何より大切なのは「健康管理」!
ママ友のみなさんに調査したところ、1月はすべて学校をお休み、酸素カプセルに通う、睡眠は8時間死守、家族全員手洗いうがい、場合によっては父ホテル暮らし(会社からウイルスを持ち込むため)、兄弟は祖父母宅に預けるなどなど、本気の対策。
この3年間の努力が無駄にならないよう、母は必死です(涙)。
すべての受験生とその家族が、悔いなく、ベストを尽くせますように。お天気に恵まれ、納得のいく解答が書けますように。これまでの全部を発揮できたらそれだけで成功ですよね。
30年以上前、入試当日に2日連続で地震と大雪に見舞われ、第一志望の学校に大幅に遅刻してしまった私は、毎年2月1日の朝、そのことを思い出し、祈ってきました。
今年はそこに息子も加わって(笑)、今年も、心から祈ります。
1月・2月はお休みをいただき、春になったら、備忘録をお送りできればと思います!