Paranaviトップ ライフスタイル 暮らし 二面性を秘めたジャガー・ルクルトの名品ウォッチ「レベルソ」との出会い

二面性を秘めたジャガー・ルクルトの名品ウォッチ「レベルソ」との出会い

SHARE

Xでシェア Facebookでシェア LINEでシェア

——私もいつか、長く付き合える名品を手にしたい。そんなふうに思ったことはありませんか?素敵な名品を身につけているあの人は、どのようなタイミングでアイテムと出会い、購入に至ったのでしょうか。新連載「キャリアに寄り添う名品」では、ジュエリー・ウォッチ・バッグなど、仕事を頑張るあの人のそばに寄り添う、名品とのストーリーに迫ります。初回はパラナビ編集長・岡部の思い入れのある腕時計をご紹介します。

  • 今回の名品

レベルソ・クラシック・スモール・デュエット/JAEGER-LECOULTRE(ジャガー・ルクルト)

先輩からの「似合う」の言葉がずっと心に残っていた

——まずは、このウォッチとの出会いについて教えてください。

私は新卒からずっと出版社で雑誌の編集の仕事をしていました。1社目、2社目ともに自分より上のアラフォー世代の女性誌を担当していたため、同世代の友人たちよりも知る人ぞ知る「名品」と呼ばれるアイテムに触れる機会が比較的多かったように思います。そんな中で、ウォッチやジュエリーに精通したベテラン編集者の方と話す機会も少なからずありました。そうした先輩のうちの1人が「岡部ちゃんはレベルソが似合うと思う」と言ってくださったのが、レベルソを知ったきっかけです。

どんなウォッチなんだろうと調べてみると、オリジナリティがありつつエレガントな雰囲気を纏ったウォッチでした。当時の私は、先輩方からするとペーペーで、若さしか取り柄がないような存在。モードでファッショナブルで、少し攻撃的(笑)な先輩たちに囲まれ、正直圧倒されながら働いていました。そんなときに、このような素敵なウォッチが似合うと先輩から言ってもらえたことがすごく嬉しくて、その後もずっと心に残っていたんです。

——先輩の言葉を通じて、レベルソというウォッチの存在を初めて知ったのですね。

そうですね、26、7歳の頃だったと思います。その後ビジネス系の出版社に転職したのですが、そこでは時計の特集なども担当するようになり、その中でまたレベルソと出会うことになります。以前は先輩の仕事で扱ってきたアイテムに、今度は自分自身の企画として再び巡り会えたことが嬉しくて。記事を編集する中でさらにレベルソの魅力を深く知ることができて、やっぱりいい時計だなという実感が増しました。

レベルソは30代半ばまでのキャリアの集大成

——20代後半でレベルソに出会い、実際に購入したのは何歳のときだったのでしょうか。

35歳のときです。転職してお給料が上がったことに加えて、これから産休に入るという、ひと区切りのタイミングでもありました。これまで仕事を頑張ってきた証として、そろそろ長く付き合えるウォッチを自分の力で買いたいと思っていたときに、ボーナスで購入しました。

今振り返ると、本気でお金を貯めていたら20代のうちに買えなかったことはないと思うんです。でも、自分にふさわしいタイミングで手にできたのかなと思います。

reverso レベルそ

2021年1月に購入(本人私物)

——レベルソを購入する以前は、日常的にウォッチを愛用していましたか?

仕事でアンティークウォッチの話を聞いたことをきっかけに、カルティエやIWCのアンティークを購入したことがあります。しかし、日常的に着用するほどではありませんでしたね。ブランドのブティックで新品を購入したのは、レベルソが初めてです。

裏表で異なる表情を持つデュエットの魅力

——レベルソくらいの価格帯であればジュエリーやバッグも検討できると思うのですが、ほかのアイテムは検討しなかったのでしょうか? また、ウォッチの中でも他のブランドは候補になりませんでしたか?

実は当時ちょうどジュエリーを集めていきたいと思っていたときで、レベルソを購入する少し前にTASAKIの「バランス」を購入していたんです。それで、ジュエリーをひとつ買ったから次はウォッチかなと思っていました。

レベルソに関しては長年の募る思いがあったので、ほかのものは検討しませんでしたね。いつかいいウォッチを買うなら最初の1本は絶対にレベルソと決めていたので、これまでの自分の集大成という気持ちで購入しました。

ブランドに関しては、たとえばロレックスなどは広く知られたブランドですが、ジャガー・ルクルトは本当に時計が好きな「わかる人にだけわかる」ほどよい知名度のブランドであるところが好きなんです。実際に購入後、同じレベルソを所有している人と価値観を共有できるような楽しい体験もあって、いい選択をしたと思います。

——レベルソは、文字盤が片面のモノフェイスと両面のデュエットがありますが、始めからデュエットを狙っていましたか?

レベルソを買うからには、デュエットにしようと決めていました。自分の中では、デュエットに予算が届かないのなら、買えるまでお金貯めた方がいいというぐらいデュエット一択でしたね。

デュエットは、表と裏で異なる表情を持つ“二面性”がとにかく魅力で、使えるシーンが広がります。あとはやはり、裏面のダイヤにテンションが上がりますね。ダイヤのきらめきを見ると「ああ、これまで仕事を頑張ったな」という実感が込み上げてくるんです。

レベルソの裏面

裏面はライン上にダイヤが施され、表から一転し華やかな印象に(本人私物)

——ベルトはアリゲーターのストラップではなく、ステンレススチールのブレスレットを選択したんですね。

先ほどお話したアンティークウォッチは2本とも革ベルトだったので、ブレスレットタイプのものを持っていなかったんです。手持ちのラインナップ的に、買うならブレスレットタイプかなと思いました。

実際の使用感としても、ステンレススチールのブレスレットタイプは季節を問わずに使用できるのがいいですね。私は肌が敏感なほうですが、革ベルトのように蒸れないので安心して着けられます。

価値観をアップデートさせてくれた特別な一本

——レベルソは、どのようなシーンで着用していますか?

これから一生をともにしていくつもりのウォッチなので、日頃からガンガン使うのではなく、とくに気合いを入れたい仕事の日や、ちょっといいレストランに行くときなど、ここぞというシーンで使うことが多いです。

このウォッチは毎日使うものではありませんが、日々の営みの中でお手入れをしたり、機械式なのでリューズを回してゼンマイを巻いたり、そのような時間を重ねることでさらに愛おしさが増しますね。

reverso

なんでも効率を求める世の中で、わざわざ手でゼンマイを巻かないと動かない機械式腕時計の非効率さが、私は逆に好きなんです。レベルソに触れる時間は気持ちもなんだかシャキッとするし、贅沢な時間だなと思います。

——レベルソを購入したことを通じて、ものとの付き合い方や価値観の変化もあったのでしょうか。

それなりに高価なものを、大切にお手入れしながら長く使うということは、自分がある程度の年齢を重ねてきたからこそできる、ものとの付き合い方だと思っています。20代の頃は、チープなものを消費した経験や買い物の失敗も多くあります。分別がつかないまま多くのものを所有していたので、センスも洗練されていませんでした。

現在は、ただ高価だから、人がいいと評価するから選ぶのではなく、自分の価値観に合うものや、ストーリーに共感できるものを厳選したいと思うようになりました。昔のように「いろんなものをたくさん」でなく「いいものを少なく」、せっかく買うのであれば資産になるようなものを持っておきたいという考えに変化しました。実際、購入当初から倍近く値上がりしてしまったので、あのとき買っておいてよかったと、我ながら過去の決断を褒めたくなります。

またコロナ禍の不安な時期や、娘を出産したことを経て、お金の使い方自体をすごく考えるようになりましたね。ほかにも欲しいなと思う魅力的なウォッチやジュエリーはありますが、レベルソは、私にいろんなことを教えてくれた特別な1本です。

岡部 のぞみ(おかべ のぞみ)● パラナビ編集長。女性週刊誌・月刊誌の編集、創刊を経験後、紙媒体だけでなくWEBディレクター、読者コミュニティの企画運営などを担当。2016年にはライフスタイル動画マガジンを立ち上げ、編集長を務める。「女性×働き方」の多様性のあり方を発信したいとの気持ちから、「Paranavi」プロジェクトの立ち上げを企画。直近は出版社で広告の仕事に携わりながら、個人としても、WEBメディアでアドバイザーや企画編集としてパラレルキャリアを実践してきた。1児の母。

SHARE

Xでシェア Facebookでシェア LINEでシェア

Keyword

Miyu
Writer Miyu

VIEW MORE

Page Top