こんにちは。中学生と小学生を持つ、作家・教育ジャーナリストの佐野倫子です。今月も働きながら子育てをする保護者の方達のお悩みについて、一緒に考えていきたいと思います。質問を送ってくださったのは春から小学生のお子さんを持つ働くリエさん。ご自身は外資系企業で派遣社員として、バックオフィス業務を担当しています。
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子どもに将来「外貨で稼げる」ひとになってほしい
Q. 外資系企業で働いているので、カルチャーの違いを感じる日々。でも何より痛感するのは給与の違いなんです。私は日系企業から派遣されているスタッフなので、そこまでメリットはないのですが、正社員の皆さんは30代であれば1000万円をこえていると言いますし、役職に就けば3000万円にもなるらしい。日系企業では賃金がなかなか上がらず、子どもにはぜひ外貨でお給料がもらえる会社に勤めてほしいと思うのが正直なところ。息子は現在小学生ですが、英語を身につけ、海外留学を目指すとすると、これからどのような選択肢があるのでしょうか?(品川区在住38歳/リエさん)
日本経済への不安から海外に目を向ける保護者が増加
「わが子には海外勤務や外資系企業で働ける力をつけてほしい」。そんな声は私の周囲でも頻繁に聞かれます。選択肢をたくさん持てるというのは素晴らしいこと。社会人として日々頑張っているママ・パパが、我が子が活躍できるように武器を持たせたいと思うのは自然なことだと思います。
とはいえ、今すぐに一家で海外へ移住や、お子さんを年単位で留学させるというのは難しいこともあるでしょう。そこで、周囲で国際教育を実践しているご家庭に取材し、両親が会社員として勤務しながら実行できる選択肢を調べました。
- 幼児教育無償化対象施設を選び保育園としてインターナショナルスクールに通う
東京都では幼児教育無償化に向けて着々と制度が整っています。共働きというと認可保育園、というのが王道でしたが、発想を転換して保育園・幼稚園を英語の環境で過ごせるところを選ぶという選択肢があります。
例えば、東京都港区にある「キッズインターナショナル」。幼稚園・プリスクール・アフタースクールとしての機能を持っており、幼児教育無償化対象施設です。概算の一例ですが、3歳以上で、共働きの要件を見たしたご両親であれば、16万円程度の料金が10万円程度になる可能性も。
こういった施設はとくに都心であればいくつもあるので、まずは固定観念を捨てて広く調べてみるのがおすすめです。
- 学童をオールイングリッシュに
共働きのご家庭のお子さんが、家庭と学校に次いで長時間過ごすのが学童施設。ここをオールイングリッシュにするという作戦もあります。
例えば、大手で有名な学童「キッズDUO」。週2日以上、1日最大6時間の英語環境を提供しており、該当エリアによっては小学校から送迎バスが出ていたり、頻度や時間がフレキシブルに選べたりと、民間学童施設ならではの魅力が満載。無理なく、日常のなかで英語漬けの時間を作れることはとても有効でしょう。
また、国内最高レベルの海外大学進学者数を誇る東京都の私立中学、広尾学園が運営するイングリッシュアフタースクール「広尾学園リトルヒーローズ」は、海外大学進学者数200人超を達成したことで衝撃を与えた広尾学園中学・高校の英語メソッドで、小学生から学べるとあって2023年のスタートかから大人気に。もしも通える範囲にお住まいであれば見学をおすすめします。
小学1年生〜3年生の児童を対象とし、保護者の仕事の有無、子どもの英語力は不問です。平日の16時から19時、送迎できることが条件です。
- 平日は難しい……そんなときは親子で休暇を使って語学留学
もしも通える範囲に上記のような施設がない場合は、思い切って年に1度の休暇を海外で過ごし、英語環境を経験するという手も。とはいえ、貴重な有給休暇、親もリラックスしたいですよね。
そこで我が家が今年挑戦したのは、ハワイでワーケーションしながら子どもを語学学校に通わせるというものでした。
共働きの国際教育、なにから始める? リアルレポ
とはいえ、たった1週間のお休み。できればリラックスタイムも兼ねたい……!
私はフリーランスで有給休暇がなく、仕事は前倒すしかありませんでしたが、PCがあれば時間の融通が利くので結果的には1週間のワーケーション、思った以上に順調でした。
会社員の親御さんであれば、なおさら連続休暇日は大切に使いたいですよね。そこでリゾート地に狙いを定め、短期間でも小学生が通える語学学校を探しました。候補になったのは以下の3校。
- ハワイワイキキの「パームスイングリッシュスクール」
- フィリピンセブ島の「QQイングリッシュスクール」
- タイバンコク&パタヤの「TLSイングリッシュ」
いずれも、1日単位で曜日にかかわらずいつからでも通える、手続きは業者を通さず直接オンラインで行える、日本語で問い合わせが可能という観点でセレクト。親子で通うこともできます。
3校とも何度か問い合わせして、とても親切な学校でした。順番に行くとして、今回は母が1年の疲れを癒してのんびりしたい気持ちからワイキキのど真ん中、「パームスイングリッシュスクール」に決定。
日本の長期休暇と一致するサマースクール、ウィンタースクールは特に魅力的なプログラムが充実しています。我が家はクリスマス前に行ったためスケジュールが合わず、セミプライベートレッスンで兄弟一緒に英会話クラスをお願いしました。
相談すれば期間も内容もとてもフレキシブル。何よりワイキキど真ん中、キッズが学んでいる間にママはのんびり。「1日からでも授業を受けられる学校は少ないので忙しい保護者にぴったりですね」と話したところ、紹介ディスカウントを提供してくださったので、私のプロフィールのインスタからDMいただければ紹介割引も使えます。
短期間でも、初めて海外で語学学校に通ったという経験は子どもたちに自信をつけさせてくれました。先生も優しく、スタッフも親切。フレキシブルな学校を探している方にピッタリだと思います。あの手この手でしかける、働きながらの国際教育。これからも最新情報を仕入れてレポートしますので、ご期待ください。