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女性こそリーダーを目指すべき?「Women’s Career Conference」イベントレポート

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30歳が近づくにつれ、多くの働く女性が一度は考えるのが「キャリア形成について」ではないでしょうか。ライフイベントとの兼ね合いやロールモデルがいない問題、でも“私らしい”働き方を模索したい。そういった女性たちに向けて、働く女性のためのコミュニティSNS「CORE」を展開する株式会社COREは、働く女性たちのキャリア形成や成長を支援することを目的としたカンファレンス「Women’s Career Conference」を開催しました。カンファレンスのテーマは「人生を自由に」。女性リーダーや専門家がライフステージ・起業・ジェンダー課題などをテーマにトークセッションを繰り広げました。今回はその中から、ライフステージについて語られた「ライフステージの変化を切り抜けるマネジメントスキル 〜 女性こそリーダーを目指すべき理由 〜」をレポートします。

20代からキャリア戦略を考えるべき?

登壇されたのは、ビジネスの前線で活躍する3人の女性。大手メーカーとITスタートアップで広報を担当したのち、現在はNewsPicks premium事業ディレクター / NewsPicks for WE プロジェクトリーダーを務める佐藤裕美さん、日経BP社で編集記者として活躍し、フリーランスやリスキリング支援、女性管理職紹介などを展開する株式会社Waris共同代表の田中美和さん、リクルートホールディングスでHR領域のIT企画部門を経て、SHE株式会社でプロジェクト推進室室長を務める松尾真里さんの3人です。

まず語られたのは、20代で想像していたキャリア戦略について。

NewsPicksの佐藤さんは、親から「いい旦那さんと結婚して養われるのが女の幸せ」と育てられたと話します。

「大学時代に夜遊びをして朝帰りをしたら、『男は遊んでも勲章になるけど女は傷にしかならない』と親に言われたんですね。だからそういうものなんだと。でも、大手銀行に就職して働き出したら仕事ってすごく楽しいじゃんと気付きました。ですが、20代でキャリア形成までは考えていなかったですね。とりあえずできることを積み上げる、行き当たりばったりでした」

これに対し、株式会社Warisの田中さんは「理にかなっている」と話します。

プランドハプンスタンス理論という有名な理論があり、キャリアの8割は偶発的な出来事で決まっていく、というものです。きっと佐藤さんご自身の感覚や感性、心の声みたいなものをすごく聞いていらっしゃったんじゃないかなと思いました。私も20代は行き当たりばったりで、メディア業界にいたので死ぬほど働いていたんです。働き方改革はまだ進んでいなくて、明け方まで会社にいるのが普通。『日経ウーマン』を担当していたので、キャリアについて考える機会はたくさんあり、当時はただただ不安でした。先輩たちのようにがむしゃらに働き続けられると思えないし、自分に自信もありませんでしたね。そんな20代にやってよかったと思うことが2つあって、ひとつ目はとにかくめちゃくちゃ働いたこと。ふたつ目が“越境体験”をしていたことです。チャリティーマラソンの事務局で3年ほどボランティアをしたときに、多様な人との出会いがありましたし、外の世界に一歩出ることで自分の好きなことや強みを改めて見つけられたんですね」

対するSHE株式会社の松尾さんは現在30歳。20代からキャリア形成を考えて行動していたのだそう。

新卒のときから20代で子どもをひとり産みたい気持ちがあったので、そこから逆算してめちゃくちゃ働いていました。当時は産休・育休はキャリアのブレーキになるとマイナスに捉えていたから、それまでに自分が休んでも安心できるキャリアをつくっておきたかったんです。結果、子どもを産んだ今は兼業を3つと、プロボノ活動もしていますし、産前より飲みにも行きます(笑)。子どもを産む前より楽しく働いていますね。周りの協力のおかげでもありますが、私の場合は『やると決める』ことが秘訣かな」

「マネジメント層の方が自由になれる」は本当?

トークセッションは続いて、マネジメント層になる方が自由になれるか否かをテーマに展開。これに対する3人の答えは「自由になれる!」でした。

「私は38歳で結婚して、39歳で子どもを産んでいます。今から11年前に女性3人の共同代表で会社をつくったときに、フルリモートOKでフレックス、コアタイムは2時間、誰でも条件なく短時間勤務を選べるようにしました。これも会社員時代に働き方に課題を感じていたからで、マネジメントポジションになることはルールを決める側に回れることも魅力だと思います」(田中さん)

「仕事において個人で出せるインパクトとチームで出せるインパクトは違いますよね。だからチームを束ねて、事業をハンドリングするような楽しさがマネージャーにはあると思います。今はマネージャーになることは罰ゲームみたいに言われることもありますが、一回チャレンジすることで仕事の楽しさが倍増する人もいるんじゃないかな。やってみて大変だったらやめるのもひとつの手だと思います」(佐藤さん)

「私もマネージャーは自分で決められる範囲が大きいことが魅力だと思います。ルールを決められるし、最終のゴールさえ達成できるようにすれば働き方も工夫できるのかなと」(松尾さん)

やりたいことが見つからないなら

トークセッション最後のテーマは、やりたいことが見つからない問題について。3人の答えとは?

「私自身の話をすると、キャリアは本当に行き当たりばったりですが、実現したい世界が見えたときにやりたいことがついてきたという感覚です」(佐藤さん)

「さきほど20代でやってよかったこととして“越境体験”を挙げましたが、今いる環境でやりたいことが見つからない場合は越境してみることもいいのではないかと思います。副業でもボランティアでも趣味の集まりでも、いつもの場所から出てみると、なんか気になるとかこれ好きかもと気づけることがあると思うんですよね。あとは、『ウィル・キャン・マスト』のフレームワークがありますが、ずっとウィル(やりたいこと)があることの方が珍しい。ですので、ウィルがないときは、キャン(できること)とマスト(やるべきこと)をしっかりやりましょう、とお伝えしています」(田中さん)

「やりたいことを見つけるってそもそも難しいことだと思うんです。昔、尊敬している女性の先輩に相談したとき、『やりたいことがないんだったら、とりあえず金稼げ』と言われて(笑)。やりたいことはこれじゃないかもとぐるぐる考えて家にいる時間がもったいないと。それを聞いて確かにと思ったんです。自分の特徴や才能は、何かを一生懸命やる中で初めて出てくるものだと思うから、そのときに見つかるのかもしれませんね」(松尾さん)

3人に共通していたのは、働き続けることをあきらめず、状況の変化に応じて自身も柔軟に変化してきた様子でした。女性リーダーによる、より働きやすい環境づくりはこういった経験から、今後も生まれていきそうです。

2025年3月9日に「Women’s Career Summit」開催!

Women's Career Summit

“思い描いた人生を、わたしたちは諦めない” をテーマにした女性のための国内最大級キャリアカンファレンス「Women’s Career Summit」が2025年3月9日に有楽町にて開催されます。パラナビ事業責任者の飯田も登壇。詳しくはこちら

 

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Kaori Terada
Writer Kaori Terada

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