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女性をHAPPYに、地方を元気に! 「好きなこと」が社会課題の解決に向かった理由

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仙台を拠点に、香りを使った企業ブランディングを行う会社「グリーディー」の経営と女性のエンパワーメントを推進する活動「mm innovation (ワンエムイノベーション)」にも取り組むなど、パラレルに事業をこなしている浜出理加さん。「女性をHAPPYに、地方を元気に」をミッションにビジネスと社会課題の解決を気負いなく両立させる浜出さんは、どんな過程や気づきを経て、今の活動につなげているのでしょうか?

東日本大震災をきっかけにキャリア観が変化

――経営をしながらも、女性のエンパワーメントを推進する活動に取り組まれているのはすごいですね。まず、グリーディーを起業されたのは、どういう経緯からですか?

私はもともと、女性下着メーカーの「ピーチ・ジョン」に17年間勤務しており、コスメの企画をはじめ、カスタマーセンター、カタログ通販やCS推進など、多種多様な部署、役割を担ってきました。

仕事は順調にこなしていたのですが、2011年、仙台で東日本大震災を経験したんです。その時に、一社の企業に勤めているだけでは職を失うかもしれないという思いを強くし、自分で何かを始めてみたいと思ったのです。そこで好きだった香り(アロマ)のことを深めようと、最初は趣味からのスタートを切りました。

浜出理加さんオリジナルアロマ「derika」

浜出さんが手がけるオリジナルアロマ「derika」は東北の地域素材を活用。
出典:GREEDY

その後、東京と仙台の2重生活を送ることになり、自分自身もワークライフバランスを取ることを意識するようになって、2017年の2月にピーチ・ジョンを退職。宮城県で石鹸工房を立ち上げるプロジェクトに加わったり、ワークショップを主宰したりしているうちに「ホテルメトロポリタン仙台イースト」のコンセプトとなる香りを作ってくれないかという依頼が来たんです。そして、退社した年の5月にはグリーディーを創業していました。

やりたいことと求められていることがうまく合致したのですが、アロマで食べていくというのは簡単ではありません。香りとブランディングを結びつけるというマーケットを作り、ブランドをきちんと発信していったことで事業に結びついたと思います。

自分がやりたいことは社会共通の課題だと気付いた

——女性のエンパワーメントを支援する一般社団法人ウーマンイノベーションの理事として「HAPPY WOMAN」というイベントを実施したり、女性起業家を応援する「1mm innovation (ワンエムイノベーション)」の運営もしていますね。こうした女性支援事業を始めるきっかけは何だったのですか?

ピーチ・ジョンは社員の9割が女性という会社なのですが、私は在籍した17年間で延べ200名以上の女性をマネジメントをしてきました。その中で自然と、女性の働き方やライフステージにおける様々な課題を実感していたんです。なので、グリーディーを創業した時にも「女性の雇用」と「地方で面白い仕事」を創りたいという思いがありました。

ちょうどそのタイミングで、JWLIJapanese Women’s Leadership Initiative=日本女性リーダー育成支援事業)という組織が、女性リーダーのための「Boot camp」という研修を2泊3日でやっていたんです。それに参加したことで、私が感じていた課題は社会共通のものであるということに気づき、解決に向けて事業化していくことが明確になりました。

JWLIとは、2006年に日本の女性リーダー育成のために、アメリカのフィッシュ・ファミリー財団によってボストンで作られた研修事業。主な活動としては、米国バブソンカレッジと提携し、ボストンでの4週間の学びを含めた、女性リーダーのための2年間の研修プログラムを提供しております。今は、そのほかにCCJA(チャンピオン・オブ・チェンジ日本大賞)という社会貢献活動に尽力している女性を表彰支援したりしているのですが、この「Bootcamp」も、そのプログラムの一種で、アメリカの研修プログラムを日本に上陸させたものでした。

浜出理加さんJWLI石巻集合写真

JWLIが提供する石巻市でのプログラム「Bootcamp」での集合写真

2019年に日本で初回となった「Bootcamp」が名古屋と石巻で開催され、石巻でのプログラムに参加しました。工房を置いていた石巻復興支援ネットワークというNPO団体を通じて申し込み、選考されました。

——そこではどんなことをするのですか?
まず、自己の内省を深め、自分のやりたいことの理解とアウトプットを整理し、最終的にそれをプレゼンテーションします。講師には、起業家教育では全米一と言われるバブソンカレッジの山川恭弘准教授によるセッションがあります。参加者は、これまでの活動をタイムチャートで振り返り、課題を掘り起こして解決策を発表するんです。

私はここで「今自分がやろうとしていることは女性の社会課題なのだ」と改めて気づいたのと、「東京と仙台の女性の機会格差」を実感して、取り組むべき方向性をはっきり理解することができました。

地方の女性がワイワイつながる場を作りたい

——東京と仙台との機会格差とは具体的にどのようなことで、どんな取り組みをされているのですか?

自分が東京と仙台の2重生活を送っている時、東京に行くとモチベーションが上がり、仙台ではホッとする一方で「いつまでも変わらない」という危うさもあったんですね。今、新型コロナの影響で色々なことがオンラインで進むようになったと思いますが、地方ではつながることに対するリテラシーの格差があって、実は情報に取り残されていたりもするんです。

なので、地方にいて「何も変わらない、変わりたくない」といっても、「1mmぐらいなら変われるでしょ」という思いで始めたのが「1mm innovation (ワンエムイノベーション)」という活動です。JWLIの卒業生でもあるミーニングノート(3つのチャンスを書くことで進むべき道を見つけるノート術)の山田智恵さんに来ていただくなど、日常から少しずつ動き出すためのコンテンツを提供しています。

浜出理加さんローズファクトリーにて

石巻市の雄勝ローズファクトリーガーデンにて。
出典:GREEDY

——もう一つの「HAPPY WOMAN」はどんな活動ですか?

女性のライフデザインをサポートし、エンパワーメントするために「SDGsの推進」「国際女性デーの普及」「男女平等に参画できる社会づくり」「女性教育の普及」「シングルマザー支援」「女性起業家支援」と8つの目標を掲げて活動している団体です。こちらでは宮城支部として、「HAPPY WOMAN FESTA MIYAGI」という国際女性デーイベントを主催していました。宮城の女性たちに、日常なら出会わない女性達のリアルな声を届けて、刺激を受けてほしいと思いで続けています。2020年は新型コロナウイルスの影響で中止となりましたが、2回目の2019年は約600人の女性が集まってくれました。

——すごいバイタリティですね! こうした、いくつもの社会課題にも並行して取り組むためには、何が大事なんでしょうか?

自分の中の固定概念を一旦横においてみること、ぼんやりと感じている思いを言語化することが大事ですね。また、興味があることは、とにかく何かを始めてみることです。それができるかできないかという能力のあるなしで考えるのではなく、興味関心があることにフォーカスすることです。「ワクワクすることにフォーカスできる」というのも一つの才能ですよ。あと、いい話は「できないかも」と断らないこと、謙遜しないこと、1回はやってみることも大事です

——今度、浜出さんご自身も登壇されるオンラインイベント「Venture Café:2020年6月25日(木)20:00〜21:00」への参加は、そんなきっかけになりそうですね。

はい。テーマは「地方を変革するチカラ」。このイベントはJWLIが提供する3つのプログラムの卒業生を中心に、新しい価値を生み出し、日本社会に変革をもたらす女性リーダーたちが登壇する刺激的なプログラムです。事前申し込みをすれば誰でも参加できます。

――最後に浜出さんの今後の夢を教えてください!

地方にいても女性が気軽に学べ、ワイワイ元気にやっていける、そして安心して出会いつながるためのインキュベーション施設を作りたいです。会社員時代、ゼロから1を作るワクワクを経験し、全力で何かに取り組むのが好きでした。そんな場を作ることは、将来的に自分自身の居場所づくりにもなりそうだと思います。

浜出理加(はまで りか)●17年間株式会社ピーチ・ジョンにて勤務。テレオペレーターで入社後、コスメ企画課マネージャーをはじめ、カスタマーセンター長、カタログ通販課課長、社長室、CS推進チーム副部長、マーケティング本部副部長、コミュニケーションデザイン部副部長など、社内で多種多様な部署、役割を経験する。社員の9割が女性の同社で、延べ200名以上の女性のマネジメントを経験し、女性目線での働き方、ライフステージにおける課題解決の重要性を実感。自身も東京と仙台での二重生活に、ワークライフバランスを強く意識するようになり、2017年2月退職。同年5月趣味と過去の経験を活かし、株式会社グリーディーを設立。現在はアロマデザイン、香りを使った企業ブランディングを中心に展開。その他女性のエンパワメント推進を目的に、国際女性デーを啓蒙する活動「ハッピーウーマンフェスタ」を主催。

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小野アムスデン道子
Writer 小野アムスデン道子

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