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「20代の迷走が、今の私をつくった」。J&J伊藤佐和さんの、自分らしく生きる幸せ

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グローバルヘルスケアメーカーであるジョンソン・エンド・ジョソン。その日本法人グループで、社会貢献活動を統括してきたのが伊藤佐和さんです。さらに社外でも、MBAや資格をとったりとパワフルに活躍している伊藤さん。これまでのいろいろな経験が糧になって、「自分らしく生きる幸せ」を見つけたそう。気になる「20代の迷走」エピソードも含め、伊藤さんのこれまでを根掘り葉掘り聞かせていただきました!

転機は、30代後半でMBAを取ったこと

――ジョンソン・エンド・ジョンソン(以下J&J)といえば、バンドエイド®やベビーオイルが有名ですね。誰でも知っている商品を扱うグローバル企業です。伊藤さんがJJに入社されたのはいつのことでしたか?

J&Jは3社目で、入社したのは2004年です。新卒で入社したのは、”022022”で有名な人材派遣会社。2社目はカルティエなどの宝飾・時計ブランドなどを擁する会社。そしてJ&Jでは、医療機器部門の役員秘書として入社しました。

転機は、30代になり、このまま秘書を続けたいのか? 続けられるのか? と考えたことでした。そして思い切って、仕事を続けながらオンラインでBond-BBT MBA (元マッキンゼーの大前研一さん率いるビジネス・ブレークスルーが、豪州の名門・ボンド大学と運営)に入り、2年半で修了。新たなチャレンジの場を探していたところ、J&Jで社長会直轄の社会貢献部門(CSR)マネージャー職の募集があり、応募しました。
※CSR:Corporate Social Responsibility、企業の社会的責任

――CSRマネージャー職は、伊藤さんの希望通りのお仕事でしたか?

はい。J&Jの企業理念には地域社会への責任が明記されていて、「社会貢献委員会(現:Japan Community Impact)」という社会貢献に特化した部門を、有志社員で運営しています。私は2009年から、有志リーダーとして企画運営にかかわっていました。本業が忙しくて大変な時もありますが、「人の役に立ちたい」という思いがありますし、パワーのある仲間たちと一緒にポジティブな活動をするのは、とにかく楽しい! J&Jの経営陣も、こうした活動が重要だと考えているので、予算が確保されていて、社内全体の推進役も担っています。

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長野県で、災害ボランティアに参加したときの1枚。

「5000人の旗振り役になりたいと思った」

――J&Jには、人のために何かをするという文化があるのですね。

はい、そして周りを巻き込みながら、アイディアを形にできる環境だと思います。例えば2011年6月、東日本大震災を受けて「何かしたい!」と思った社員たちが、被災した工場の製品を買うことで応援する「買うボランティア」プログラムを立ち上げました。背景に写っている花は、そのプログラムを通じて、2020年に福島県浪江町のNPOから購入したトルコギキョウです。声を上げて自ら動けば、支えてくれる仲間がいるという貴重な経験をしました。そして、社会貢献の分野で全社5000人の思いを実現する旗振り役になりたいと思い、2014年に「社会貢献委員会のマネージャーをやりたい!」と手を挙げました。

私がマネジャーになって最初に決めたのが、「1人だけでものごとを進めようとしない」こと。もちろん最後の責任は私が取りますが、安定した組織運営と会社の文化醸成を目指し、有志社員がリーダーシップを発揮できる仕組みづくりに注力しました。マネジャーを含め、誰かが抜けて弱くなる組織じゃいけない。5年半で理想とする組織の姿が見えたので、この先の組織成長や自分自身のキャリアを考え、新たな挑戦をするため、製薬部門のコンプライアンス的な部署に応募。2020年に異動しました。今も有志メンバーとして、社会貢献活動に関わっています。

――社会貢献に携わることは、ずっと一貫して続けているのですね。プライベートでされていることはありますか?

「自己肯定感を育てる親講座」という30分のオンライン講座(全6回)を、平日の22:00からやっています。仕事で知り合ったNPOの理念に共感して、子育てで悩む人や子どもの成長に貢献したいと思ったことがきっかけです。講師養成講座を受けて、2020年からスタートしました。

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背景にあるのは、お話にも出た、福島県浪江町のトルコキキョウ。上品なピンクとホワイトが素敵です!

「ありがとう」って言われるぬくもりが、力になる

――もう1つ、伊藤さんはJWLI(日本女性リーダー育成支援事業)に参加されています。そのきっかけを教えてください。

有志で運営する社会貢献の活動を、J&Jの外にも広げたいと考えたことです。企業内での社会貢献は、地域の役に立ちながらスキルを身につけられて、本当にいい機会です。部を超えた社員の結束もできるから、わざわざチームビルディングをやらなくてもよくなる(笑)。有志で運営する社会貢献活動の面白さと価値を、企業で働く人、そして人事部などに広めるにはどうしたらいいか考えた末、2019年の夏、宮城県石巻市でJWLIのブートキャンプに参加しました。

――参加してみて、どうでした?

自分の原体験ややりたいことを分析して、何にどう取り組んでいくか考え、メンバーに何回もプレゼンします。ブートキャンプ石巻は、東北地方で起業した人やNPOを立ち上げた人など、リーダーシップを取ってきた人が多い。みんなの思いの熱量がすごくて、多くを学びました。それに、「あなたならできるよ!」って言われると、そんな気もしてきて、何かしら踏み出してみたいなという気持ちがどんどん高まっていきました

――社会貢献することのよさって、どんなところですか?

仲間や知り合いができ、活動を通じて感謝しあい、パワーをもらえることです。誰かの役に立ちたいと動くことで「ありがとう」と言ってもらい、そのぬくもりが私の力になる。社会貢献を通じて世界が広がり、視野もスキルも成長し、プラスのループが生まれていくと感じています。異動した製薬部門にも仲間が多くいたので、すごくラッキーでしたよ。

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福島県須賀川市から取り寄せたりんご。「買って応援、食べて応援!」の一環です。

人生の指針が決まった「20代の一大事」

――自分の力でキャリアを切り開いてきた伊藤さんですが、その強さはどこからくるんでしょうか。

実は大学卒業前に、「結婚する」と信じていた初めての彼氏にあっさり振られるという個人的大事件があり(笑)。自分には価値がないと感じ、どん底を味わいました。でも「このままではあかん。他人の評価を軸に自分の幸せを決めたら、ダメになる」と思って。自分の足で立って生きていく力は誰にでも必要だし、自分に軸をおき、自分らしくあることが幸せだと気づきました。結婚相手に経済的に頼りすぎると、なんとなく引け目を感じたり、どこかで何かをガマンしなきゃいけないかもしれません。「自分の人生は、最期の日まで自分で決める」と決心しました。それで、結婚も30歳までにすると決めて、29歳で実行しました。もちろん、これはゴールではありません。

――伊藤さんにも、そういう時期があったとは……!

20代の頃にこんな迷走をしていたから、今の自分があると思います。30代前半には、働き方や生き方に悩んで、いろいろセミナーに参加したり、心理学やコーチングを学んだ時期もありました。幸せに生きるには、人とのつながりを感じ、自分がどうしたいかを考え、少しずつ学び続け成長することが大事だとつくづく思います。今も自信なんてないし……必死ですよ、楽しいけど。

「20代の迷走が、今の私をつくった」。J&J伊藤佐和さんの、自分らしく生きる幸せ

岩手県陸前高田市で行われた「応援マラソン」にて、仲間たちと。「走って応援」もいいですね!

とりあえず口に出して言っておくのも大事

――社会貢献ってハードルが高そうで、尻込みする人も多いと思います。どうやって取り組んだらわからない人に、第一歩の踏み出し方を教えてください。

まずは、自分を棚卸しすることです。どんなに小さいことでも、必ず強みがあります。自分で言葉にするのは難しいこともあるので、同僚や友達、家族に聞いてみて! 「あなたはここが長所だよね、これが得意だよね」と言われると、なんとなく勇気がでますよね。少し検索すれば、それを生かせる活動の情報はたくさん見つかります。興味がある分野のオンラインイベントでいいので、まずは参加してみて。世界を知り、そして仲間をつくると、視野が広がるしエネルギーももらえて、いいことづくめですよ!

それから「この分野に興味がある、かかわりたい!」と、周りにとりあえず言っておくのもいいですね。自己開示はすごく大事です。そうしておくと、いつか声をかけてもらえます。半歩でいいので前に踏み出すこと。絶対、どこかで誰かが見てくれていますから。

>女性リーダーを応援する、Japanese Women’s Leadership Initiative(JWLI)

伊藤佐和(いとうさわ)●ヤンセンファーマ株式会社(ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ)社会貢献部門の有志リーダーを経て、2014年より専任社員として日本法人グループの社会貢献活動を統括。自身の経験から、活動の中で多くを学び成長することを実感。“できる人 が、できる時に、できる事を”をモットーに思いを同じくする有志社員とともに、自分の時間やスキルを活用し、社会貢献が当たり前となる文化醸成を目指す。 20201月より新たなチャレンジのためグループ内で異動。JWLI Bootcamp石巻卒業生。

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小野アムスデン道子
Writer 小野アムスデン道子

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