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大手企業を退職しアーティストの道→交際ゼロ日婚。VR書道家・田沼真依さんの、変化を恐れず突き進む力

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2020年9月に5年間勤めていたリクルートを退職し、VR書道家の道へ進んだ田沼真依さん(30)。独立した直後にルーヴル美術館での展示が決まったり、Zoomで4年ぶりに話したアメリカ在住の知人と交際ゼロ日婚したりするなど、仕事でも私生活でも大きな変化がありました。もともとキャリア思考で、「会社員じゃない自分は想像できなかった」と話す田沼さん。アーティストとして独立し、海外に暮らすパートナーと結婚を決めた田沼さんに、変化を恐れず未来を切り拓くためのヒントを聞きました。

きっかけは生死をさまよった経験

大手企業を退職しアーティストの道→交際ゼロ日婚。VR書道家・田沼真依さんの、変化を恐れず突き進む力

――リクルートで働いていたときは出世志向が強かったんですよね。どのような業務を担当していたのでしょうか。

最初は企業の採用支援や採用ブランディング、クリエイティブディレクションを担当。その後はインナーコミュニケーションに興味を持ち、組織活性の業務にも従事していました。約5年リクルートで働いていたので、社内でのキャリアアップを念頭に仕事に邁進していましたね。
※インナーコミュニケーション…組織力を高めるための社員向けコミュニケーション施策

――独立しようと思ったのはどのタイミングですか?

2019年末にイタリア旅行へ行ったことが大きな転機となりました。というのも、旅行中に38度台の高熱を出したんです。その後熱が下がらず、帰国後に救急車で運ばれて4日間入院することに入院。最初の2日間は高熱にうなされ続け、本気で死を意識しました。

3日目に体調が戻り、やっと人間らしい生活ができるように。そのときにふと「今死んだら何が心残りになるんだろう」と思い、やりたいことリストを書きました。そしたら100個以上あって。

いろんなことを書き記す中で、「自分がこの世に存在した証を残したい=“田沼真依”をもっと表現したい」という衝動に駆られました。実は小学生の時から、いつかは「書道を武器に何か仕事に繋げたい」「海外に住みたい」と思っていて。その自分を思い出したんです。

でも、その2つは今の会社にいたらできません。だったら辞めるしかないと思い、退院した翌日、上司に「退職します」と伝え、当時住んでいたマンションの管理会社に退去の連絡をしました。

――上司の方はかなり驚いたのではないでしょうか。 

「入院中に何があったんだ!?」と(笑)。それはそうですよね。でも、この決断が自分のなかですごくしっくりきたんです。 リクルートはすごくいい会社で、仕事も自分に向いていました。でも、死に直面したとき「もっとほかにやりたいことがある」と気付いたんです。引き継ぎ期間を長めにとり2020年9月末、正式に退職しました。

Instagramの投稿がきっかけでルーブル美術館への展示が決まった

大手企業を退職しアーティストの道→交際ゼロ日婚。VR書道家・田沼真依さんの、変化を恐れず突き進む力

――会社員を辞めた後は、どのようにアーティスト活動を始めたのでしょうか。

まず今までのキャリアを生かし、業務委託として企業の採用支援を担当。最低限の収入を確保しました。その傍ら2020年7月より、昔から得意で自分を表現できる「書道」の作品をInstagramに投稿。海外に向けて発信するために英語で紹介しました。すると、3か月ほど経ったときに、パリにあるルーヴル美術館から展示の依頼がきたんです。

――あのルーヴル美術館ですか!?

若手のアーティストを探していたときに、Instagramで見つけてくれたようで。この経験が後押しとなり、本格的に海外拠点をする準備を始めました。

また、ただ上手く書くのではなく、人の心を動かすものを作りたいと思うように。より表現の幅を広げるため、VRを使った作品作りにも着手しました。VRは3Dで表現できるところがおもしろいんですよね。例えば自分の名前を後ろや横、斜め45度から見たことないですよね。見たところで人生は変わらないけど、「知らないことを知れる」感覚は人に何か気づきを与えるきっかけになると思っていて。

――だから「VR書道家」と名乗っているんですね。

そうなんです。こういった今までの経緯を知り合いに報告するため、Facebookに「リクルートを辞めたこと、アーティスト活動を始めたこと、海外で活動すること」を投稿したら「おもしろそうだね」とコメントをくれた人がいて。それが今のパートナーです。

「4年ぶりにZoomで話した相手」が後の結婚相手に

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――以前から異性として気になる相手だったのでしょうか。 

お互いにまったくです(笑)。出会いは10年前、当時彼が経営してた会社に私が学生インターンとして働いたとき。最後に対面で会ったのは、2017年1月。やりとりのないまま4年が経過し、今年1月に久しぶりに連絡をもらい、Zoomで話しました。

そしたら、とっても楽しくて。1時間があっという間だったんです。2回目は2時間、3回目は9時間ぶっ続けで話しました。 

――9時間も!気が合う証拠ですよね。

結婚に対する価値観が近く、彼も2回目で話したとき「次会ったら口説かせてね」と言ってくれたのでお互いに意識していることはわかっていました。もしコロナがなかったら、アメリカへ旅行に行ったときや彼が一時帰国したときに友人たちと集まったりして、徐々に距離を近づけていたかもしれません。でも今はなかなか会えない。

「だったらいっそ、このまま結婚してしまおう!」と思い、3回目のZoomで結婚の提案をしちゃいました(笑)。

――まさに交際ゼロ日婚!相手の方はすぐに受け入れたのでしょうか。

すごく納得していました。というのも、結婚を説得する方法は営業と同じだと思い、よく使われる営業手法をそのまま活用したんです。つまり、私と結婚するメリットと相手が懸念するであろう事項の解決策を提示しました。

具体的には、まず2回目のZoomで相手から話を聞き出し、自分との共通点を見つけます。そしてタイミングを見計らって、またZoomをする機会を作りました。

次のZoomでは相手が私と結婚することが最大幸福に繋がることを提案したあと、クロージング(結婚の合意)に。クロージングでは、結婚生活や今後のビジョン、スケジュールなど、相手が懸念するであろう「私と結婚しない理由」をどう取り除くかを説明。

最後に「だからあなたには私がピッタリだよ!」と伝えると同時に、ほかの人と相見積もりしていることも伝え、「YES」と答えやすい状態にしました。一応、彼からも「結婚しましょう」と言ってもらいましたよ(笑)。笑 

――20201年6月16日に無事、アメリカへ入国。4年ぶりに会った友人が結婚相手になっているのはどのような感覚なのでしょうか。

空港に迎えに来てもらったのですが、なんだか幼馴染に久しぶりに会ったような気がしました。同居する前に日常生活についてお互いに共有してましたし、直近1ヶ月はほぼ毎日オンライン通話をしていたいたので、マイナスなギャップも特にありませんでした。「対面で生活できることって素晴らしい」と日々感動しています。

――今後はどのような道を歩んでいく予定ですか。

「海外で自分を表現する」という舞台が整いました。アメリカを拠点にしながらも、ほかの国でも展示や作品作りをしていきたい。それに「書道」はあくまでも選択肢のひとつなので、絵や音楽、文章などいろいろなかたちで自分を表現していきたいと思っています。もしかしたら1年後、ヨーロッパでダンサーをしているかもしれません(笑)。

田沼さんのInstagramはこちら

田沼真依(たぬままい)VR書道家。2020年9月末にリクルートを退職、フリーランスとして活動。2021年はルーブル美術館、2022年はシンガポール国立美術館で書道アートを展示予定。

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橋本岬
Writer 橋本岬

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