コロナ禍の影響をもろに受けている航空業界。この業界で働く白石美音さんは、逆境をプラスに変えた1人です。勤務日数の激減、そして副業解禁の流れに乗って、それまでできなかったことに次々と挑戦していく姿勢はパワフルそのもの。そんな白石さんの、日々の活動について聞きました。
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子どもの頃からの夢を叶えて、憧れの航空会社に
――もともと、航空会社に勤めたいと思っていたんですか?
小学校1年生の頃から憧れていました。父が出張の多い仕事をしていた関係で、空港に行く機会が多くて。その時に見た航空会社の方々が輝いて見えて、私も将来航空会社で働きたい! と思ったのがきっかけです。ずっと夢でしたね。
――見事、子どもの頃の夢を叶えたわけですね。そんな航空会社でのお仕事、どんなところに面白さを感じていますか?
入社から6年ほど経って、現場のリーダー職を任されるようになってきました。面白いなと感じるのは、とにかく目の前のお客様のことを思ってサービスに徹するところ。これはほかのお仕事とは異なる点だと思いますし、すごくやりがいを感じています。
――そのために意識していることはありますか?
私たちは1日に何百人ものお客様に会いますが、お客様にとっては、私がたった1人のスタッフです。その視点を忘れず、お客様1人ずつに、感謝の気持ちを伝えるように意識しています。
――航空会社のお仕事は、コロナ禍で大きく変わりましたよね。それでも続けているのはどうしてですか?
せっかく夢を叶えたんだから、辞めるという選択肢はありませんでした。何より、私はこの仕事が大好きですし。また、今は仕事が激減していますが、旅行業界や観光業界はこれから立ち直っていくと思いますし、そのときにはまた新しい発見ややりがいを見つけながら、楽しく働いていけるんじゃないかなと思います。
コロナ禍で掴んだ、パラレルキャリアの道
――コロナ禍で勤務日が減って、「週末モデル」を始められたそうですね。
はい! 学生時代にモデルをやっていたことがあって。もともと、またモデルのお仕事をやってみたいなと思っていました。勤務先で副業が解禁されたことをきっかけに、挑戦してみようと決めたんです。
――昔からモデルをされていたんですね! 当時やっていた内容と「週末モデル」で、何か違いはありますか?
学生の頃は、撮影会やECモデルのお仕事が多かったです。「週末モデル」は撮影内容が本当にさまざまで、種類がたくさんあるんです。いろんな会社からのオファーが掲載されているので、ざっと募集内容を見ているだけでもワクワクします!
――航空会社勤務とモデルのパラキャリを実践している中で、2つのお仕事が互いに影響を与えているなと感じることはありますか?
仕事の内容は全然違うんですが、どちらのお仕事も「目の前のクライアントやお客さんのニーズを汲み取って、応える」という共通点があります。礼儀や作法、笑顔が大事なのはもちろん、「今、何をしたら喜んでもらえるか」を観察する力がつきますね。もちろん、航空会社とモデルで別の視点から考える必要はあるので、相乗効果を生むことができてるなあと思います!
挑戦を重ね、「後悔のない人生を!」
――今年、「MISS JAPAN2021」にも挑戦されたそうですね!
ほかのお仕事をしていたときに「MISS JAPAN」関係者の方に出会って。その方に、出場してみない? って勧められたんです。出場には年齢制限があって、私はギリギリだったんですが、家族が背中を押してくれたのと、これまでと違うことにチャレンジして新しいものが見えたらいいなと思って、挑戦を決めました。
――ほかのお仕事って、具体的に何だったんですか?
学生時代に、地元・奈良県の観光大使のお仕事をしていたことがあって。その関係でオファーをいただいていたモデルのお仕事です。現在はほかにも、展示会のアテンドやイベントのMCもやらせていただいています。いろんなことに興味があって、今後はマナー講師のアシスタントにも挑戦したいなと思っているところです!
――白石さん、アグレッシブにいろんなことをやってるんですね……!
一日が24時間以上あったら、もっといろんなことをやってみたいと思います(笑)。コロナ以前は、私はずっと航空会社のお仕事1本でやっていくんだろうなあって漠然と思っていました。たまたまコロナを機に副業が解禁されて、興味のあることに挑戦できる環境が整ったという感じです。
――パラキャリしていると、大変なこともありませんか?
複数のお仕事をマルチタスクでこなすのは、スケジュール管理など難しいところもあります。でも、いろんなことにチャレンジできて、飽きなくていいなと思いますよ。
「人の夢をサポートできる人」になりたい
――お話を聞けば聞くほど、ポジティブなご発言がぽんぽん飛び出しますね。白石さんは、どんな将来像を描いているのでしょう?
私自身、航空会社で働くという小さい頃からの夢を叶えられてうれしかったので、ゆくゆくは人の夢をサポートできるような存在になりたいです。航空会社でもモデルの活動も、またそのほかの分野でも、まだまだ挑戦をしている最中で、絞り切れていないことが私の弱み。試行錯誤しながら「これだ!」と思った方向性で、私のよさを生かしながら、人の夢をサポートできたらいいなと思っています。
――自分の強さも弱さも、ちゃんと見ている白石さん。パラキャリ読者に向けてメッセージをお願いします。
「MISS JAPAN2021」にエントリーするときは、すごく迷いました。年齢制限ギリギリで、こんな人の前に出るようなチャレンジをしたら周りに笑われるんじゃないかと心配だったんです。でも、いざスタートしちゃえば年齢なんか関係ないです。年齢やこれまでの経験がプラスに働くこともたくさんあるし、身近で応援してくれる人たちの存在、ありがたさに気付くこともできる。挑戦って何歳からでも遅くないんです。私自身も後悔のないように生きていこうと思っているので、皆さんも一緒に頑張りましょう!
白石美音(しらいしみおん)●奈良県出身。国立大学卒業後、航空会社に就職。2021年、コロナを機に生まれた時間で新たな挑戦をしたいと思い立ち、モデル活動を始める。 スチール、映像、ショー、展示会を中心に幅広く活躍。MISS JAPAN 2021では、近畿ファイナリストに選出された。今後はモデルとしてだけではなく、MCやDJとしても活動の幅を広げていく。