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育休中の違和感がきっかけに!すべての「お母さん」はパラレルキャリア上手になれる

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大手広告代理店でクリエイティブディレクターとして働きながら、料理を通して子どもの自信力を育むサービス「エスキッチン」でPRやブランディングなどのパラレルキャリアもこなす田中美奈子さん。産休・育休で「マイノリティ」になった実体験から、業務内容やスタイルを自分に合ったものに変えていったという彼女。「選択肢を増やし分散させる」その仕事術と思考とは?

母親になった自分が「納得できる選択肢」が無かった

――2017年に産休・育休を経て、復帰されたタイミングでパラレルキャリアを始められたんですね?

育休から復帰して復職するタイミングで、「時短勤務にするのかorフルタイムで働くのか」「子どもを保育園に入れるのかor育休を伸ばすのか」と、考えなければならない時期があって。どちらかを選ぶという状況で悩んでいた時に、与えられた選択肢が自分の納得のいくものじゃなかったんですよね。就職活動ですら、多くの選択肢があって夢があったじゃないですか。でも、お母さんになった瞬間、選択肢がすごく狭まっていることに、モヤモヤとか不自由さを感じてしまって……。

――今まで感じることのなかった突然の「不自由さ」に戸惑いますよね。

そうなんです。選択肢が限られているとか、通れない道がある、乗れない車があるとか……。妊娠・出産を経て、急に自分がマイノリティーになった結果、社会での生きづらさを実感して、「そうか自分はマイノリティーになったんだ!」と理解したんですよね。自分に快適な仕組みやルールがない。それで「なんだこの社会の不遇さは!」というのでモヤモヤして(笑)。もちろん、子どもの保活や教育、自分の働き方もそうですね。

あと、子どもができる前は、漠然と明るい未来を想像していたのに、子どもができた途端に急に色々なことを具体的に考えだしたんですよね。その結果、不確かな未来が180度変わって、不安な世界に見えてしまったというのもありました。

「目の前にいる人の幸せ」ベースの仕事の面白さ

――働き方や仕事に対するモヤモヤは具体的にどんなものしょう?

育休に入ったことで「これまで自分は社会に対して何ができたんだろう」と改めて考えたときに、不特定多数かつ最大公約数の人の幸せを考えることに違和感をもつようになりました。広告という仕事は好きだし、いい仕事だと思っているんですが、「誰の幸せのためにやっているのか」がわからなくなってしまったんです。

誰かを幸せにしたいと思って社会に出たのに、そこに確信が持てなく目的がわからなくなってしまっている自分がいて……。ただ、これはひとつだけ世界平和に貢献できたかなと思えたのは、一緒に仕事をしたチームのメンバーと切磋琢磨してプロジェクトを進行した数カ月という時間。楽しかったし、メンバーの幸せに少しつながったかもしれない。でも、それくらいだなと思ったんです(笑)。だから、自分のわかることや、目の前にいる人の幸せのために働かないとバランスが悪いなと思って。パラレルキャリアを意識して、というより、分散してほかのこともやりたいなと思いました。大きくやりたいわけではなくて、コンパクトに動くという意味でも、結果的にパラレルキャリアになったという感じです。

自ら業務を分散させることで自由度をあげる

――比率を変えて会社員としてのモヤモヤを解消させていったのですね。

あとは、復職する際に、今までのように1つの部署の仕事だけではなく、部署を横断するような仕事や社内のプロジェクトに参加したりと、自ら業務を広げ分散させることで、自分の自由度をあげてみようと思ったんです。

――「絶対にそこにいなくてはならない」状況がなくなると、自由度も上がりますよね。その反面、業務内容が増える大変さはなかったですか?

そうですよね。でもそこはあまり感じなかったですね。経験値的に、やることが増える方が、さらに自由度がアップすることが多いです。不思議ですよね。パラレルキャリアをやられている方って、ある程度やることが増えること自体に苦を感じない人が多い気がします。特にお母さんは、普段からマルチタスクをこなすのが上手ですよね(笑)。パラレルキャリアをやっている方々の特徴として、なかなかできない取り回しが上手い人や、人に仕事を振るのが上手な印象があります。私自身も自分が抱えられることと振るべきことを分けるように心がけて、トライ&エラーしています。

ベストな働き方を“オフィシャル”にして理解してもらう

――復帰されてからの仕事スタイルを教えてください。

現在は、裁量労働制を駆使し、9:00に会社へ行って16:00頃に会社を出ています。16:30にお迎えに行って、資料作りなど、やるべきことがある日は夜に進めるようにしています。

出産を経て会社に復帰したときに、会社員でもそれぞれの人に合った自由な働き方を実現していいはずだし、それを声にしないのはもったいないと思ったんです。私の場合だと、夕方以降の子どもの時間、夜の自分の時間を考えると子どもを8:00から保育園に預けているので、16:30には迎えに行きたいという思いがあって。

あとは、週4勤務「週4(会社):3(それ以外)」が理想だったので、上司と相談してできるだけ週1日は有休を取ることにしました。そのことを伝えてオフィシャルにした方が働きやすくなると思い、人事の方に伝えました。お母さんだけに限らず、それぞれの人に合った自由な働き方があると思うんですよね。

――自分の働き方をオフィシャルにすることで、働きやすくなりますよね。

私の上司に、片道2時間・往復4時間かけて会社に来ている人がいて、それだけでも会社の近くに住んでいる人とは、ベストな働き方や効率の良さ、疲労度が大きく変わってくるじゃないですか。1人1人の働き方って全然違うはずなので、会社のみんなが、それぞれこんな働き方がいい! と声をあげることが大切だと思います。私の会社は、裁量労働制なので会社に縛られすぎることはないんですけど、まだまだ可能性や課題はあるなと感じています。

田中美奈子(たなか みなこ)● 2004年関西地区の広告代理店に入社。コピーライター/CMプランナーを経て、現在の広告代理店に転職。メディアとコンテンツの特性を生かしたターゲットに刺さるクリエイティブを生みだす企画チームへ。2017年クリエイター・オブ・ザ・イヤー メダリスト受賞。2017年子供を出産。産休・育休を経て復帰、現在に至る。パラレルでは、2014年にNPOの活動/運営サポートをスタート。その後、育休中の2019年5月から現在まで、エスキッチン/両立チーム育児ラボのPR/プロモーション/ブランディングのサポートを務める。

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杉森 有規
Writer 杉森 有規

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