Q.「パラキャリしながら将来的に独立を考えるのであれば、会社に勤めているうちに準備すべきことはありますでしょうか? パラキャリするならどんな人との付き合いが大事でしょうか?」(千春さん)
A. “決断”と“有言”でやるべきことは見える。心からの応援者や仲間も見つかる。
こんにちは。「パラキャリお悩み相談室」の連載を担当している坪井安奈です。2013年に新卒で入社した出版社を退職し、編集者/タレント/PRとしてパラレルキャリアを始めてから7年。(坪井さんのインタビュー記事はこちら)この連載では、私がこれまで感じてきたパラレルキャリアの実情や経験を赤裸々にお伝えしたいと思います。
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さて、今回のお悩みは、将来のための“準備”と“人付き合い”。
まずは、“準備”についてお話します。私は7年前にパラキャリを始めた時も、そして昨年にフリーランスに転身した時も、特に「準備しよう!」と思ってやったことはありません。ただ、振り返った時に唯一したと思えることは、“決断”と“有言”です。私の人生、これまで巡ってきたチャンスやきっかけは、すべてこの2つから始まっています。
まずは「やってみる!」と決めて言葉にすることから
私が一番大事だと思うのは、“挑戦しようと決断すること”。「やろうかな?」「やっぱり、やめておこうかな?」と迷っているうちは、そのために何をすれば良いかは見えてきません。まずは、成功するか失敗するかわからないけど「やってみる!」と決めること。これを意識的に行うことが大事だと感じます。
決断ができたら、次は“有言”。言葉にして、人に伝えてみてください。会った人に直接伝えるのでも、SNSでつぶやくのでも構いません。個人的には、家族や友人などの近しい人よりも、まだ関係が深くない知人や赤の他人に伝えることをお勧めします。家族や友人もダメではないのですが、意思決定への影響力が強すぎる場合があるので、あくまで参考程度に聞ける相手がいいかなと思います。
言葉にすることで、人に伝わり、反応が返ってきます。そうすると、次にすべきことが自ずと見えてきて、何をしたらいいか迷うことはなくなるはずです。やることが多くて途方に暮れる可能性はありますが(笑)。でも、後はそれを1つずつやればいいだけです。
自ら意思表示することで仲間を引き寄せる
さらに、この“有言”が“人付き合い”の話につながってきます。
“有言”に対して返ってくる反応は、もちろん良い反応ばかりではありません。私が25歳にしてタレント活動を始めると言った時なんて、「年齢的にもう厳しい」「女はダメなら結婚すればいいから羨ましい」「本気で目指すなら、パラキャリとか言わず全部捨てろ」などと散々に言われたりもしました。
でも、その一方で、心から「応援したい!」と言ってくれる人にも出会えました。この真の応援者は、その後のキャリア形成において宝物のような存在になっていきます。
私は、昔から人に合わせることが苦ではない性格で、“嫌われない”ことは得意だったんです。でも、重要なのは批判されないことではなく、自分が困っている時に真っ先に手を差し伸べてくれる人がいるかどうか。そういう人と出会うためには、怖がらずに自分から意思表示をすることが必要なのだと気づかされました。
また有言は、“同士”や“仲間”も引き寄せてくれます。意識的に“有言”を行うようになってから、同じ価値観で生きる人と自然と出会えることが増えました。そして、気がついたら今は大好きな人たちに囲まれて日々を送ることができています。
何事も、まずは“決断”と“有言”から。
千春さんの理想の将来に、一歩でも近づけるアドバイスになっていたら嬉しいです。
次回のお悩みは「会社ではなく自分自身を頼ってもらえるようになるために心がけていることはありますか」です。
3月中旬公開予定です。お楽しみに!
坪井安奈(つぼいあんな)● ヒト・モノ・コトの魅力を伝える、複業複住タレント。新卒で入社した小学館を25 歳で辞め、編集者/タレント/PRとしてパラレルキャリアを始めて7年。29歳でシンガポールへ移住。毎月、海外を訪れる“月 1 海外”生活中。