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初心者にも挑戦して欲しい! 話題のNFTがパラレルキャリアにつながる可能性

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今、アート、クリプト、ファッション界隈 で急速に注目度が高まっているNFT。言葉は聞いたことがあっても、NFTが何かということを理解している人は少ないのでは? そしてそのNFT、実は副業やパラレルキャリアにつながる可能性があるという噂。一体どういう仕組みなのか、NFTの基礎的な知識から、どうやってお金を生み出しているのかまで、以前もパラナビに登場していただいた元CAで今は1secに在籍している小濱庸子さんに聞いてみました。

転売されていってもクリエイターにお金が入る

――そもそもNFTって何でしょうか?

NFTとは「Non-Fungible Token(非代替性トークン)」のことで、ブロックチェーン技術を使うことで、改ざんや偽造などができない唯一無二の価値を与えることのできる資産のことです。 例えるとすると、まず自分が小学生に戻ったとして、自分の鉛筆があるとします。皆さんだったら、どうやってその鉛筆が自分の物だという証明をしますか?

――名前のシールを貼る、とかでしょうか?

そうですね。NFTを簡単に言ってしまうと、自分の持ち物に名前を書いて自分のものだと証明していたことを、デジタル上でできてしまうイメージです。名前の代わりに用いられるのがナンバーなのですが、それがネット上にどんどん刻まれていくことによって自分の物と証明できるのはもちろん、持ち主を辿っていくこともできます。

――NFTを用いればデジタル上でも自分が所有者であることを証明できるのですね。ネット上で持ち物を売買するといえば、フリマアプリなどが主流ですがまったくシステムが違いそうですね。

はい。例えば、メルカリで今私が着ているTシャツを売る時に、初めはニックネーム「はまちゃん」として出品できますが、仮に杉森さんが買ったら杉森さんの物になりますよね? 私の手元から離れてしまったと同時にオーナー権が証明できなくなってしまいますから、元のオーナーやクリエイターにもお金が入らない構造になっているんです。しかし、NFTであれば「スマートコントラクト」といって、デジタル資産を出品するときにデジタル上で誰でも簡単に契約を取り交わすことができるので、クリエイターにも永遠に2次流通の利益が入る仕組みを生み出すことができるのです。

意外と簡単!? 実際のNFT取引の始め方は3STEP

1SEC小濱さん NFTインタビュー

――NFTはクリエイターに優しい仕組みなんですね。実際にNFTの取引の流れについて詳しく教えていただけますか?

NFTを始めるうえで必ず必要になる3STEPがあります。まず、ファーストステップとして、仮想通貨の取引場・交換場である「コインチェック」や「GMOコイン」などでアカウント登録をし、「イーサリアム(ETH)」などの仮想通貨に交換します。基本的にNFTの取引はこの「イーサリアム」で行うことが多いので覚えておくと便利です。

――イーサリアム!初めて聞きました。仮想通貨購入後はどうしたらいいのでしょうか?

次は、購入した仮想通貨を「ウォレット」というものに移します。「ウォレット」は仮想通貨を保管しておく財布のようなもので、日本でいちばん使われているのが「MetaMask(メタマスク)」です。仮想通貨を入れておくだけでなく、マーケットで買ったものも保管してクローゼットとしての役割も担ってくれるので、ウォレットの存在はNFTと切り離せません。

――NFTには、お財布兼クローゼットとして、「ウォレット」が不可欠なんですね。そして、いよいよ3番目のステップは?

資金調達して、お財布も準備できたら、最後は市場で買い物をします。世界でいちばんトレードされている「OpenSea(オープンシー)」という仮想通貨のマーケットは初心者でも使いやすくオススメです。そこで、自分が欲しいものを見つけて買い、OpenSeaとウォレットを紐づけすることで、自動的に購入した商品がウォレットに送られてくるシステムになっています。買ったものがどんどんウォレットにストックされていくイメージです。マーケットでは購入だけでなく、デジタル作品をアップロードし出品することもできますよ。

――簡単にまとめると、仮想通貨のイーサリアムに交換→ウォレットに移す→オープンシーのマーケットでNFTの取引(買い物)をするという流れですね!

皆さん難しそうだと思って敬遠しがちですが、最初のステップさえ乗り越えれば意外と簡単に始められて、実際にやってみたらハマりますよ。NFTは気に入っているクリエイターや面白そうなプロジェクトをきっかけに、推せそうな人を見つけて「推し活」ができるので。

NFTを通じて、推し活と仲間作りができる

1SEC小濱さん NFTインタビュー

――NFTで推し活! 具体的に教えていただけますか?

多くのNFT は「ロードマップ」という企業でいうビジョンのようなものを持っていて、「盛りあがってきそうだな」とか「成長させたいな」とかそれぞれのNFTに可能性を見出して購入する推し活要素があります。そして、そのNFTを買った人たちが、その良さを拡散してどんどんコミュニティが形成されていくという形です。

――自らが持っているNFTの価値を自分たちで上げることができるのですね!

まさに。そうして人気が出たNFTは2次流通料がどんどん上がっていくという仕組みになっています。コミュニティーによっては、NFTが「パス」や「発言権」の役割を担っているものもあります 。「ユーティティー(現実世界・AR・メタバースなど様々な空間で楽しめるユースケースを広げること)の可能性が広がること」や「クローズドのパーティをします」、「フィジカル商品をプレゼントします」 など、魅力的なロードマップを見せてくれることも面白い要素の一つなのかなと思います。

――出品者も購入者もwin-winな関係ですね。

購入者は推し活をしながらコミュニティを見つけられるのが魅力ですよね。そこで新たな仲間ができてTwitterやディスコードでコミュニケーションを取りながら、デジタル空間で仲間を見つけられるんです。デジタル空間は、ジェンダーレスで年齢も関係ない、一気にグローバルでつながることもできる可能性に溢れた環境なんですよね。あと、この界隈の皆さん本当に温かいです!わからないことや、情報を本当に親身に教えてくれます。なので、興味がある方にはどんどん入ってきて欲しいなって思います。

――聞いているとどんどん興味がわいてきます。ただ、仮想通貨での投機となると、お金を失う可能性も出てくるのでしょうか?

NFTでは従来のように管理者が存在しないので、正直リスクとしてはあります。セキュリティ部分はあくまで個人管理なので、先ほどお話した「ウォレット」も付与されたセキュリティーコードが漏れてしまうと、中身もすべて簡単に盗まれてしまうんです。そして、被害にあったときに運営元に訴えることもできません。

――自由な分すべては自己責任なのですね。

そうですね。ただ、始めるときにカード情報の登録など面倒な手続きが不要で、手続きしなくても自由に海外とトレードができて、様々な可能性が広がるなど便利な側面もたくさんあります。リスクを最大限理解しながら、「簡単」や「ボーダレス」というメリットにも目を向けてもらえるといいですね。徐々に対策などもできてきているので、時代が追いついてくれば整備されていくと思います。

――メリットとデメリットを理解しながら楽しみたいですね。どんな人がNFTに向いていると思いますか?

本当に誰でもいいと思います。私自身、もともと客室乗務員でNFTに関する知識は皆無でしたが、「このプロジェクト面白そうだな」と思ってNFTを買ってみたら見事にハマりました(笑)。私は買って楽しむ側ですが、趣味としてパソコンで絵を描いていたクリエイターの方や、3DCGのWEBデザイナーさんであれば、現実世界では表現できないような物とかを作れたりする新たな楽しみ方ができると思います。

1SEC小濱さん NFTインタビュー

――NFTによってこれから考えられる新しいキャリアの形はありますか?

あると思います。NFTの専門家がまだほとんどいないので、みんな手探りな感じで情報も日々アップデートされます。「片手間に、趣味で描いていたアートを出品してみよう」とか、「株は怖かったけどNFTはやってみようかな」という人でも気軽に入っていけるし可能性の塊だと感じています。ある意味、自分が現実世界でできなかったことやってみたいことがNFTを通して実現できるのではないかと思っています。

――NFTを通して自己実現ができるっていいですね。パラナビでも色々なジャンルの起業家の方に出ていただいていますが、起業のための一歩としても相性が良さそうですね。

まさに。ビジョンをもって何かのプロジェクトをNFTで企画してもいいですし、アート でもデジタルファッション でも何でもいいので、掲げたビジョンに賛同してくれる仲間を見つけて一緒に大きくしていって、自分がやりたいことをNFTを通して 形にしていくこともできます。

――「起業しよう」よりもっと手軽にできそうで、キャリアの幅もさらに広がりそうですね。最後にこれからNFTを始めたいと思っている人へのメッセージをお願いします!

私も客室乗務員をやっていた頃は、パワーポイントもエクセルも使えないようなアナログ人間でした。それが、本格的にNFTを勉強しだして1年ほどでありがたいことに取材を受けさせてもらえるほどにもなれる領域なので、少しでもNFTに魅力を感じたらまずは触って入ってみて、一緒に業界を盛り上げていけたら嬉しいなと思います。ジェンダーレスで、年齢もキャリアも関係ないからこそ、今までになかったキャリアが開かれる可能性は無限大だと言えるでしょう。

小濱庸子(こはまようこ)●1988年、東京生まれ。法政大学国際文化学部を卒業。客室乗務員として、LCC、大手日系エアライン、外資エアラインで働く中で、グローバルコミュニケーションとマネジメント教育を8年半学ぶ。国家資格キャリアコンサルタントも取得。2020年8月に株式会社1SECに入社後、バーチャルヒューマンやNFTデジタルファッション、デジタルコンテンツなどWeb3領域に関する幅広い営業経験を活かし、現在はPRも兼任。

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杉森 有規
Writer 杉森 有規

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