「将来のことを考えるとお金が不安」「資産形成って難しそうで、よくわからない」と悩みを抱える女性、多いようです。老後2000万円、人生100年時代といったキーワードとともに、最近ホットになっているマネーの話題。今回、女性のためのオンライン金融教育サービスを展開するABCash Technologiesの代表取締役社長・児玉隆洋さんと、キャリアに特化したパーソナル・トレーニング『POSIWILL CAREER』を展開するポジウィル代表・金井芽衣さんが対談を実施。「マネーリテラシーとキャリア」の2軸で、20〜30代女性が抱えがちな悩みの解決方法を探ります。
Contents
「なんとなくのモヤモヤ」を抱えている人が多い
ーー最近のトレンドとしてはどんなことがありますか?
ーー身近なところで、みなさんのマネーにまつわる悩みは、どんなものがあるのでしょうか。
金井
20〜30代のマネーの悩みは「どうやって年収を上げるか」、キャリア軸では「どういう風に自分の市場価値を上げるか」が多いと多います。いずれも、具体的な対策がこれといって見えていない人が多く、みんなモヤモヤを抱えているように感じます。
児玉
ーーそんな女性たちを支えているABCashは、どんなサービスなのでしょう?
児玉
主にミレニアル世代の女性が、家計管理や資産形成について学ぶためのオンライン金融教育サービスです。会員一人ひとりにプロのパーソナルコンサルタントが専属でつき、マンツーマンで資産管理をトレーニングします。「お金のトレーニングスタジオ」サービスとして、数カ月で「貯金」から「投資」まですべてを学べるのが特徴です!
ーーABCashとポジウィルは、今年2月から事業提携されています。
児玉
金井
マネーリテラシーを身につけたい人へ、きっぱりアドバイス
ーーそろそろマネーのことをちゃんと知っておきたい。そう思ったとき、私たちはどこから始めたらいいのでしょうか。
児玉
金井
児玉
まさにそうで、当社ではキャッシュフローを大事にしています。大きなお金の流れを見える化するために、まずは「マネードッグ」を受けてみましょう。これはお金の流れを記録するシートに記入して、自分のお財布の健康状態を知るというものです。人間ドックのお金版と思ってもらえればOK。さらに、ノウハウ的におすすめしているのは「先取り貯蓄」。毎月お給料が入ってきたら、その中の例えば2割を自動的に貯蓄口座に移動して、貯めていくというものです。
金井
児玉
マネーリテラシーというと、投資のテクニックや資産形成にまつわる専門知識のことと受け取られるケースもありますが、そうじゃないんです。よく言うのが、「お金のスキルは運転スキルと近い」ということ。高速道路を早く走る技術より先に、一般道で普通に左折や右折がスムーズにできるスキルとか、狭い駐車場にも車を停められるスキルが必要で、そうした複数の要素がトータルで「運転スキル」になるわけです。お金についても、同じように考えてもらえればと思います。
金井
児玉
まずは自分の人生における優先順位と、目的地を決めよう
ーー世の中にはマネー関連の情報がたくさんあって、どれを信じていいのかわからないという悩みもあるようです。
児玉
情報が溢れているのは確かで、いちユーザーには「中立的な情報か否か」を見抜くスキルが必要です。1つの基準としては、サービスの中で金融商品を販売・紹介しているかどうかがポイントになると思います。
金井
児玉
マネーもキャリアも、「人生の目的地を決めること」が大事なのではないでしょうか。目的地にたどり着くまでに必要なガソリンの量、つまりお金がわかったところで、具体的にどう稼ぎ、どう増やし、どう貯めていくのかはABCashが伴走して考えていきます。ABCashを卒業するタイミングで、転職するユーザーさんがとても多いんです。将来に対する漠然とした不安がなくなって、自分がやりたかった仕事に挑戦するという。留学に行く方もいますね。
金井
資産形成もキャリアも「早いうちから考える」のが大事
ーーお二人の、今後の目標を教えてください。
金井
児玉
金井
自分の人生に責任を取れるのは、結局自分自身だけ。正しい情報をちゃんと取得して、お金もキャリアも後悔しない毎日を送ってほしいと思います。
児玉
人生の選択肢を増やしたいと思ったとき、お金のスキルは必ず自分の武器になるはず。今は気軽に使えるサービスがたくさん出ているので、活用してもらえればと思います!
児玉隆洋(こだまたかひろ)●ABCash Technologies代表取締役社長。宮崎県出身。2007年、サイバーエージェントに新卒入社し、AmebaBlog事業部長、ABEMATV局長などを歴任。2018年、日本の金融教育の遅れ・お金の情報の非対称性に大きな課題を感じ、ABCash Technologiesを設立。お金のトレーニングスタジオABCashは累計受講者数20,000人を超え、パーソナル金融教育で日本最大級を誇る。「FINTECH JAPAN 2021準優勝」「日本スタートアップピッチファイナル金賞」など受賞歴多数。
金井芽衣(かないめい)●1990年生まれ。短大で保育士・幼稚園教諭の免許を取得した後、2010年に法政大学キャリアデザイン学部に編入学。13年に卒業後、リクルートエージェント(当時)に入社。人材紹介部門の法人営業を担当する。17年、国家資格キャリアコンサルタントに登録、ポジウィルを設立し、代表取締役に就任。総額約3億円の資金調達を実施し、キャリアに特化したパーソナル・トレーニング「POSIWILL CAREER」を運営する。
児玉