「私ってメンタル弱いかも……」。そう感じたことありませんか? こんな私だけど、職場でうまくやっていけるだろうか。素敵な恋をできるかな。多かれ少なかれ、悩んだことがある人は多いはず。そんなあなたが、少しでも前向きになるための考え方を伝授します!
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誰だって、落ち込むことがあるのは当たり前!
まずはこの前提がいちばん大切。24時間365日100%完璧な人なんていません。とくに女性は、月経周期に応じてホルモンバランスが変わりますし、ライフステージの影響も受けやすいですよね。男女で、うつ病など気分障害の割合を比べてみると、大きな差が出ることがわかっていて、女性のうつ病罹患率は男性のほぼ2倍とされています。女性が男性よりもうつ病になりやすい理由の1つに、脳科学的な事実があることがわかっています。
神経伝達物質の1つ、セロトニンという名前を聞いたことがあるでしょうか。“幸せホルモン“と呼ばれる物質で、セロトニンが分泌されることで「うれしいな!」「楽しいな!」というプラスの感情を持つことができます。セロトニンは精神を安定させてくれるんですね。この物質の合成能力には男女で差があり、男性は女性の約1.5倍というデータがあります。セロトニンが少ないと欠落に過敏になりやすく、不安傾向が強まりやすいんです。
さらに月経周期や更年期で女性ホルモンの分泌量が変わりますが、これがセロトニンの分泌にも影響します。生理や妊娠、閉経などでエストロゲンが減少すると、それと共にセロトニンも減少し、抑うつ的な気持ちを引き起こす可能性が高まってしまいます。もちろん、男性でも気分が沈みがちな方はいますし、女性でも気分の落ち込みがあまりないという方もいらっしゃるので、性差よりも個人差の方が重要です。ただ大きな傾向として、女性はどうしても気持ちが落ち込みやすい構造になっているのです。
自分を守れるのは自分だけ。「今日の私の元気度」を知ろう
ですから、まずは落ち込んでしまう自分を否定しないでください。とくに仕事に関しては「何があってもメンタルを健康に保つ!」なんて無理なこと。また仕事をしている時もプライベートの時間も、メンタルはひとつながりになっています。例えば、“プライベートな出来事が原因で仕事に悪影響が起きるなんて、あってはならないこと!”と、自分の中にしまいこんでいませんか?
もちろん、極端に影響が出すぎてしまうと問題ですが、冒頭でお伝えしたとおり、いつも100%の人なんていません。ですから「絶対にメンタルを保つ!」という決意よりも前に、「メンタルが落ち込むことは誰にでもあるよね。さて、今日の私は元気度何%かな?」と、自分の状態を客観的に把握することが先決です。可能であれば、仕事の量も、自分の元気度によって調整しましょう。
自分の元気度を知らずに「毎日、仕事に全力!」とがむしゃらに頑張り続けていませんか? それは一方で、自分を大切にしてあげられていないということでもあります。最新の自分の状態は、自分にしか気付けません。いくら周りが察してくれても、本当の胸の内は自分にしかわかりません。自分のことを本当に大事にしてあげられるのは自分だけ。それを忘れないでください。
メンタルを整えるには、まず「睡眠と食事」から
とくに忙しいとき、つい睡眠時間を削ってしまうという方がたくさんいます。実はこれ、完全なNG行為です! 血糖値や血圧、食欲コントロールにも影響している睡眠は、体調を整えるため、そしてメンタルを低下させないためにすごく大切なものです。
私も夜更かししてしまいがちですが、疲れている時や忙しい時期は、むしろ意識的にたっぷり睡眠を取るようにしています。睡眠がおろそかになると、不安な気持ちが起こってきたり、食欲が抑えきれなかったり、なんとなく体調が悪くなったり……体のいろいろな部分に負荷がかかり、ひいてはメンタルが落ちてしまいます。
また、食事も大切な要素の1つ。忙しいからって、食事を抜いていませんか? 睡眠と食事は、健康な体を作る源です。栄養が少なくなってしまうとセロトニンが産生できないだけでなく、鉄不足でメンタルが低下、糖分不足で頭が回らない……こうしたリスクも出てきます。
食事をとる時間は、日常的な食事なら30分から長くて1時間ほどですよね。そのくらい、ゆっくり脳を休める時間に使っても問題ないはずです。ただし、PCやスマホなどを見ながら食べる“ながら食べ”では、なかなか脳が休息状態になりませんので注意してください。
メンタルが下がってるかも?そんな時の対処法をストックしておこう
先ほど、自分の状態を知っておき、自分を大切にすることの大事さをお伝えしました。私は、少し疲れているなと思った時や悲しくなった時の対処法を事前に用意しています。私の場合はスマホの電源を切って、漫画を読んだりアニメを見たりすること。自分の中で、体力的に疲れている時、泣きたくなる時……いろんなパターンに応じて、対処法を数種類準備しています。
私たちの悩みは人間関係が原因になっているケースが多く、思い返してみるとプライベートなり仕事なりのコミュニケーションがメンタルダウンの原因だ……という方は多いと思います。そこで自分のメンタルをコントロールする方法まで他人に委ねてしまうと、他人にメンタルの上下を握られる状態になり、感情の波がどんどん大きくなってしまいます。
他人の感情や行動は変えられません。変えられるのは、自分の感情です。だから、例えメンタルがブレた理由が他人にあったとしても、気分のコントロールは自分でできるように、1人でできる「ご機嫌になれる方法」をストックしておきましょう。このストックはいくつあってもいいものです。
そのためには、自分の“好き”をたくさん見つけておくことが必要です。趣味といえるレベルではなくとも、「これをやっているときは、ちょっと心がウキウキするな」と感じられるものを、日頃から見つけておくんです。好きなもの、人のことを考えると、人間は誰しも気分が上がります。ですから、まずは自分の“楽しい!”気持ちや“テンションが上がる!”という感情の動きに、敏感になってください。メンタルの調子が悪くなる前に、ぜひ“好き!”をたくさん見つけてくださいね。
誰しも、メンタルダウンすることがあります。もちろん私も、泣きたくなったり、しゅんとしたりする時があります。でも、だからこそうれしいときや楽しいときに、それを存分に感じられます。メンタルが弱めな自分も、私の一部。だから無理やりポジティブに振る舞う必要はありません。自分を大切にしてあげて、自然体で楽しい2023年を過ごしましょう!