パラレルキャリアを実践しながら、自分らしく毎日を過ごしている素敵な人達をピックアップ! お仕事内容やスケジュール、パラキャリを始めるコツやBAGの中身まで、気になるパラナビゲーターさんたちを深堀ります。
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体調不良をきっかけに働き方改革! 派遣薬剤師とWebライターの道へ
薬剤師/医療取材ライター・編集者/メディア運営/講座・コミュニティ運営
松岡マイさん
――簡単なご経歴、プロフィールを教えてください。
3年ほど前まで薬局薬剤師として働いていましたが「中等度以上左顔面神経麻痺」という病気を患い、休職や入院ができなかったため退職を決意。仕事を辞め療養をした後、派遣薬剤師へ転職しました。もともと旅が好きで海外移住をしたいという夢もあったため「どこにいても自分のペースで働けるようになりたい」「日々の暮らしを大切にしながら生きていきたい」という思いから、WebライティングとWebデザインを学びフリーランスに。その後、合宿型キャリアスクールでWebライティング講師とWebデザイン基礎の講師、統括業務の仕事をいただき、コロナ禍をきっかけに、自分自身でも添削付きオンライン動画講座「医療ライターのはじめかた」をスタートしました。開始から2年程度が経った今、約60名の医療従事者さんが受講してくださいました。現在は、講座卒業生の方や医療×Webで働く友人と「MediWebラボ」というコミュニティを運営し、交流やチーム受託でのお仕事などをしています。
――パラレルキャリアの仕事内容やスタイルをそれぞれ教えてください。
週5日を目安に働いていて、土日はお休みにしています。1つは「医療ライターのはじめかた」の講座運営・講師です。過去の自分のように、「臨床で働きづらくなってしまった方に向けて、医療資格を掛け合わせた働きかたの選択肢を広げたい」「Webライティングの中でも特に医療ジャンルに特化したい、薬機法などについても知りたい」という医療従事者の力になりたいと思い、講座を運営しています。
講座は3カ月スパンで行っていて、課題提出の週は、他の運営メンバーと共に添削や質問対応などをしています。そのほかの週や課題提出がないタイミングでは、広報の施策や運営メンバーへの外注・連絡対応、サービスの設計改善などを行っています。
週1〜2日程度、仕事や自分のメディアで、医療・取材ライターや編集、メディア運営を行っています。医療ライター向けメディア「MediJump」の運営は、講座卒業生の医療ライターさんに記事作成や編集を外注しているので、確認・添削業務がほとんどです。
「MediWebラボ」の運営は講座卒業生さんから「卒業後も関われるコミュニティがあると嬉しい」との声をいただき、協力してくださる講座卒業生さんと運営を始めました。現在は医療ライターだけではなく、医療×Webで働く方々(薬機法ライター、インタビューライター、、Web制作者、動画編集者など)と安心して交流できる場所を作り、お仕事の循環やスキル・ツールシェアなどを行っています。
週5日働いているうち、現在は広報や事業運営の改善、新規講座作成、講座やコミュニティ、メディアの設計改善やリブランディング業務をメインとしています。「こんな思いを大切に、運営をしています」と、来てくれた人に伝えられるように試行錯誤する毎日です。
――パラレルキャリアを始めるとき、具体的にどんなアクションをしましたか?
まずはWeb上で情報収集を行いました。Webライティングスキルについては発信しているアカウントも多かったので、ノートにメモしたり自分でWordpressブログを作ってアウトプットを繰り返していました。また、SNS上で「沖縄の派遣薬剤師体験記事」を募集している方がいたのでコンタクトを取り、お仕事をさせていただきました。
Webスキルの習得で“場所に縛られず”働けるメリット
――始めて良かったこと、大変だったことはありますか?
大変だったことは、クラウドソーシングサイトで医療ジャンルのお仕事をなかなか見つけられなかったことと、薬機法の知識が必要な案件に対して不安感が拭えなかったことです。良かったことは、そういった自分自身が乗り越えてきた内容について、これから医療ライティングに挑戦したいと思う方へ、講座卒業生の方々と一緒に共有できるようになれたことです。講座やコミュニティを通してさまざまな人とつながりができ、活動を応援してくださったり協力してくださる人たちに出会えたことが、すごく嬉しいことだなと思います。
また、Webスキルを学び「どこにいても働ける状態」となったので、コロナ禍も在宅ワークができたりと場所を選んで働けていることも良かったことの1つです。
――1日のスケジュールを教えてください。
最近は朝のマッサージにハマっています。顔まわりのマッサージで目がすっきりしたり、肩こり解消にもつながるので在宅ワーカーにおすすめしたいです。毎朝頭の中のやるべき業務を書き出して、今日やることに印をつけて業務がスタートします。できるだけ午前中にメインの業務を終わらせられると、1日がぐんと長くなります。毎日在宅業務なので、気分転換したい時はコワーキングスペースを利用しています。体調によって無理ないスケジュールに柔軟に変更しているのですが、それもWebフリーランスの強みの1つかなと感じています。
今はパートナーと住んでいるので、コミュニケーションをとれる夕食の時間は確保できるように心がけています。ボードゲームが好きな人なので、休日は2人プレイをしたりボドゲ好きなフリーランス友達と遊ぶこともあります。ボドゲ会と称してさまざまなジャンルのフリーランス同士で仕事の相談もできるので、良い息抜きになっています。
――パラレルキャリアをするにあたって注意、意識していることはありますか?
複数の業務を並行していると、「今やるべきこと」が重複しがちなので、なるべく紙に書いて洗い出すようにしています。レールのない働き方だからこそ「自分はどう進みたいのか?」という方向性についてはよく考えています。
あとは、マルチタスクよりもシングルタスクの方が効率が上がるので、1つの作業をしているときはなるべく中断しないように意識しています。ついつい「あの作業もしなきゃ……」と気になってしまうのですが、タスクを洗い出した紙に優先順位を書いて「タスクを終わらせたら斜線を引いて消す」を繰り返すようにしています。複数の事業をしているとマルチタスクのように感じられますが、「集中すべきシングルタスクに1つずつ向き合っていく」というイメージです。
――パラキャリを始めるまでにやっていたセルフプロデュースや自己投資などはありますか。
学んだことや参加していたコミュニティ内でのイベントについてはTwitterで発信をしていました。当時はセルフプロデュースというより、「こんな楽しいことがあったよ!」「こんなことが学べたよ!」と楽しかったことや良かったことをポジティブに共有したいという思いが強かったです。徐々にフォロワーが増えたことにより、フリーカメラマンの友人にプロフィール写真を撮ってもらったり自己紹介記事をまとめたりと整えていきました。
――今後の展望は?
まずは、講座やメディアの運営を、講座卒業生さんとの関わりを通して安定して継続していくこと、コミュニティを通してお仕事循環を活発にすることを目標としています。講座では卒業生さんの要望により、+αで学べるスキルアップ講座を新しく作成しているので、そちらのリリースが楽しみです。また、パートナーがWebエンジニアで海外就職を目指している人なので、海外移住しても楽しく暮らせるように、色々な生活基盤や関わりを作っていければいいなと思っています。
――これからパラキャリを始めたいと思っている人にメッセージをお願いします!
今の時代、パラキャリを実践している方は増えています。「こんな働き方に憧れるな」と思う方を複数人探して、良いなと思う部分を参考に働き方や過ごし方を考えてみると自分の理想に近づくかもしれません。「どうして自分はパラレルキャリアをしたいと思ったのか?」という気持ちを大切にしながら、興味のあることに挑戦してみてくださいね。
外出時もマストの”PCスタンド”で仕事環境を快適に
――BAG&その中身のアイテムを見せてください!
今はほとんど在宅ワークなので、なかなか移動はしないのですが、仕事関連で移動をする際は首や肩を痛めないようパソコンスタンドも必ず一緒に持ち運んでいます。このパソコンスタンドは段階調整の範囲が広く、どんな高さの机でも自分に合う高さに調整できるので重宝しています。
あとは、講座やメディア、コミュニティのアイディアを思いついた時にぱっと書き出せるよう、ノートやルーズリーフも一緒に持ち運んでいます。リップやアルコール消毒、目薬などの小物はポーチにまとめて収納しています。持ち物は仕事先でも使えるよう、落ち着いた色合いを選ぶようにしています。