資料を作る際にかわいいフォントを見つけたので使ってみたけどなんだか可愛さ半減。印象がフォントに寄ってしまって伝えたいイメージと違う。そんなことありませんか?
今回は特別なフォントを使用するのではなくよくあるフォントでしっかり情報が伝わる工夫と選び方をお伝えします。
Contents
フォントの種類って?
よく使うフォントの種類を大きく分類すると、「ゴシック体」・「明朝体」に分けられると思いますが、そのほかにも、筆で書いたような書体「筆書体」、手書き文字などデザイン的に工夫された「デザイン書体」などがあります。
ゴシック体
文字の太さが均一なシンプルな書体で、Webサイトなどでの閲覧時に視認性が高いフォントです。また、「カジュアル」な印象を与えることができます。
明朝体
筆で書いたようなトメ・はらいがあり、「うろこ」と呼ばれる三角形の飾りのようなものがあります。可読性が良いので、小説や新聞の本文に使われています。「品」を出したり、「堅実」な印象を与えることができます。
筆書体/デザイン書体
筆書体は名前の通り、筆で書いたような書体です。「楷書体」・「行書体」・「隷書体」など聞いたことがあるのではないでしょうか?
普段、お仕事での制作では使わない方が多いかもしれませんが、印鑑などをオーダーする際に見かけることがあると思います。
また、デザイン書体はPOP体や手書き文字などデザイン性が高い書体です。視覚的に面白さを表現することができます。
フォントの選び方
ターゲットにどういった印象で伝えたいのかを意識して選ぶことが重要です。
例えば20代から30代女性がターゲットのピラティスジムの場合……
OK例はしっかりとターゲットをイメージできると思いますが、NG例は幼い印象になると思います。
必ずターゲットに合ったフォント選びが大切です。
ノンデザイナーにおススメのフォント
世の中には素敵なフォントがたくさんあり、また最近は多くのデザイン書体を商用フリーで配布していて入手も比較的簡単なので取り入れたくなりがちなのですが、堅めの業種の企業への提案の際には個性的なフォントを使用すると時にカジュアルになりすぎてしまったり、遊び心を加えようとしても加減が難しくデザインスキルが必要になります。
また、デザインされた書体や英文字のタイトルを筆記体などにすると印象としてはかわいくできたりキレイな印象を与えることができるのですがパっと見てすぐに読めなかったり、読み間違いなども起こり得ます。なので、ノンデザイナーの方は「ゴシック体」・「明朝体」の2種を中心に使用することをオススメします。
プレゼンテーションの場合は「ゴシック体」推奨
プレゼンテーションの場でプロジェクター投影をする場合にはゴシック体が適しています。文章を読ませるのではなく要点を端的に見せる。と考えると可読性よりも視認性を優先した方がよいと考えられるからです。またプロジェクターなどで投影する場合、横線の細い明朝体はかすれて見えてしまったり、かと言って太字にすると画数の多い漢字などは潰れてしまったりします。
これはプロジェクターの解像度などによるものなので細いゴシック体でも同様にかすれて見づらいというのは起こりえますので注意しましょう。
手元で長文を読ませる場合は「明朝体」推奨
手元で長い文章を読んでもらうような資料・企画書の場合は明朝体が適しています。長文の際に太い文字を読むのは負担に感じる方も多いです。明朝体は可読性が高い(読みやすい)フォントと言われているので読み手の負担を軽減することができます。
こちらも同様に過度に太い明朝体で長文を掲載すると読みづらくなってしまいます。
資料で使うのは3サイズが基本
作成中に「スペースに文字が収まらないからちょっと小さくしよう。」、「写真を大きく入れたら見出しが目立たなくなったからもっと大きくしよう」なんてことをやるのは絶対NG!
作り始める前に役割に応じたフォントのサイズ・太さを決めましょう。
そのルールに乗っ取って資料を作ることで見やすく分かりやすく、伝わりやすくすることができます。
基本的には「見出し」・「本文」・「注釈」の3種類を決めます。
「見出し」の中でも「小見出し」が必要な場合にはそちらも用意しましょう。
本文のなかで強弱が必要な場合にはフォントサイズよりも太さや色で調整すると良いと思います。
これ以上フォントのサイズを多く用意してまとまりを出すのは難しいので基本的にはこの中で行うのがいいでしょう。
和文フォントと欧文フォント
日本語の文章には和文フォント、英語の文章には欧文フォントを基本的に使用するのが良いとされています。これはフォントが適切に美しく見えるように設計されているからです。
では、日本語の文中に英単語がある場合はどうすればよいのでしょうか?
理想でいえばその部分のみ欧文フォントに変えるのが良いのですが、選んでいる和文フォントに合う欧文フォントを選ぶのは中々大変だと思います。そんな時は「ヒラギノ角ゴシック」、「メイリオ」、「Noto sans JP」などを使用しましょう。
これらは他のフォントにくらべ英単語が文中にあっても違和感がないように作られています。
ちょっとよく見える小手先テクニック
上記までの内容を守るだけでもきれいな資料は作れるのですが、少しだけ手を加えるとより美しく見せることができます。
①文字のカーニング(字間調整)
「1」や「7」、「!」などはつぎ前後の文字との間が空いて見えがちです。
ここの文字の間隔を少し狭くしてあげるとより洗練されて見えます。
②日付は数字を大きく漢字を小さく
フォントの種類によってですが、「2020年3月1日(日)」などを表現する場合に漢字より数字が小さく見えてしまいます。
ちょっとだけ大きくするのもよいですが、「年月日」と「曜日」を小さくしてあげることでよりメリハリが出ます。
締め切りの表記など大事な日付を記載する際に試してみてください。
※PowerPointでもフォント設定の部分にある「A V ▼」のアイコン部分で文字の間隔を狭くしたり広くしたり設定できます。
まとめ
色と同じくフォントもそれ次第で与える印象を大きく変えることができます。キレイなフォント、個性的なフォント様々ありますが、まずは扱いやすいスタンダードなフォントを使用し短時間で見栄えの良い資料作成を心がけてみてください!