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摂食障害をきっかけに「セルフラブ」へ、未来リナさんが考える「地球の一員としてできること」

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摂食障害と鬱をきっかけに「セルフラブ」の重要性に気づき、自らの経験や学びを発信し多くの共感を得るモデルの未来リナさん。地球規模で物事を考える視点を持つ彼女は「ライフスタイルクリエイター」としての顔を持ち多岐にわたり活動している。「自分を愛することは地球を愛することにつながる」という未来さんの生き方や考え方についてお話を聞いた。

摂食障害と鬱をきっかけにセルフラブの重要性に気づく

——現在はライフスタイルクリエイターのお仕事をされているとのことですが、具体的にどんな活動をされているか教えてください。

SNSを中心に発信する活動をしています。テーマは地球環境のことはもちろん、まずは私たち自身の人生やライフスタイルをよりサステナブルに、心身ともに健康を維持するためのライフスタイルTIPSやマインドの持ち方などを発信しています。オンラインでは、Instagram、YouTube、ブログ、オンラインコミュニティを通して発信し、オフラインでもMeetupイベントの企画をしています。

また、2023年から始めた「スキルプラス」というワークショップでは、さまざまな専門分野で活躍されるプロの方をコラボという形で講師にお招きし、ヴィーガン料理教室やハンドメイドのバームづくり、瞑想など“日常生活に役立つスキルをプラスする”取り組みをしています。

——活動の原動力はどこから湧いてくるのでしょう?

16歳頃に、摂食障害と鬱になったことがいちばん大きな理由です。そのときに自分自身が自分のことを受け入れて愛さない限り、健康にはなれないし、ましてや周りの人を笑顔にすることなんてできない、「セルフラブ」がベースになければ何もできないことに気が付きました。もちろん、地球のこと、環境をより良くするためにアクションを起こす余裕も出てこない。だからまずは自分のことを見つめることから始めたんです。

——「セルフラブ」に気付くきっかけは何だったのでしょうか?

鬱で生きる希望を失っていたときに、Instagramで出てきた1枚の料理の写真を見た瞬間、何年ぶりかに食欲が湧いたという不思議な体験があったんです。さつまいもをオーブンで焼いて半分に切り、豆乳ヨーグルトソースをかけて、豆で飾られたシンプルなヴィーガン料理でした。そこからヴィーガンについて、食そのものだけではなく、ヴィーガンを選ぶ人たちや意図、背景について調べていったんです。ドキュメンタリーや講演会を見ていく中で、自分が当たり前のように消費している物の背景に、良くも悪くもたくさんのドラマがあることを知りました。そして、せっかく生まれてきて、地球での体験というギフトをもらっているなら、こんな風に俯いてばかりいてはもったいないという思考に変わったんです。そこから、ひとりの人間としてもっと地球に貢献したり、自分が生きている間だけでも地球にとってマイナスになることを減らしていったりしたいなと思ったことがきっかけです。

小さな意識を変えることが地球を大切にすることにつながる

——大切なことだとわかっていても、そこまでのフェーズにいけない人がほとんどだと思います。リナさんのようになるにはどんなことが必要でしょうか?

地球規模で見てしまうと壮大すぎて自分ひとりが何をやったとしても変わらないだろうと思ってしまいますよね。問題って探せば探すほどキリがないぐらい出てきて、環境問題もほかのことも、調べるのにいっぱいいっぱいになってしまった経験が私にもあります。だけど、ここで大事なのは「大きなことを小さく噛み砕いてみる」ことです

私がよく話すのは「地球は私たちみんなのHomeだから自分のおうちを大切にするのと同じ意識を持とう」ということ。例えば、自分の部屋にゴミが落ちていたら拾いますよね? 飲み物をこぼしたら拭きますよね? 水を出しっぱなしで食器を洗ったら、もったいないと考えると思います。マイボトルを持ち歩いたり、洋服を買う前に整理したり、小さな日常の習慣を変えていくことが大事だと思います。難しくて負担になることをやる必要もないですし、何気ない小さな意識を変えていくことがファーストステップにつながります。

未来リナさんインタビュー

——さまざまな活動をされている未来さんですが、みなさんから共感や反応がいいコンテンツはありますか?

「ソウルノート」は反響が大きく、毎月たくさんの方が参加してくれるコンテンツです。YouTube(with me)で定期的にライブ配信をしている中で、毎月達成させたいことや、新しく取り入れたい習慣、逆に手放したい癖などもノートに書いて自問自答するという内容です。参加してくれる人とコミュニケーションする中で感じるのは、みなさん自分の「成長」につながることにすごく興味を持っていて、自分を磨きたい、周りにもインスピレーションを与えられる強さを持ちたい、パワーを取り戻したいと思っている方が多いということ。「セルフラブ」といっても、結局自分を愛することは地球を愛すること、地球を愛することは自分を愛することにつながっていると思うので、すべては循環していると考えることが大切ですね。

——今後注力したい活動やビジョンはありますか?

やりたいことがありすぎて難しいのですが……(笑)。活動の枠というよりも、ひとりの人間としてどんなときもインスピレーションが大事だなとは思っています。周りの人に勇気・癒し・元気・夢を届けられる人でありたいし、それが人生をかけての夢とモチベーションです。

だから、それに活動というツールを通すのであれば、アートや言葉が大好きなので、本も書きたいと思っています。インスピレーションだったりモチベーションだったり、生きやすさにつながるものを届けていきたいなと思っていて、どんなツールだったとしても常にそこの軸はぶらさずにいろんなことをやっていきたいなと思うんです。

自分と向き合って違和感をクリアにすると見えるものがある

——活動起点は日本でやっていくのでしょうか?

私自身は、世界中を旅したいし、今後どこを拠点としていくかは正直わからないですが、届ける相手は日本に住む方を対象にしていくのかなと思います。

今まで発信していてすごく学ばされたのが、日本というのはほかのどこの国と比べても唯一無二な国民性を持っているということ。これがヨーロッパだと、スペイン、フランス、イタリアなど国は違っても、考え方はだいたい同じなんですよね。習慣も文化も同じで、感覚も似通っているんです。でも、日本は、近くの韓国や中国とも違って、本当にすごく繊細ですよね。日本の人が持っている思いやりの精神や、親切さ丁寧さを忘れない心というのは、これからの地球環境にとって大切なパワーになると信じています

未来リナさんインタビュー

——素敵ですね。直近で何かやりたいことはありますか?

2024年初めにリリースを目標としているのが、紙の本の自費出版です。コンセプトは「心のお守り」でポエムブックのようなものを作る予定です。17歳の頃からの書き溜めてきたものを写真とともにコンパクトにまとめた本です。サイズも小さくしたので、持ち歩いたり、ベットサイドに置いたり、どんなときでも好きなページをパッと開いて自分の心の光になる、お守りになる、そんなエネルギーを込めた本になると思います。

——未来さんは自分起点で何かを動かす強さがありますね。

私も迷うことや、不安になること、すごく大変で挫けそうなときがあります。そんなときに自分に言い聞かせているのは「唯一約束されている時間は今しかない」ということです。5分後どうなっているか、来年があるかもわからないし、1年後に自分がどこにいるかもわからない。だから、「いつか」はなくて「今」やりたいことがあって、自分のライフスタイルや働き方で違和感を感じていることがあるのなら、動くことを先延ばしにするのはもったいないと思います。人生一度きりなら失敗なんて存在しないし、すべてがひとつの体験だと思っているので、そういう気持ちが私のエンジンになってくれている気がします。

——パラナビの読者へのメッセージをお願いします!

普段の生活の中で、自分はどこに違和感があって、何がストレスになっているのかを具体的に書き出してみることがとても大事です。例えば、仕事の現場は好きだけどこのタスクが納得いかないとか、それを細かく掘り下げる。書き出してみて、気が付くきっかけを自分で作らない限り、自分と向き合う時間は作れないと思います。

まずは自分を知ること、マイナスを減らしていくことです。仕事が嫌だと思っていても、次に何をやりたいかわからないから怖くて辞められないという人が多くいます。でも、やりたくないことがわかるのであれば、まずそこからクリアにしていく。手放すことを恐れず、一度何かを手放すと、不思議と空いたスペースに何かしら入ってきます。その後にはきっと想像もできない世界やインスピレーションが待っているので、勇気を持って飛び込んでいってほしいなと思います。

未来リナさんインタビュー

未来リナ(みらいりな)●1999年6月24日生まれ。3歳からモデル活動を開始。摂食障害と鬱をきっかけに、愛を原点としたライフスタイル「Vegan」に出会う。多くの人が’’生きづらい’’と感じるHSPの気質も持つことで、より「マインドフルネス」や「セルフラブ」のパワフルな重要性に気づき、ホリスティックな方法で難病も克服したことから、環境・動物・健康について幅広い視点から学び、未来への希望と生きる喜びに目覚める。“自分の心と世界との調和を築きながら、地球の未来を守る為に今自分が尽くせるベスト”をモットーに、近年ではモデル活動と共にトークショー/イベントごとをはじめ、Plant basedレシピ開発やセルフケアアイテムの創造等、1人でも多くの人がより「Love」を自分の人生、そして世界へ繋げていけるようなきっかけ作りを目的に「ライフスタイルクリエイター」として多岐にわたり活動している。

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杉森 有規
Writer 杉森 有規

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