Paranaviトップ ノウハウ お金 「資産形成って、何から始めればいいの?」坪井安奈さん&齊藤耕太郎さん夫婦へ、セカニチが世界一わかりやすく伝える投資論

「資産形成って、何から始めればいいの?」坪井安奈さん&齊藤耕太郎さん夫婦へ、セカニチが世界一わかりやすく伝える投資論

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編集者/タレント/企業広報をツールに伝え手として活動している坪井安奈さんと、音楽プロデューサー・アーティストの齊藤耕太郎さん夫婦。最近資産形成について考え始めたという「投資の超初心者」な二人に、世界最速で日経新聞を解説する男ことセカニチ(南 祐貴)さんがアドバイス。2冊の著書がプロが語る、投資の本質とは?

限りある「時間」をどう使うか?考えるのが最大の投資

安奈

私たち夫婦はこれまで、資産形成についてしっかり考えたことがなくて(笑)。そろそろマネーリテラシーを身につけたいと思うようになりました。

耕太郎

例えば楽曲提供やライブなど、自分が生み出せるもので僕なりに収入は得てきましたが、「手元にあるお金でお金を増やす」という感覚があまりないんです。
セカニチ

セカニチ

まず私たちが全員平等に持っている資産、それは「時間」です。限りある時間をどこにどう投資するか決めるのが最大の投資。仕事に、家庭に、遊びに、趣味に、貴重な時間を使っている時点で、実は誰でも投資家なんですよ。そして、時間をうまく使った人と無駄にした人では格差がどんどん開いていきます。

セカニチ

セカニチ(世界最速で日経新聞を解説する男 / 南 祐貴
Koru-workers 株式会社 代表取締役。経済や投資をわかりやすく解説する「#世界最速で日経新聞を解説する男(セカニチ)」として活動。著書に『世界一面白くてお金になる経済講座』『未来がヤバい日本でお金を稼ぐとっておきの方法』

耕太郎

面白いですね。僕の場合は、楽曲を作る活動自体も投資ですね。今買っている楽器や制作に費やしている時間を、将来のお金に替えているという考え方。作曲者、原盤主として原盤収入(※)と著作権使用料は継続的に入ってくるので。※CDやダウンロードでの購買、ストリーミングサービスやSNSなどでの使用料売り上げに応じて発生する「録音物を製作したことで得られる対価」
セカニチ

セカニチ

はい、それから「買い物」も投資です。作曲に必要な機材を買うのも、コンビニでお菓子を買うのも、車を買うのも、その商品が「価格以上の価値を生んでくれる」と思うから買うわけですよね。誰でも、何か1つ買い物をするたびに、投資判断をしているといえます。

安奈

「美容は自己投資」と言うのもそうですよね。私は心のどこかに、消費していること、お金を使っていることへの罪悪感があるのか、「投資だからOK!」と自分に言い聞かせていたんですが……(笑)。今、セカニチさんが買い物も投資と言い切ってくださったので、これからはもっと堂々と楽しめそうです。

耕太郎

セカニチさんの言うとおり、趣味も投資の1つになりますね。「タイパ」を気にして映画やドラマを倍速で見る人は、そのコンテンツに対して、本来の半分の時間しか投資する価値がないと判断しているという。
セカニチ

セカニチ

まさにそうです。かくいう私もタイパの感覚には敏感で、テレビはリアルタイムではほぼ見ません。CMを見る時間が無駄だから(笑)。NetflixやHuluなどに課金して、見たいコンテンツだけを選んで、倍速で見ています。時間という資産の投資を徹底的に効率化したいんです。

坪井安奈(つぼいあんな)
パラレルキャリア10年目。小学館を退社後、編集者兼タレントの複業を開始。現在は個人事業主として、編集者/タレント/企業広報をツールに伝え手として活動中。

高い買い物でも、期待以上の利益を得られれば投資対効果大!

セカニチ

セカニチ

時間も買い物も趣味も、すべてが「投資」。そう考えた上で、お二人がこれまでしてきた投資を振り返ってみてください。うまくいったなあと思うものと、無駄だったなあと思うもの、それぞれ何か思い浮かびますか?

耕太郎

僕の成功体験は、いい楽器を買ってすばらしい音を出せるようになったことです。音楽制作に直接プラスになるし、受注する仕事の単価も目に見えて上がりました。また、そのことがアーティストとしての僕の評判と知名度を上げてくれました。誰かに「leiftやKOTARO SAITOの音楽って、いいよね」と評価されれば、それが次の仕事につながっていきます。投資対効果という意味では、大雑把な表現ですが100万円で買った楽器分は、すぐに回収できた感覚ですね。

齊藤耕太郎(さいとうこうたろう)
音楽プロデューサー・アーティスト・オンサインサロンオーナー。博報堂で営業職を経て独立。アーティスト業、音楽制作業、執筆や登壇などパラレルワークを展開中。

耕太郎

一方で失敗したのは、交際費です。自分に分別がなかったからなのですが、20代前半の頃にはお付き合いで無数の食事に行きました。僕はお酒が飲めないので、ただ飲みの席にいるだけで数万円を失う日々。もちろん今に至るまで仲良くなった仲間やお世話になっている方もいますが、結局なんの肥やしにもならず、人間関係も長く続かないことはたくさんありました。無駄だし、残念だったなと思います。
セカニチ

セカニチ

私も、会社員時代は毎晩のように港区西麻布に繰り出して、お給料をバラまいていました(笑)。あのお金で株を買っていれば……とどれだけ後悔したことか。惰性でダラダラ続く人間関係を断捨離すると自然に、時間にもメンタルにも余裕が生まれますよね。

安奈

私は大きな決断がいつも成功体験につながっている気がします。いちばんは、会社員を辞めたこと。時間的にも経済的にもウェルビーイング的な意味でも、よい決断ができたと思っています。シンガポールに移住して現地で働いた経験も、ものの考え方を大きく変えられたという意味で成功体験ですね。
あとは、仕事の1つであるタレント活動は仕事でありながら自分自身の広報、ブランディングを兼ねているので、ある意味投資といえるかも。振り返れば、お金を投資してリターンを得た経験はほぼないけど、行動することで成功した体験はいくつもあります。
セカニチ

セカニチ

会社を辞めたことがいちばんの成功とは! 安奈さんはとてもいい決断をしましたね。私も、会社を辞めたいという強い気持ちをモチベーションに日経新聞を毎日読み込み、経済や株について学びました。それがベースになって、今の私があります。

安奈

そうだったんですね! そして失敗は、20代のころに不動産投資のスクールに払った30万円です(笑)。結局、オンライン授業を1回受けただけで終わりました。まだ自宅にDVDと教材があります……。なんでもポジティブに考える性格ですが、これだけはいまだにプラスに変換できません。

耕太郎

でも、こうしてネタにできてよかった(笑)!
セカニチ

セカニチ

不動産投資は詐欺が多いですね。Instagramに「全員に◯万円のアマギフをプレゼント!」と広告を出している不動産投資は、ほぼ詐欺です(笑)。でも、その失敗を一度で「損切り」できたのはよかったですね。最低限のリターンを見込めない投資は、損をしたままでいいから早めに引き上げる。これを投資用語で「損切り」といいます。
損切りは悪いことではありません。不良債権を切ることで新しい投資をできるし、その分大きなチャンスを手にできます。自分のためにならない時間や人間関係、勤務先は一秒でも早く損切りしましょう。

投資をする前に「相場」の概念を知ろう

安奈

時間という資産を元手に、私も投資をやってみたい! という気持ちが湧き上がってきました。投資の基本として、押さえておくべき考え方はありますか?
セカニチ

セカニチ

まずは「相場」という概念を理解しましょう。日本では今、インフレと物価上昇が起きています。国も、物価の上昇率2%以上(前年比)を目標としています。この状況なのに何も行動しない人は、インフレに負けて結果的に損をしています。だから、まずは相場を知って、相場を上回るにはどうしたらいいか考えていきましょう。
例えば上場企業の株を買った場合、リターン(利回り)の相場は4〜5%と言われています。利回り5%ということは、投資した分を回収するために、20年かかり、21年目からプラスになるということ。このように相場を理解し、投資リターンを正しく想定するのが投資の基本です。そして、相場を知るのは難しいことじゃありません。時間と手間を惜しまず情報収集すれば、誰でも無料で知識が手に入ります。

耕太郎

アーティスト活動でいうと、ストリーミングサービスだけで生活に充分な資金を稼いでいくのが、初期の段階だととても難しいんです。ストリーミングはあくまで「広げてもらう場」「新たに知ってもらう場」として考えて、資金回収ができる場所を自分で探していくことが大事。ただ闇雲に「売れる」って思い続けるのではなく、「ここならプラスになりそうだ」と見立てて動くほうが、現実的かつ持続可能ですね。

>>回は、坪井安奈さん&齊藤耕太郎さん夫婦へ、セカニチが「NISAとiDeCo、誰でもわかるざっくり解説!」。引き続き、世界一わかりやすくお伝えします!

セカニチ(世界最速で日経新聞を解説する男 / 南)●Koru-workers 株式会社 代表取締役。2012年に大手広告代理店に入社。約6年勤めて退職・起業し高輪ゲートウェイ駅の近くに宿泊施設「Koru Takanawa Gateway」をオープン。同時に、経済や投資をわかりやすく解説する「#世界最速で日経新聞を解説する男(セカニチ)」を開始。就活・キャリア・資産運用セミナーの人気講師として、年間視聴者数は延べ5万人以上。SNSの総フォロワー数は10万人超。全SNSの動画は合計4000万再生以上。著書に『世界一面白くてお金になる経済講座』『未来がヤバい日本でお金を稼ぐとっておきの方法』

坪井安奈(つぼいあんな)●パラレルキャリア10年目。慶應義塾大学卒業後、小学館に入社し、雑誌編集者として勤務。2013年、「職業は1つって、誰が決めたんだろう?」という素朴な疑問から同社を退社し、編集者兼タレントの複業を開始。IT業界誌『Grand Style』編集長、美容メディアの編集長などを経た後、2018年にシンガポールに移住し、新たに広報業を拡大。現在は個人事業主として独立し、編集者/タレント/企業広報をツールに伝え手として活動中。

齊藤耕太郎(さいとうこうたろう)●音楽プロデューサー・アーティスト・オンサインサロンオーナー。慶應義塾大学商学部卒業後、新卒で博報堂に入社。5年間の営業職を経て、CM音楽の作編曲・プロデュースを開始し独立。2018年にフルアルバム『BRAINSTORM』をリリースし、収録曲がSpotifyバイラルチャートで1位を記録。2022年にシンガー名義「leift(レフト)」としても活動開始し、楽曲『leaves』がアニメ『ユーレイデコ』のイメージソングに起用される。現在はアーティスト業、音楽制作業、執筆や登壇など音楽に関するパラレルワークを展開中。

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さくら もえ
Writer さくら もえ

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