Paranaviトップ ライフスタイル 家事/育児 【お悩み相談】息子が小受不合格。私は勉強も仕事も頑張ってきたのに…裕福な専業主婦の友達が羨ましくてたまりません

【お悩み相談】息子が小受不合格。私は勉強も仕事も頑張ってきたのに…裕福な専業主婦の友達が羨ましくてたまりません

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こんにちは。中学生と小学生を持つ、作家・教育ジャーナリストの佐野倫子です。働くお母さんのお悩みについて、一緒に考えていきたいと思います。今月寄せられたのは、中学受験で息子さんが不合格になってしまったというサトミさん。その結果そのものよりも、モヤモヤしてしまうことがあると言います。お話を聞いてみましょう。

Q.息子が小学校受験で不合格になりました。準備期間は1年だけと決めて取り組んだので仕方ない部分もあるのですが…学生時代からの親友の息子は合格しました。ほかの人は関係ないとわかっているのにモヤモヤがとまりません。というのも私は自分でいうのもなんですが、勉強も就職活動もずっと頑張ってきたと思います。そのおかげで今日までホワイトな企業の会社員として、仕事を続けられています。

でも、息子の受験結果が出て以来、優雅に主婦をしながら名門校に息子を通わせる親友と会うと悲しくなってしまいます。専業主婦が羨ましいというよりも、時間とお金がたっぷりあったら、子どもの受験にも全力投球できたのにという気持ちです。仕事を続けてきたおかげで経済的にも自立しているし、その恩恵があるのもわかっています。でもシンプルに子育てに集中できて、子どもを名門小学校に合格させた彼女を見ていると、私のほうが頑張ってきたのにな…と。子どもにも申し訳ないような気持ちになります。これは彼女が羨ましいからなのか。だとしたら、中学受験のときは転職するか休職するかしたほうがいいのでしょうか?(文京区区在住37歳/サトミさん)

働きながら充分、激闘したお母さんに拍手

フルタイムで働きながら小学校受験に取り組んだとのこと、本当にお疲れ様でした……!

小学校受験のお教室は、平日の15時から始まるようなところも多く、きっとサトミさんは時間を一生懸命やりくりして通ったのではないでしょうか。

 その結果、ご縁がなかったとのこと、それは落胆して当然だと思います。とくに小学校受験は学力では測れない要素がありますから、まさにご縁、わかっていてもやるせない気持ちになりますね。 そのような気持ちのときに、合格されたご友人のことをニュートラルに見られないことは無理のないことだと思います。

サトミさんは中学校受験を検討されているということですが、次こそは、という気持ちになるのも同じ母として本当によくわかります。そして現状の中学受験は親子で大変な負担がかかりますから、先行きが心配になるのも当然です。

さて、お仕事とお子さんの受験の両立について……これは確かに時間のやりくりが必要です。でも個人的には、受験を理由にお仕事をセーブしてしまうのはもったいないと考えます。せっかくここまでつないできたキャリア。サトミさんの財産のひとつです。おっしゃるようにホワイトな企業で会社員というのは、誰でも手にできる環境ではありません。

また、仕事をセーブしたからといって、お子さんの受験がうまくいくとも限らないのがリアル。それならば、なんとかうまくやる方法を探したい。

ここはひとつ、視点を変えて、ワーキングマザーが無理なくできる受験サポートについて考えてみましょう。 

英語で過ごす学童などに週23回預ける

小学校低学年のうちは習い事の送迎がつきものですが、今はキッズデュオインターナショナルのように送迎付きで英会話教室と学童が一体化しているところもあります。お金は一般的な学童よりもかかりますが、それこそ共働きのメリットを活かして、送迎時間をお金で買うという考え方もあります。英語力はどこの中学に通ったとしてもとても重要です。早めにスタートすればのちのちきっと役にたつでしょう。

中学受験で何が何でもリベンジ、という考え方を手放す

小学校受験の経験から、次こそは、と力が入り、うまくいかなかったらどうしようという不安から仕事をセーブすべきか迷っている状況です。でも実は中学受験は、取り組み方によっては小学校受験より親の負担を減らすことができます。

私立中学は、それこそ110時間も猛勉強して入るような御三家から、通学に無理がなく、校風がお子さんにぴったりの学校で総合満足度が高い学校を選ぶというパターンも。

 偏差値が高ければ成功、という固定観点を手放すことで、そもそも「失敗」というものはないことに気づけるでしょう。仕事を続けられる範囲で、できることを頑張れば、きっとぴったりの学校に進学することができると思います。きれいごとを言っているようですが、これは教育ジャーナリストとしてたくさんのご家庭を見てきてリアルに感じること。がりがりやるだけが成功とも限りません。 

小学校に上がることでうまれた精神的・時間的余裕は自分のために使う

真面目で素敵なお母さんであるサトミさんは、きっと無意識のうちに、少しでも時間やお金があればお子さんに注いであげようと考えているはず。

 でも、せっかくお子さんが幼児期を終えて小学生になったのですから、思い切ってちょっとだけベクトルを自分に向けてみてはいかがでしょうか?

意識的にそうすることで、きっと小学校受験の結果やお友達のことを考える時間が減っていくはず。ぶっちゃけて言えば、中学受験のことなんてまだまだ先でいいと思います。せっかく小学校受験がひと段落したのですから、しばらくは余白を楽しんでみませんか。

先のことは誰にもわかりません。そのために仕事をセーブすると決める必要もないと思います。今はぜひ、ご自身をいたわって楽しませてあげてください!

共働きがスタンダードになった今や、親御さんは皆、とても忙しいですよね。負担を感じることはどんどん周囲に相談してみましょう。

専業主婦で小学校受験に成功した親友が羨ましいとおっしゃるサトミさん。それだけ全力でお子さんの受験にあたられたということです。ちょっとしんどいときは見方をかえつつ距離を取るのだって大人の特権です。心配しすぎず、ぜひお子さんと過ごす時間を楽しんでくださいね。

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佐野倫子
Writer 佐野倫子

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