「運動不足を解消しないと!」と思い立って、ピラティスやヨガ、パーソナルジムに入会したものの、結局続かなかった……という経験はありませんか?「体が硬すぎて思うようにポーズが取れない」といった挫折を経験した女性も、少なくないはず。そんな中で近年、日常に取り入れやすい運動習慣の一つとして関心が高まっているのが、体を鍛える前に“緩める”「動的ストレッチ」です。 今回は、動的ストレッチマシンIMPRO(インプロ)を製造・販売する、有限会社クラブクリエイト代表の都築岳郎さんに詳しく話を聞きました。
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動的ストレッチとは?静的ストレッチとの違い
——まず、一般的な「静的ストレッチ」と「動的ストレッチ」の違いについて教えていただけますか。
都築:私たちが普段イメージするストレッチは「静的ストレッチ」というものです。これは反動をつけずに、筋肉をゆっくり伸ばして保つタイプのストレッチです。
反対に「動的ストレッチ」は、関節をしっかりと動かすことで筋肉の繊維の収縮と弛緩、つまり伸び縮みを促すストレッチになります。関節を動かして筋肉を伸び縮みさせることで、筋肉がポンプのような役割を果たして血流が促され、体がぽかぽかと温まってくるような感覚や、関節がなめらかに動き出すことを実感する方も多いです。
動的ストレッチの一番わかりやすい代表例としては、ラジオ体操です。体勢を保ったまま筋肉を伸ばすのが静的、関節を動かして筋肉の長さを調整しながら伸ばすのが動的、という違いがあります。

お話を伺った有限会社クラブクリエイト代表の都築岳郎さん
なぜ働く女性におすすめ?メカニズムと効果
——デスクワークが多く、運動不足になりがちな働く女性に動的ストレッチがおすすめな理由は何でしょうか。
都築:まずは、血行が良くなることでむくみや疲労の軽減につながります。心臓は拳くらいの大きさしかない小さなポンプなので、足の末端まで送った血液を上まで戻す力はそれほど強くありません。そのため、デスクワークなどで一日中ほぼ動かないで立ち仕事や座り仕事をしていると、下の血液が戻ってこられずに溜まってしまい、それが「むくみ」となります。
そこで、動的ストレッチで関節を軽く動かすと、人間の第二の心臓と呼ばれるふくらはぎなどの筋肉が使われて静脈が圧迫され、下から血液を押し戻してくれる「筋ポンプ作用(ミルキングアクション)」が働きます。
疲れたときにただ寝て休む「消極的休養」も大切ですが、軽く体を動かすことで血流を促し、回復感や気分転換につながる「積極的休養(アクティブレスト)」も大切です。「疲れが溜まって休みの日に動く気がしない……」という人にこそ、動的ストレッチを試してみてほしいと思います。

——なるほど。多くの女性が悩む、肩こりや腰痛、姿勢の改善にも効果は期待できますか。
都築:そうですね、パソコンやスマートフォンを見ていると、どうしても前傾姿勢になりがちで、約5〜6kgある頭部を支える首や肩の筋肉に多大なストレスがかかります。動的ストレッチで肩甲骨まわりや体幹をやさしく動かすことで、こわばりが和らぎ、肩や腰の重だるさの軽減につながる場合があります。
また、筋肉の偏った緊張を緩めて均等にすることで、姿勢を意識しやすくなったり、体の使い方の偏りに気づきやすくなるので、本来のバランスを取り戻した美しいプロポーション作りにも役立ちます。正しい姿勢というのは、横から見た時に耳、肩の中心、骨盤の中心、膝の中心、くるぶしの前方が一直線に揃う状態を指しますが、動的ストレッチを行うことは正しい姿勢を意識するきっかけにもなります。
——ピラティスやゴルフをされている方にもおすすめだそうですね。
都築:ピラティスは多少の筋トレ要素が入っており、姿勢を保持しながらゆっくりと筋肉を収縮させていく動きが多いです。しかし、体がガチガチに硬いままピラティスを行おうとしても、十分な効果を得ることが難しくなります。ピラティスの前に動的ストレッチを取り入れて、関節の可動域を広げ、柔軟性を高めておくことで、動きの質が向上すると考えられます。実際に、私たちの販売するマシンを導入したピラティススタジオもあるんですよ。動的ストレッチとピラティスは、相性がいい運動だと思います。
また、ゴルフをされるビジネスパーソンにも動的ストレッチはおすすめです。「スイングが綺麗になった」「飛距離やスコアが伸びた」という利用者の声もあります。

実践!オフィスや自宅でできる「プチ動的ストレッチ」
オフィスや自宅など、その場で簡単にできる動的ストレッチを5つ教えていただきました。いずれも息が上がるような激しい運動ではないので、ご自身のペースでリズミカルに行ってみてください。
- 肩甲骨のストレッチ
肩甲骨を意識しながら両腕を伸ばして、次に肘を曲げながら降ろします。これを10回ずつ行います。肩まわりを動かすことで、長時間同じ姿勢で固まりやすい上半身のリフレッシュにつながります。

- インナーマッスルを刺激するストレッチ
腕を横に伸ばした状態で手のひらを上に向け、内周り↔︎外周りで回します。そのとき、腕の付け根(上腕の骨の頭)が肩の関節のくぼみの中で“すりこぎ”のように回るイメージでひねります。内旋・外旋それぞれ10回ずつ行います。

- 腰からの回旋ストレッチ
足を肩幅に開き、骨盤から背筋をまっすぐ伸ばします。片方の腕は腰の少し上の位置で曲げ、もう片方の腕は前方にぐっと伸ばしながら、腰から左右交互にひねります。これも左右それぞれ10回ずつ行います。背中全体が心地よく伸びるのを感じられるはずです。

- 股関節のストレッチ
足を大きく開いて腰を落とす「股割り」の姿勢になります。両肘で両膝を外側に広げるように押し当てながらお尻を落とし、体を軽く上下させて小刻みに揺らしていきます。これを30秒ほど続けます。股関節周りがしっかりと伸びて、下半身の血流が促進されます。

- もも上げのストレッチ
膝を少し内側に向ける(内旋させる)ことを意識しながら、股関節を折りたたむように膝を高く上げ1〜2秒キープします。壁や椅子の背もたれなどにつかまっても構いません。左右それぞれ10回ずつ行います。長時間座りっぱなしになりがちな、デスクワーカーの方にぜひやっていただきたい動きです。

動的ストレッチを日常のメンテナンス習慣に

——先ほどの「プチ動的ストレッチ」のように、自分で体を動かす習慣に加えて、さらに効率を求めるなら専用マシンの活用も選択肢になるのでしょうか。
都築:そうですね。動的ストレッチは日常に取り入れやすい運動習慣の一つですが、ご自身で動かす際にはどうしても余計な力が入ってしまったり、正しい軌道で動かすのが難しかったりすることがあります。そのようなときは、私たちが販売しているIMPROのような、動的ストレッチ専用マシンを使うという方法もあります。
IMPROの場合は指一本で動かせるほどの軽さなので、体に抵抗をかけずに動かすことができます。完全に脱力した状態で体を動かすと、体の緊張がゆるんだように感じ、動きがなめらかになったと体感する方も多いです。低負荷で息が上がりにくく汗もかきにくい運動なので、着替えや運動用のシューズも不要で、女性であれば髪型やメイクが崩れにくく、仕事や外出の合間にも取り入れやすいことも特徴です。
パラナビ読者の皆さんも、自分で簡単にできる「プチ動的ストレッチ」を試しつつ、時にはマシンに体を委ねて完全に脱力するという「頑張らないメンテナンス」を日常に取り入れてみてはいかがでしょうか。
※本記事は一般的な健康情報の紹介であり、医療行為の代替を目的とするものではありません。
※効果の感じ方には個人差があります。痛みやしびれがある方や持病のある方は、医師・専門家に相談のうえ実施してください。










