Paranaviトップ お仕事 起業/独立 「恩返し」から始まった、『バチェロレッテ・ジャパン』黄皓のパラレルキャリア

「恩返し」から始まった、『バチェロレッテ・ジャパン』黄皓のパラレルキャリア

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有名大学を卒業後、大手商社を経て、現在は父親の会社を継ぎながら自身のビジネスも展開する黄皓さん。異例ともいえるキャリアはどのように形成されたのか? その中には、パラレルキャリアで生きる女性たちのヒントになることも。これまでのご経験と、黄さんの事業のインスピレーションの源について伺いました。

必然ともいえる、フィットネス業界への挑戦

――お父様の会社を継ぎ、現在はご自身の会社も経営している黄さん。大学を卒業後は、三菱商事にご入社されているんですね。

そうなんです。僕の父はもともと手広く事業をやっている人でした。色々な事業を失敗してはまた始めて、というのを小さい時から近くで見ていたので、なんとなく、自分もいずれは事業家になるんだろうなと思っていました。ただ、いきなり独立したり父の会社を継ぐというのはピンとこなかったんです。そこで大学を卒業した後は、三菱商事に就職して、計8年ほど勤めました。

――退職を決意したきっかけは何だったのでしょう?

きっかけは2つです。1つは、父が身体を壊してしまったこと。その時に初めて「会社を継いで欲しい」という希望を聞きました。真剣に自分のキャリアを考えた時に、親が遺してくれた会社を大きくしたいという思いがあって、会社を辞めようかな、と。もう1つは、当時メキシコに駐在していたのですが、想像していた商社マンの海外駐在姿と少し違っていたこと。もちろん、刺激をもらいながら楽しく働いていたんですが……ここであと3〜4年働いていても自分の将来のキャリアに結びつかないんじゃないかと思ったんです。

――なるほど。そのような経緯で帰国し、お父様の会社を継がれたわけですね。でも、それだけに止まらず、ご自身の事業も展開されたのはどうしてですか?

僕は生活環境や学習環境など、両親に色々なものを与えてもらいました。そのことにとても感謝していたので、恩返ししたいという思いが強かったんです。もちろん、親の会社を大きくするのがいちばん手っ取り早い恩返しだとは思うのですが、それだけではちょっと悔しい一面もあって。自分で何かを始めて、父の会社と同等、ないしはそれを超えたいという思いがあったんです。

――そんな風に思えるのはすごい……!

父の会社はすでに40人ほど社員がいるので、毎日自分が奔走する必要がなく、時間的な余裕があったのも事実です。その時間を有効活用するために、自分の事業を始めました。

――そこで着手したのが、フィットネス事業。ちょっと唐突な印象を受けるのですが、なぜフィットネスだったのでしょう?

自分の経験が大きく影響しています。まず、メキシコですごく太ってしまったんですね。帰国した時に、若くて健康的な自分を取り戻すために、RIZAPに通いました。あれはとても素晴らしい事業ですが、一方で金銭的な問題もあって通えない方もいる。ここにチャンスがあるんじゃないか、と思ったのが最初です。

それともう1つ。根本的に“誰かにきっかけをあげたい”という思いがあったんです。僕は学生の頃に中国から日本に来て、いじめを受けていました。でも、ちょっと髪型を変えただけで、徐々に「似合うね」「イケメンだね」と言ってもらえるようになったんです。そこから、自分に自信を持てるようになった。こういうきっかけって、本当に些細なことなんです。誰しもちょっとのことで人生を変えられる、そんな実体験があって、いつかコンプレックスを克服できるようなサービスをやってみたいと思っていたんです。

「通えない理由をなくす」ために

――事業の立ち上げからは順調に推移を?

最初はいきなりお客様が集まるわけではなくて……。でも、友人に2ヶ月半うちのパーソナルトレーニングを受けてもらいました。そしたら、彼のビフォーアフターがすごくて。その影響で、会員が40名くらい増えました。「初めて彼女ができました!」というお声などもいただいて、自分のやっている事業は人のためになっているんだと実感しました。
でも、実はこの後が結構苦労したんですよ。実際の変化を示せたことで、BESTAを多くの人たちに知っていただき、来ていただけるようになりました。月に20名くらい体験に来てくれて、ご入会は7〜10名ほど。市場価格の半額ということでご好評をいただいていましたが、単価的には20万円はするようなものなので、売り上げは立つんです。でも、こんなに素晴らしいサービスなのに、半分以上は入会しない。会社の営業成績は上がっていくのに、まだ入らない人がいるな、と。

――十分立派な結果かと思うのですが、そこで満足しなかったのですね。

サービスに自信がありましたから。ネックになっていたのは、お金と通う時間のなさ。では、どうやったら入っていただけるのかなと考えた時に、やはり誰もができる値段にコストを下げることが必要だったんです。それなら、その前提で取り組もう、と。市場の常識を1度取り払って、みんなが自分を好きになるためにかけられるお金っていくらなのか、という視点に切り替えました。そこで、生まれたのが月額29800円の受け放題のKarada BESTA。今年の2月にサービスを展開し、10月時点で7店舗にまで増やすことができました。

――これまで20万円以上で提供していたものを……思い切りましたね。

周りからは、29,800円は絶対に無理だよって言われました。業界から目をつけられているのも事実。でも、僕が気にするべきは同業ではなくてお客様だと思っています。
Karada BESTAは、20名のうち16名がご入会してくれるようになりました。でも、それでも4人抜けるんですよ。僕、これが悔しくて(笑)。なぜなのか検証してみたら、「家から遠い」という理由だった。BESTAは今後フランチャイズでどんどん展開していく予定なので、いつかその理由はなくせるのですが、じゃぁ家にあったら……? という考えに至りました。もう、逃げ場はないですよね(笑)。僕はこの4名の方がネックとしていた理由を潰すために、“住んで美しく”というコンセプトで作った究極のサービスが「Blance Beaute」です。

――今日、中を拝見しましたが、好立地、内装も充実で、さらにこの価格でパーソナル受け放題……あまりにも衝撃的でした。

そうですよね(笑)。知り合いと話をしていて、「マンションに僕のやっているサービス全部つけます?」という冗談から始まって約2年。パーソナルをつける、というところから、なぜ洗面台の鏡を三面鏡にするのか、照明はLEDなのか……というストーリーをつけてやっと完成したんです。

「恩返し」のその先へ

――先ほど、ご両親への恩返しのために事業をやっているとおっしゃられていました。もう十分なのでは、という気もするのですが、ご自身では何割くらい叶ったとお考えですか?

BESTAの事業を始める時、両親には大反対されたんです。「お前がわざわざ会社を辞めてまでやることがフィットネスなのか?」と。それはフィットネスを下に見るというわけではもちろんなくて、「お前の適性とキャリアにない。だから、そこで勝負する必要はない」という意味だったんですね。ただ、僕は自分がいいと思っているサービスをやらないと気が済まないから、押し切りました。今、BESTAが7店舗、10店舗と順調に推移して両親も喜んでくれているし、ようやく3〜4割くらいは安心させられたというか、恩返しができたのかな、と思っています。

――それでもまだ3〜4割なんですね。ちなみに、今後やっていきたいことなど伺っても大丈夫ですか?

“住んで美しく”というコンセプトはBlance Beauteで実現することができました。なので、次は“働いて美しく”というコンセプトで、WeWorkさんとのコラボが決まっています。様々な理由でジム通いが難しい人たちのために、Karada BESTAをマンションやオフィスの中に組み込むことで綺麗になる習慣を作っていこうというのが、僕の目標です。

――働きながら…! それは楽しみですね。他には何かあるんですか?

まだプレスリリースはしていないんですけど(取材時)、7月末にオンラインフィットネスの新会社を立ち上げたんです。何をやるかというと……鏡って普段何が見えますか?

――……自分ですか?

そう。でも、この鏡の中にトレーナーが映るようにします。

――え! そんなことできるんですか!?

140cm×60cmほどの全身鏡にトレーナーが映し出されてマンツーマンでトレーニングができる、というサービスを始めます。デバイスはすでに開発済みで、コンテンツも撮っていて、今年の10月にはアプリをリリースし、12月くらいには市場販売していく予定です。Blance Beauteはマンションの共有部でパーソナルを受けられるけど、究極的にはそこにすら来なくていい。家の中でマンツーマンでトレーニングができるようになります。

――これはコロナに合わせて着想を?

コロナの時期にBESTAは2ヶ月ほど休業しました。当然僕はBESTAを守らなくちゃいけないし、コロナの出現で生活環境がガラッと変わる可能性があった。そこで、「おうちでBESTA」というオンラインサービスをやってはいたんですが、小さな画面で見るコンテンツに本当に500円支払っていただくだけの価値はあるのだろうか? と思ったんです。そうであるならば、初期開発コストはかかるし、ハードルは高いけど、インフラから変えてしまおう、と。そこで思いついたのが鏡を使う方法です。アメリカではすでに昨年の8月に鏡を使ったフィットネスサービスがローンチされています。それをモデルに、日本人の文化や住環境に合う形に、僕らが作り変えています。

――こういった事業のインスピレーションはどこから湧いてくるのでしょうか?

やはり、人の声を大事にすることだと思います。例えば、Karada BESTAも、お客様が通えない理由を聞き、それを解決するために始めました。「こういうサービスあったらいいな」を、「できるわけないじゃん!」ではなく、「やってみたらどうなんだろう?」と考えてみることが多いですね。自分で思いつくというよりかは、みんなに言われたことをとりあえず検証してみることが大切だと思います。

黄流・パラレルキャリアの生き方

――黄さんはお父様から継いだ会社とフィットネス事業の両方を手掛けているわけですが、with コロナのご時世、1つの会社でだけ働くことに不安を感じている人も増えてきています。「パラナビ」はパラレルなキャリアを築くことを応援するメディアなのですが、これから新しいことに挑戦しようと思っている読者の方に、アドバイスをお願いします。

日本で働いている方は、超優秀な方が多いんです。その中で成功している人とそうじゃない人の大きな差は、やってるかやっていないか。さらに、やった人の中で、やり続けているか、1回きりで終わったか。始められる人がそもそも少なく、始めたことを続ける人はもっと少ないんですね。だから、この2つだけやればだいたい勝てるんですよ。会社にいるからってやらない理由にはならない。難しいことは考えなくていいし、市場の勉強なんてしなくていいんです。僕だって最初はフィットネス業界の経験も知識もキャリアもないところからのスタートでした。でもやり続けたからこそ、ここまでくることができました。失うものなんてそうそうないんだから、恐れずにまずやってみたらいいと思います。

――ちなみに……パラレルキャリアの女性はどうですか?

パラレルキャリアだけじゃなく、何でも好奇心旺盛な女性は基本大好きです。保守的な方には、残念ながらあまり惹かれないですね。仕事が終わって疲れても飲みに行くとか、本当は週末くらい寝ていたいけど、新しくできたどこどこに行くとか、ほかの仕事も探してるっていう人。そういう人は見てて生き生きしてるし、僕も刺激を受ける。多動な人が好きです。

――そんな恋愛観も、ご参加される「バチェロレッテ・ジャパン」が10/9より配信スタートでは見られたり?

そうですね。もう、ばっちばちに(笑)! 楽しみにしていてください!

黄皓(こうこう)●早稲田大学卒業後、三菱商事で8年間勤務。その後独立し、TCL(国際貨物輸出入代理)総経理に就任。2016年に月額3万円パーソナルトレーニング/エステ通い放題「Karada BESTA」、トータルプロデュースサロン「Human Produce Salon BESTAを立ち上げオーナーを務める。2020秋に自身がプロデュースしたパーソナル/エステ付きマンション「ブランセボーテ駒沢大学」が完成。現在、Amazon Prime Videoにて配信されている『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン1に参加中。

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Writer あまのさき

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