Paranaviトップ お仕事 起業/独立 「正社員」だけが働き方の正解じゃない、必要なときに必要なスキルをシェアできる働き方

「正社員」だけが働き方の正解じゃない、必要なときに必要なスキルをシェアできる働き方

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従業員は全員、副業・フリーランスメンバーという変わった形態で、“フルリモート“での採用支援事業を展開しているmaricrew(マリクル)代表の中屋まりさん。「時間や場所に拘束されない働き方」を目指しているという中屋さんに前編に続き、キャリア遍歴や起業について聞きました。

日本の採用課題に、自分の「生きる道」を見つけた

――独立されるまでは、どういうお仕事をされてきたんですか?

新卒では、 パソナテックでエンジニアの派遣を行うためのキャリアコンサルタントとして入社しました。 サイバーエージェントのソーシャルゲーム事業部であるCyberX に転職してから、人事としてのキャリアがスタートしました。ここでは、主にエンジニア・デザイナー採用を中心に、40名 規模 から160名 規模の組織 に拡大させた経験を積みました。
未経験から人事キャリアをスタートしたので、「もっと人事・採用について学びたい」と思うようになりました。それで、大手のIT会社に転職したのですが、1年ほどで辞めてしまったんです……。 この時期は キャリアの迷子時期でしたね(笑)。「私は一体何で生きていきたいのだろうか?」というのを感じながら、まずは、個人で フリーランスでの活動を始めました。

フリーランスでは、一年ほど大手アパレル企業の案件に関わらせていただきました。そこで感じた採用課題、それは、 ビックネームの企業なのに応募者は自分のキャリアに迷っている人が多かったり、莫大な採用費用をかけ募集をかけても、 採用率が著しく低いというものでした。そのとき、「日本の採用課題はここだ。私が生きていきたい道はこれだ。それであれば採用課題が常にある業界に行こう」と感じたことをきっかけに、正社員としての転職活動をはじめました。そこで転職をしたのが、全国で100店舗ほど展開している飲食企業でした。

そこでは、 新卒・中途・アルバイト・外国人採用など、幅広く 採用業務に携わることができました。新卒採用は年間採用合計100名・アルバイト採用は、年間採用合計1000名ほど採用し、かなり色々な経験を積ませてもらいました。そして、その後、動画事業を展開するCandeeに転職をし、採用担当として、採用広報・新卒採用・インターン採用・中途採用と経験をし、2018年4月に独立をしました。会社としては5社を経験し、一貫して人事を行っていましたね。

学歴ではなく成果! 「働くことの楽しさ」をもっと伝えたい

――人事の仕事を始めようと思ったきっかけは何だったんでしょうか?

大学時代、受験に全部落ちてしまって落ち込んでいるときに、私の価値観を変えてくれたのがアルバイトだったんです。働けば、働いた分のお給料がもらえることが本当に嬉しくて。大学1年の4月1日〜大学4年の3月末まで同じところでアルバイトをしていて。今思うと、私の人生でいちばんの勤続年数でした(笑)。

そのアルバイトの経験がきっかけで、働く上では、学歴なんて関係なくて成果さえ出せば認められるという楽しさに気がつきました。「働くことの楽しさ」をもっと伝えたくて人材業界に興味を持ったのがきっかけです。

――着実に人事の経験を積んで、満を辞して独立したんですね。最初から、お仕事には困りませんでしたか?

独立した当初は、エージェントに常駐をし、キャリアコンサルタントとして面談を行なっていました。徐々にリモートでもお仕事が増え、そこの契約は終了してしまったのですが、フリーランスとしての実績がほぼない私に対して「君ができることは知ってるから」と言ってくださったクライアントさんには感謝しかありません。

あとは、独立したことを周りに発信したことで、お仕事を貰える機会は増えましたね。会社にいるときは、発信ひとつするにしても色々気を使わなければいけない部分が出てきますが、個人になってからは、ある程度自由に発信することができるようになったので、自分らしく発信してお仕事につなげています!

仕事を生み出すのは仕事なんだと痛感

――というと、独立してからも割と順風満帆にお仕事をされていたんでしょうか?

いやいや、失敗もたくさんあります(笑)!私のマネジメント不足から、オペレーションがしっかり回らなかったことが原因で、採用実績が出なかったこともありました。
上手くいった経験としては、採用実務だけでなく、採用戦略や採用ブランディング を任せてもらえるようになったり、クライアントさんから新たなクライアントさんを紹介していただいたりしたことです。仕事を生み出すのは仕事なんだと痛感しました。

あとは、一社、ダイヤモンドメディアという会社で、業務委託としてCHRO にしていただき新しい働き方を作ることができたことはやりがいを感じています。もともとはクライアントの一社だったのですが、代表が交代するタイミングで、 「ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)とか刷新する?会社の大事なところだからもしよければ関わりたい」という話をしたところ、OKをもらい、就任しました。

第三者視点だからこそ客観的な指摘ができる、というメリットを生かしながら、リモートであるがゆえに発生してしまうデメリットに関しては仕組みでカバーしていこうと考えています。

――逆に会社員とは違った苦労もありそうですね。

常に仕事をとらなければいけないというプレッシャーは付きまといますね。
ただ、最近ではそのプレッシャーが逆に生きる糧になっていたりします(笑)。

――今後、どういった展開を考えているか教えてください!

2020年にはチームも10名を超え、今年より150%成長で事業を伸ばしていきたいと考えています。まずは採用支援事業でクライアントの期待を超えたパフォーマンスを出していきながら、採用実務だけでなく、採用戦略やブランディングなど幅広くお付き合いしていきたいと思っています。

後編につづく

中屋まり(なかやまり)●株式会社パソナテックに新卒入社、キャリアアドバイザー職として従事。その後、株式会社CyberXに入社にて採用業務全般を経験した後、2017年株式会社Candeeに入社。人事採用および採用広報や教育などに関わる。2018年よりフリーランス開業、2019年にマリクル株式会社を設立。採用支援、採用コンサルティング業務にて常時累計25社ほどの採用に関わる。同年11月よりダイヤモンドメディア株式会社で業務委託としてCHROに就任。2020に向けて更なる活躍の場を広げるべく模索中。
maricrewについてもっと知りたい方はこちら中屋さんのnoteはこちら

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杉森 有規
Writer 杉森 有規

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