大学在学中に起業した中村朝紗子さん(通称 もに・29)。一時は一般企業への就職を検討するも、「自分の心に嘘はつけない」と経営者の道へ進むことを決意しました。多忙な日々が続き、「仕事を選んだから、結婚や出産は諦めなきゃ」。ーーそう思っていたもにさんに、パートナーの井上皓史さん(通称 5時こーじ・29)は、プロポーズを決意。そこでもにさんに提案したのが、同じ会社で事業を運営しながらプライベートも共有する「公私混同経営」でした。2人ならではの、ユニークなパートナシップとは?
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自分の本心には逆らえない。就活をやめて経営者に
ーーもにさんはなぜ、大学在学中に起業したんですか?
ーー最終的に経営者の道を選んだのは、どのような決め手があったんでしょう。
もに
周りからは、「起業するのはまだ早い」「3年は社会人経験を積んだほうがいい」という意見があり、私も迷う気持ちがありました。
しかし、CAMPFIREの代表・家入一真さんから「もにさんの本心は、そっち(経営)に向かっているんじゃないかな。『まずは社会人を3年続けるべき』という意見は、王道のチャレンジしかしていない人。退路が断たれたとき、人はいちばんやる気になるから」と言われて、ハッとしました。そして大学卒業後の2014年10月に、女性向けのコンテンツをプロデュースするMorning Laboを設立しました。
ーー経営のほうに心が向いているって気づいたんですね。
もに
はい。そして、この気持ちに嘘をつきたくないと思ったんです。それで、すべての選考を辞退することに。手持ちのエントリー企業がなくなった大学4年生のとき、やりたいサービスに挑戦する人生を歩もうと決めました。
24歳で入院…「持続可能」に生きるため、朝活スタート
ーーもにさんが起業した2014年は、今と比べて女性の起業家はまだまだ少なかったですよね。
もに
ーーその行動力が実って、「撮影女子会」はたくさんのメディアに取り上げられるなど大きく成長しましたよね。
もに
ただ、サービスの成長と比例して多忙を極めるようになって。「私は20代前半だし体育会系だから、多少無理しても大丈夫だろう」と、深夜まで働く日々でした。そしたら、24歳のときに大腸の病気になっちゃって。基本的にすべて私ひとりで運営していたので、私が入院したら、会社が回らなくなってしまいます。急きょ現場を担当してもらったスタッフともうまく連携がとれず、苦しい期間でした。病院のベッドで、天井を見つめながら「仕事をゆるめて婚活しようかな」「それとも仕事に突き進むしかないのかな」とぼんやり考えているとき、「持続可能」というキーワードが頭に浮かび、これだ! と思いました。
ーーなぜ「持続可能」に行き着いたんでしょうか。
もに
当時は人脈をつくらなきゃと焦って、たくさん飲み会に行ってたんですが、その分生活リズムがかなり狂っていました。そこで始めたのが早起きです。Twitterで「#スゴ朝」と投稿し、朝活報告を発信し始めました。何日か続けていたら、当時「朝渋」を運営していた複業研究家の西村創一朗さんからDMが届いたんです。この出会いが、5時こーじとの結婚につながりました。
彼女の馬力は、まるでレアポケモンに出会ったような衝撃
ーー西村さんがきっかけだったんですね!もにさんと5時こーじさんはどのように出会ったんでしょうか。
5時こーじ
――5時こーじさんの手腕、すごいですね(笑)。
5時こーじ
もに
ーー(笑)。そこから、どうやってお付き合いが始まったんですか?
5時こーじ
もに
5時こーじ
もに
ーー半年ほどお付き合いされた中で、結婚を意識したきっかけは何でしたか?
5時こーじ
周りに背中を押され、子どもを意識するように
ーー斬新!もにさんは、5時こーじさんからの提案を受けて、率直にどんな感想を持ちましたか?
もに
ーー2017年に結婚するも、妊娠・出産には葛藤があったと伺いました。
もに
ーーそうして、2020年に第1子が誕生。お子さんが産まれてから、お2人の関係に変化はありましたか?
5時こーじ
もに
中村朝紗子●(なかむらあさこ 通称 もに・29)少林寺拳法に夢中だった青春を経て、大学在学中に「撮影女子会」を立ち上げ。2014年に株式会社Morning Laboを設立し代表に。結婚を機にパートナーの5時こーじさんが入社し、2020年には第一子を出産。
井上皓史●(いのうえこうじ 通称 5時こーじ・29)東京・渋谷を拠点に全国で活動している朝活コミュニティ「朝渋」の代表。IT企業で働く傍ら、自身の早寝早起き習慣を基に、2017年よりコミュニティを設立。2018年夏、株式会社Morning Laboの取締役に就任する。
もに
就職活動を本格的に始めた大学3年生のとき、猛烈にやりたいと思えるサービスを見つけたことがきっかけです。それが2013年3月に立ち上げた、プロのヘアメイクと写真撮影でヒロイン気分を味わえる「撮影女子会」というもの(現在はサービス終了)。順調に育っていましたが、経営者の道を歩むかは迷っていて……。普通に就職活動もしていました。