今回は、始まりの季節にぴったりの「新生活を自分らしく突き進む」ためのヒントをくれる漫画をご紹介していきます! ……とその前に、パラナビ読者の皆さん初めまして! つきみと申します。パラレルキャリアの“はじめの一歩”を応援する『パラナビサロン』一期生で、無類の漫画好きが高じて、サロンメンバーに合わせた漫画をセレクトする「漫画コンシェルジュ」をやらせていただいたところ好評となり、この度、本サイトで記事を書かせていただくことになりました。日々漫画に勇気をもらっている私から、パラナビ読者のみなさまの活力になるような一冊をご紹介していきますのでお楽しみに♪
Contents
コンプレックスで自分の存在を消しちゃうあなたへ『デブとラブと過ちと!』
■ストーリー
自分をブスでデブだと卑下しているコンプレックスの塊・夢子がこの漫画の主人公です。
夢子は大事故に遭い、なんとか一命を取り留めるも、目が覚めた彼女はまるで人が変わってしまいました!
「これが…私…⁉ 超かわいい」
記憶喪失により以前と180度違う彼女に周囲は驚きと戸惑いをみせますが、超ポジティブになった夢子によって周りとの関係や反応は大きく変わっていきます。
彼女が恋する会社のイケメン副社長との恋はどうなるのか、そして夢子はなぜ事故にあったのか……ラブとコメディが楽しい漫画です!
■つきみの推しポイント
この漫画の魅力は何と言っても夢子のキャラクターです!
マシュマロボディが魅力の夢子は、事故によって記憶喪失にあったことを悲観することはなく、「ハッピー! 私って最高! 」と、恋に、仕事にと超絶ポジティブに取り組んでいき、そのポジティブさは周りの人を巻き込み、元気をあたえます。
事故前の夢子は自分自身を恥じ存在を消すかのように生きてきたため、周りから「空気」と言われていました。
仕事が好きで一生懸命なのに、容姿によるコンプレックスのせいで力を発揮できずに、自分の存在価値を否定し続けていたかつての夢子を、事故後の夢子は大切にします。
どんなにキラキラして見える人でも、人からは分からないコンプレックスはあると思います。
夢子は心から自分を素晴らしい人間だと信じて疑わないので、コンプレックスなんて関係ありません。コンプレックスだとも思わないのです。
どんなことにもポジティブで、ハッピーで、自分ラブ!こんな性格なら人生楽しそうですよね。夢子の「誰にでも素晴らしいところはある! 」という根拠のない自信と生き方は素敵ですよね。
この漫画から夢子のハッピー&ポジティブさを見習って、コンプレックスを跳ねのけてハッピーな生き方を見つけてみてください!
作者:ままかり
出版社:ソルマーレ編集部
巻数:4巻(連載中)
「若さ」という武器を振りかざせなくなった悩めるアラサーのあなたへ『ハイパーミディ中島ハルコ』
次にご紹介するのは、東村アキコと林真理子がタッグを組んだこの作品!
■ストーリー
菊池いづみ38歳・独身。フードライター。10年前(28歳)のいづみは仕事も順調で、若く、自分に自信があったがゆえに割り切った関係として不倫を楽しんでいました。
そのいつでも切れる&未練はないはずだった不倫相手との関係は10年間も続き、貸したお金は返されず、やけくそになりながらパリにやってきたのでした。
そんないづみがパリで出会ったのは最高にパワフルでとんでもなく型破りな女社長でした。
彼女の名は中島ハルコ。ハルコは停滞するいづみの人生に嵐を巻き起こしていきます……!?
■つきみの推しポイント
中島ハルコはおしゃべりで、ケチで、誰に対してもズケズケとモノをいう自己中。
それなのに嫌な感じがせず、スカッとするおばさまです。ハルコのセリフがグサグサ刺さる人も多いかもしれません。
オムニバス形式で起こる問題を、ハルコがスパっ! と解決するさまは爽快です!
私も人生のアドバイスを貰いたいです……。
中島ハルコのモデルは奥谷禮子さん(71歳)という方で、現在も現役の社長でバリバリ働いています。
ハルコがいづみにするアドバイスは、図々しさやモノの言いっぷりが強いものの、納得感があります。その納得感は、ハルコの元来持つ性格もあるのですが、お金持ちから貧乏になった経験や仕事や結婚で得た経験からくるものです。
物言いがきつく、偏りのある意見もあるので、「好きになれなそう!」と思う人もいるかもしれません。
ただ、常識やプライドといった細かいことは気にせず、人を強引にでも後押ししてくれる強さがあり、「自分」というものをハッキリと持っています。
カラッとしていて、パワフルで、かっこいいハルコが教えてくれるのは「自立したしたたかな女の生き方」です。
自分に正直に、したたかに生きる勇気をハルコからもらいましょう!
出版社名:集英社
著者名:東村 アキコ(画)/林 真理子(原著)
巻数:4巻(連載中)
これまで紹介した2作で出てくる、夢子もハルコも超絶ポジティブ人間で、こんな風に生きられたらいいけど、難しい……と思ってしまう人もいるのではないでしょうか。
最後に紹介するのは、パラナビ女子必読! 時代がついてきた漫画『&-アンド-』です。理想と現実と世間の狭間で悩み、安定に頼ることもできないと、まさに現代の女性を描いたような主人公・薫がもがき苦しむ繊細な心理描写に共感できることも多いはず⁉ パラキャリ女子の奔走漫画『&-アンド-』です。
元祖パラレルキャリアの金字塔 仕事にも恋愛にも頼れない あなたへ『& -アンド-』
■ストーリー
派遣で医療事務の仕事をしながら、ネイリストになる夢を持つ青木薫は、彼女に密かに想いを寄せる大学の後輩・城田孟司(シロちゃん)が会社の一角を貸してくれたことで、仕事のかたわら個人のネイルサロンをオープンします。
薫は人から触られるのが苦手という理由で、1度も彼氏を作ったことがありませんでしたが、彼女が興味を持ったのは、複雑な過去を持つ医者の矢飼黄河。
ダブルワークに奔走する薫と、彼女を取り巻く恋が燻ります。
■つきみの推しポイント
薫は夢だったネイルサロンを始めたものの、彼女の心は将来の不安に溢れていて、そこがリアルで、共感できます。
薫は強い女性という感じではありません。いつももがいていて、ふらふらして焦っています。
『& -アンド-』は生きることへの葛藤や期待がリアルで、読んでいて苦しい時もあります。
ただ、リアルだからこそ考えさせられることも沢山あり、はっとさせられる言葉が散りばめられています。
「仕事」がテーマでもあるこの作品。45歳の矢飼先生の仕事への向き合い方は、人生の先輩として尊敬できる部分が多く、重みのあるセリフが突き刺さります。ダブルワークを始めた20代の薫へ向ける彼の厳しい言葉と、愛のある応援は薫のコンパスとなり、矢飼先生への想いは強くなります。
『& -アンド-』において、「生きるための仕事」は薫の恋愛のブレーキであり、スパイスでもあるのです。
2010年に発行された漫画ですが、10年以上経った今でも色褪せない魅力があります。新たな挑戦と人生とのバランスへの不安や、なにかに依存することへの迷いと苦しみは、2022年を生きていくみなさんにも共通しているのではないでしょうか。最終的に薫が選んでいく道は、すべてを解決できるものではないですが、必死に一人で立つ彼女の行先を見ていただきたいです。
作者のおかざき真里さん自身が、代理店で働きながら漫画家をしていたという経験を基に描かれているので、兼業することによる人間関係の繋がりも、大変さも伝わってきます。
今年こそはパラキャリを始めようとしている人にも、すでに始めている人にも読んで欲しい漫画です。
作者:おかざき 真里
出版社:祥伝社
巻数:全8巻完結
今回は新生活を迎えるパラナビ読者のみなさんに3冊の漫画をご紹介しました。新たなスタートを自分らしく進めるヒントが詰まっているので、ぜひ読んでみてください!