Paranaviトップ お仕事 資格/勉強 仕事の効率化は「部屋の掃除」と一緒。テックライターがオススメする、上手なタスクの断捨離方法

仕事の効率化は「部屋の掃除」と一緒。テックライターがオススメする、上手なタスクの断捨離方法

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ここ数年、世間で話題になっている「DX推進」。その手段として、RPAやAIを導入した自動化、チャットツール・クラウド環境の活用などが挙げられます。その導入費用には、数十万から百万円以上かかる場合も。時代の流れにのって、DX推進のために高額なツールの導入を検討している企業も多くあるでしょう。でもちょっと待って! お金をかけずに、まずは誰でもかんたんにできる業務効率化から始めてみませんか。

業務効率化は「部屋の掃除」と同じ

部屋にモノがあふれかえっている……整理整頓しなきゃ。そんなときは、多機能な収納グッズを買いたくなるかもしれません。でも、収納グッズを買う前にまずは断捨離をして「モノを減らす」ほうが、掃除がラクになります。最初はモノを捨てることに心が痛んだり、時間がかかったりするでしょう。でも一度片付けてしまえば、快適な生活空間が得られます。仕事も同じように、最初は「やめる」ことの調整に少し時間がかかっても、一度片付けられれば、その後の仕事がとてもラクになります。

例えば、洋服の断捨離では「春夏秋冬、一年間で一度も着なかった洋服とはサヨナラする」という考え方があります。仕事でも同じ考え方ができそうです。もちろん組織の規模によるのですが、一定期間そのタスクをやめたとして、組織に何も問題が起きなかったり、誰からも指摘が入ったりしなければ、その仕事は不要かもしれません。まずは、日常で担当しているタスクの見直しをしてみましょう。

そのタスク、ほんとうに必要?

みなさんの会社や組織で、このような仕事はありませんか。

  • 前任者から引き継いだ業務があるけれど、正直、作業の目的が不明である
  • 特定の上司の要望で始めたけれど、すでにその上司は異動していて、作業だけが今も残っている
  • 他部署に向けて定期的に作成・送信しているレポートがあるけれど、誰からも返信がなく、何の目的で使われているのかがわからない

こんなふうに、目的がわからずなんとなく続けているけれど「このタスク、ほんとうに必要なの?」って思うこと、ありそうですよね。丸一日かけて作成しているレポートが実は誰にも見られていない、なんてことも(残念ながら)あるんです。

「短縮する」よりも「やめる」ほうが効果的

作業時間を短縮するための手段はたくさんあります。パソコンやExcelなどのショートカットキーを覚えて作業スピードを上げたり、Excelのマクロを作って自動化したりすれば、作業時間を短縮できるでしょう。

でも、もっと手っ取り早くて効果的な方法は、そのタスク自体を「やめる」こと。8時間かかる作業を1時間に短縮しようと考えるのではなく、ゼロにするのです。

タスクの断捨離をしよう

とはいえ、組織で働くうえでは、自分ひとりの判断で「やめる」ことはできません。勝手にやめると影響があるかもしれませんし、あなたの印象も悪くなるので、タイミングには気をつけましょう。トラブルなくスムーズに「やめる」ためには、タイミングの見極めと伝え方が重要です。

「やめる」タイミングを見極めて、うまく「相談」しよう

タスクを「やめる」のにおすすめのタイミングは、以下のようなときです。

  • 人事異動などで業務の引き継ぎをするとき
  • システムの変更や法改正などで業務の手順が変わるとき
  • 仕事の繁忙期などで残業時間の上限に引っかかったとき

話の切り出し方もポイントです。「〜のタスクをやめます」という一方的な報告ではなく、まずは「相談」の形式で話を始めるとよいでしょう。例えば、業務の手順が変わるタイミングの相談方法です。

×【一方的な言い方】
現在作成しているA報告書は不要なので、来月から作るのをやめます。

○【相談】
現在作成しているA報告書は、今回の法改正で新たに作成するB報告書で代替ができるので、今後はA報告書の作成はやめてもよろしいでしょうか。

上記のように、そのタスクをやめても業務に支障がない理由もあわせて伝えることで、相手も安心し、納得してもらいやすくなります。

また、他部署が関係する場合はとくに慎重に進める必要があります。例えば、毎週メーリングリスト宛に送っているのに誰からも返信がなく、何の目的で使われているのかわからないレポート作成を「やめる」場合の相談例です。

×【一方的な言い方】
毎週貴部署にレポートを提出していますが、誰からも返信がありません。もし必要ないなら送るのをやめます。

○【相談】
実は今回の人事異動で人員不足になってしまい、部署内の業務割り当てを見直しています。毎週貴部署に提出している●●レポートも棚卸の対象となっているため、まずは、レポートをどのような目的で活用されているか、今一度確認させていただけないでしょうか。

組織ではとくに「誰から」「誰に」相談するかもポイントになることがあります。新入社員から相談してもNGになることが、「相手先の部署にコネクションのある人」から相談すると一瞬でOKが出でることも。部署間の関係性にも配慮しながら、なるべくスムーズなルートを考えましょう。

業務効率化の一歩は「やめる」勇気から。まずはこの一週間の業務を振り返ってみて、タスクの断捨離を始めてみませんか。

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もり ようこ
Writer もり ようこ

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