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新天地を求めて踏み出したキャリアの一歩、30代の上京はどうだったのか?

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キャリアに変化を起こす一歩を踏み出した瞬間のエピソードをお届けするシリーズ「キャリアの一歩」。前回のエピソードでは、コロナ禍で初めてのリモートワークを経験した後に、フルリモート転職への一歩を踏み出しました。今回は、場所に縛られない働き方を叶えたその後のお話をしていきます。

どこに住んでもいい今、上京するときが来た

前回までのエピソードでは「場所を問わない働き方がしたい」「どこへ行っても自分の腕だけで稼げる人になりたい」という理想を掲げ、それを実現できる仕事を求めて副業や転職に挑戦してきました。コロナ禍でリモートワークが普及したことにより、ついにフルリモートの仕事に転職することが叶い、理想の働き方が現実のものとなりました。長い時間がかかりましたが、ずっと思い描いてきた「パソコン1つで仕事ができる人」になれたのです。

これまで地元から抜け出せなかった私でしたが、フルリモートで働けるようになったことにより、もうどこに住んでもよくなりました。パソコンとWi-Fiさえあれば日本中、いや世界中どこでも仕事ができます。そうなった瞬間に私は「人生を変えるラストチャンスだ」と確信しました。

インターネットで30代の上京について調べると、Q&Aサイトや掲示板には「30代の上京は遅い」「無謀だ」という声が多数書き込まれています。加えて両親も高齢になってきており、2人きりで置いていくのは非常に気がかりでした。お金だってそんなに余裕があったわけではありません。行かない理由はいくらでもありました。

それでも私は、挑戦しないまま終わるのはいやだ、もしやってみてどうしてもダメなら地元に帰って来ようと決めたのです。

東京は30代からでも出会いのチャンスが格段に広がる

そうして私は、30代で上京することを決意しました。4月に転職をして6月に本格的に上京を決意し、7月に一度だけ東京に行って内見をして部屋を決め、8月に上京しました。

通常、移住となると転職を伴うものです。住む環境が変わること、仕事をイチから覚えること、人間関係を新しく築くこと、いずれも精神的に負担がかかることなので、それらが一気にのしかかると大変だと思います。しかしフルリモートで働いていた私は、東京へ行ってもそれまでと何も変わらず働くことができたため、仕事面でのストレスは一切ありませんでした。

これまで35年間地元から一度も出たことのない私だったため、上京した当初は寂しさを感じるかと心配していましたが、首都圏に住んでいる会社のメンバーとリアルで会うことができるようになったので、寂しくなることはありませんでした。私が働く会社は全国47都道府県に住むメンバーがフルリモートで仕事をしていますが、全体としては首都圏に住んでいる人が多いです。これまでオンラインで話していたメンバーと気軽に会えるようになったことは、非常に嬉しいと感じました。

また、東京に来てからはSNSでつながっていた社外の方などからも誘っていただける機会も増え、新たな出会いが格段に増えたことも上京してよかったことのひとつです。とくに新型コロナが5類に移行してからは、イベントなどリアルな交流の機会も増えて、気軽に参加できるようになりました。フットワーク軽くさまざまな場に行けるのは、東京に来たからこそのメリットだといえると思います。

上京は女性のキャリアの選択肢を広げてくれる

このように、上京してよかったことは多くありますが、キャリアの面でいうと「転職」への安心感が増したことは非常に大きいと感じています。現状の私は転職を考えていませんが、東京に来たことによって転職の選択肢がグッと増えました。転職サイトを見れば一目瞭然ですが、東京と地方では求人の数も質も驚くほど異なります。これまで私が「おもしろそう」「やってみたい」とワクワクした仕事はすべて、東京の求人でした。

もし今後、何かのキッカケがあって仕事を変えることになった場合、30代後半の私でも東京であれば仕事を見つけられる気がしますが、地元での転職は本当に厳しいと思います。年収を現状より下げず、やりがいも失わない転職となると、より厳しいでしょう。

この令和の時代になっても、地方ではまだまだ「女性が働く」ということについて難しさがあります。それはそのまま地方の女性の平均年収額にも反映されていると思いますし、「女性がそんなに仕事を頑張ってどうするの」「女性は結婚して子どもを産んで、そのあとはパートにでも出ればいいじゃない」という空気感もあります。正直そのような価値観やムードの中で生きているのが、ずっと息苦しくてたまりませんでした。

私が30代半ばで上京してみて思うのが、この年齢からでも上京してきて本当によかった、大正解だったということです。さまざまな人がいるこの街では、人に迷惑さえかけなければ何を選んでもいいし、どのように生きていてもいい。結婚してバリバリ働く私でも、結婚せずゆるゆる働く私でも、なんでもいいのです。もし、地元での暮らしに限界を感じている、上京に憧れている読者の方がいるならば「難しく考えずにとりあえずおいでよ、この街ならなんとかなるから」とお伝えしたいです。

全4回のシリーズでお届けしてきた、シリーズ「キャリアの一歩」。どのようなチャレンジも、最初の一歩が一番重たくて、恐くて、勇気がいるものです。でもそこを超えて歩み始めた先には、必ず変化と成長がありました。私は、どのチャレンジにも後悔はありません。あなたの一歩も、きっと今の自分では想像のつかないくらい素晴らしい場所へとつながっているはずです。

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Writer Miyu

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