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会話が苦手でも大丈夫!初対面で第一印象を良くする心理学の活用法

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4月と言えば、新しい出会いの季節。 ワクワクする人もいれば、「初対面の場が苦手だな……」と不安を抱える人もいるはず。 せっかくの出会い、色々なご縁を大切にしていきたいですよね。今回は心理学を使って、印象が良い初対面を演出する方法を学んでいきましょう。

初対面の場を円滑にする心理学

メラビアンの法則 

「メラビアンの法則」という、心理学の言葉を聞いたことがあるでしょうか? 

真楽に興味がある人なら、一度は聞いたことのある有名な法則です。メラビアンの法則とは、アメリカの心理学者アルバート・メラビアンが提唱した心理学の法則で、第一印象における非言語コミュニケーションの重要性を示しています。メラビアンの研究によると、コミュニケーションにおいて“7-38-55ルール”というものがあり、それぞれ相手に与える影響の割合は以下のように示されています。 

言語情報(Verbal):7%(話の内容そのもの)
聴覚情報(Vocal):38%(声のトーン、話し方、抑揚)
視覚情報(Visual):55%(表情、身振り、態度、見た目)
 

この法則は、記事やネットで「話の内容よりも見た目や声のトーンのほうが大事」という風に書かれていることが多くありますが、この解釈には誤解があります。メラビアンの研究は、「矛盾したメッセージを受け取ったとき、人はどの要素を信じるか」という内容なのです。

例えば、誰かが「嬉しい、楽しい!」と言っているけれど、なんとなく表情がつまらなそうに見える……という場合、人は言葉よりも視覚・聴覚の情報を優先して「この人は、嬉しいと言っているけど、本当はつまらないと思っているのでは?」と判断するということです。

ですから、「何を話せば良いだろう……」と思って、緊張して話さないのは損。例え口下手でも、表情の出し方など話の内容以外の部分に気を配れば、相手が受け取る印象はそんなに悪くならないことが多いのです。「うまく話そう!」という部分だけに気を取られるのではなく、ぜひ非言語コミュニケーションにも意識を向けてみてくださいね。 

初頭効果 

初頭効果とは、アメリカの心理学者 ソロモン・アッシュ(Solomon Asch)の研究によって提唱されたもので、最初に提示された情報が、その後の記憶や判断に強い影響を与える心理効果のことです。

第一印象は、どのくらいの時間で決まると思いますか? 1日、数時間、数十分……?実は、第一印象は「数秒で決まる」とされており、最初の印象がその後の評価に大きく影響します。

なぜ最初の情報が重要なのか?については、2つの心理メカニズムが考えられています。 

1.認知的負荷の軽減

人は認知的負荷を軽減するため、最初の情報を基準にしてその後の情報を解釈しようとします。例えば、誰かを「優しそう」と思うと、次その人に接したときにバイアスがかかり、「あの優しかった人だ!」と思いながら接するため、その後の行動も優しく見えやすくなります。(これを認知バイアスといいます)

2. 記憶の強化(長期記憶への定着)

最初に得た情報は短期記憶から長期記憶に移行しやすく、後から得る情報よりも記憶に残りやすいとされています。例えば、初対面の場でポジティブな言葉を最初に発した場合、後にネガティブな言葉を使っても良い印象が残りやすいといわれています。初対面では、笑顔で明るくポジティブな言葉を使ってみてください。

カクテルパーティー効果

大勢の人がいる場所で、「あれ?私の名前を呼んだ?」と気がついたり、「自分の話をしている人の話し声は聞こえる」といった体験ありませんか?実は、人は多くの音が混じった環境でも、自分に関係のある言葉を聞き取る能力があるのです。

特に「名前」は、相手の注意を引くのに効果的です。会話の中で相手の名前を意識的に呼ぶことで、親しみを持たれやすくなります。

返報性の原理

人は何かを受け取ると、お返しをしたくなる心理があります。よく、挨拶の時に「ささやかですが……」と菓子折を持って行く気遣いがありますが、あれも心理学的にとても理にかなった行為なんです。

実はスーパーの試食にも、この心理学が使われています。少し試食をもらったことで「自分も何かを返さないと……」という気持ちが生まれ、買うつもりがなかったのについつい買ってしまうのです。あなたもそんな経験はないでしょうか?

初対面の時も、ただ挨拶をするよりは「ずっとお会いしたかった!」というような「私はあなたにポジティブな気持ちを持っていますよ!」とアピールをすることは効果的です。ただし、過度なアプローチは逆効果となるため、自然な範囲で好意を示すことが大切です。

ミラーリング

相手と同じような動作や話し方をさりげなく真似ると、親近感を抱かせることができると言われています。これがミラーリングと呼ばれるものです。

例えば、カフェで会話をしているときに、相手がコーヒーを飲むタイミングで自分もコーヒーを飲んでみたり、相手が軽くうなずいた時に、自分も同じようにうなずいてみる。また仕草以外でも、話し方のペースを合わせるという方法もあり、相手がゆっくり話すタイプであれば自分も落ち着いたトーンで話し、相手がテンション高めなタイプであれば、自分も少し明るいトーンで話すといった具合です。

ミラーリングは、相手の動作・話し方・言葉遣いをさりげなく真似することが重要で、過剰にやりすぎると逆効果なので、自然に取り入れるのがポイントです。仕事だけでなく、恋愛や友人関係など、さまざまな場面でも使えます。

心理学を活用して、より良い第一印象を!

4月は、仕事でもプライベートでも環境が新しく変わることが多く、出会いの機会も多い季節です。言葉でのコミュニケーションが苦手でも、笑顔、適切な身だしなみ、ポジティブな態度を意識することで、相手により良い印象を与えることができます。また相手の話をしっかり聞き、共通点を探すことも有効です。心理学を使って第一印象を意識し、良好な人間関係を築いていきましょう!

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Writer 木村好珠

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