Paranaviトップ お仕事 働き方 安藤美冬さん「パラレルキャリアは、副業や複業よりも大きな概念」

安藤美冬さん「パラレルキャリアは、副業や複業よりも大きな概念」

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元祖パラレルキャリアとして話題となった安藤美冬さん。安藤さん自身のキャリアの変遷について語っていただいた前編に引き続き、後編では、パラレルキャリアの始め方について実体験を元に語っていただきました。

がむしゃらに働いてきたから、力を抜くことができる

――SNSを使いこなしていた安藤さんですが、ここ最近はおやすみしていると伺いました。

2年くらい前から、SNSにそこまで頼らなくてもいいかなと感じるようになってきました。今はちょっと充電期間で発信もしていなければ見てもいません。

個人的には、向こう5年くらいでSNSから離脱していく人が増えていくのでは?と見ています。揺り戻しというか原点回帰の時代が来るんじゃないかと。

ネットではより、「人によく思われたい」、「好かれたい」という本能や承認欲求が発信の表現を狭めてしまいます。不特定多数に見られている時に「ありのまま」でいられたり、本音を言えたりする人の方が少ないのではないでしょうか?

でも、リアルな友人関係であれば、素の自分が見えても怖くない。リラックスして楽しめる「本当の関係」を持とうとすると、必然的にオフラインになっていくのかなと思います。

――今のご自身のキャリアは、計画的にたどり着いたものなんでしょうか。

フリーになりたての頃は、計画の鬼でした。まず最初は、3年後をゴールとして、大学で「安藤ゼミ」を持つという目標をたてていたんです。1年目は人脈を作って、2年目は非常勤でいいからキャリアの話をさせてもらって、3年目には実際にゼミを持つことができました

そういう風に、2017年頃までは本当にきっかりとした目標型で、毎月1日には月ごとの計画を立てていたくらいでした。チームも5人いましたし、競争して生き残っていかないと、という不安が強かったのかもしれません。でも、ある時それをふっと辞めてみたんです。

――そこまできっちり目標をたてていたのに、支障はなかったんでしょうか?

それが、今の方がとてもいい状態で仕事ができているんです。計画を立てていた時代よりも、よりゆったりしていて、仕事の量も50分の1くらいに厳選されてきました。月に1週間くらいしか働いていないです。世間体を気にしたり、生き馬の目を抜くようなストレスは感じなくなって、本当にやりたいことに集中できる感覚です。

先日、3カ月間丁寧にじっくり時間をかけて準備して、ずっとやりたかったプロジェクトである400名規模のイベントを初めて主催することができました。その流れで、今度シンガポールでも講演会をすることが決まりました。これらも、やりたいことに集中してきたからこそ、つながってきた結果だと思います。

計画を立てていた時期が、必要がなかったというわけではありません。あくせく働いた時期があるからこその今。肩の力を入れすぎていた時期があるからこそ、ふっとちょうどいい具合に力を抜くことができたんです。

「パラレル」だからこそ世界が広がっていく

――例えば、パラレルキャリアを始めようと思った時、計画を立てる以上に大事なことはなんだと思いますか?

まずは、仲間を見つけることですね。一人でやろうとすると、どうしても遠慮や気恥ずかしさが出てしまいます。習い事が一緒だったり会社の同僚でも誰でもいいので、自分の信頼できる人と一緒に小さくても何かを始めてみるといいと思います。

自分には専門性がないからと言って諦めてしまう人もいますが、題材はなんでもいいんです。ハワイに詳しかったらハワイのオススメのお店について交流会をやってみるとか、アクセサリーが好きな人は週末にお家でワークショップをしたり、可能性は無限大です。

私自身、会社員時代の後半はそういう友達がいて、自分のやりたいことをただ聞いてもらうんじゃなくて進捗状況を月に1度、カフェでお茶をしながら報告しあうということをやっていました。

――「パラレルキャリア」は、「副業」とはどのように違うのでしょうか?

「副業」という単語は「副収入」、つまり経済的な部分を補完するというニュアンスが強いと言えます。本業では足りないお金をサブで補うということです。

「複業」という言葉もあります。あえて本業をこれと決めずに複数を掛け持ちするポートフォリオ型の働き方です。

一方、「パラレルキャリア」は「副業」や「複業」よりも、もっと概念的に大きいものだと私は考えています。場合によっては、お金は得られないかもしれない、お金にならなくてもやるキャリアも含まれます。弁護士の人がプロボノ活動によって、人のつながりが増えて弁護士という本業に還元できたりすることがあるように、まさに並行して「パラレル」でやっていることによって相互に還元できたり、普段と目的が違うからこそ、役に立てたりというものです。

「パラレル」でやることで、世界が何倍にもなって楽しい、制度があってもなくても、自分に正直になる人が増えれば、そういう働き方が今後増えていくんじゃないでしょうか。

――お金にならなくてもいい、からこその広がりが生まれるんですね。

そうですね。最初は、スキル交換でもいいと思います。私自身、昔、年下のメイク好きな友人に自宅に来てもらってメイクを教えてもらっていたことがあったんですが、1回5000円の対価を支払うときもあれば、スキル交換で対価を支払ったときもありました。当時の自分にできることとして、彼女に文章の書き方を教えていたりしたんです。

その友人とはしばらく会っていなかったのですが、つい最近偶然にも再会して。そうしたら、彼女、なんとコスメブロガーになっていたんですよ。

「美冬さんがメイクを教えてほしいと言ってお金を払ってくれたおかげでプロになれた」

と言ってくれて。彼女も最初からお金をもらおうとして始めたんじゃなくて、まず好きな気持ちがあったから、それを買う存在が出てきた。お金だけを目的にしてたわけじゃないから、文章を書くスキルも得ることができて、そこからコスメブロガーというキャリアにつながっていったんです。

お金のため、と考えてしまうと、どうしても辛くなってしまいますが、自己表現や仲間集め、思い出作りとして意識してみると、仕事を見るフィルターが変わります。大事なのは、理屈ではなくて、自分自身の感情をベースに考えること。理屈はごまかせますが、感情はごまかせません。

もし焦りを感じていたら、焦りの原因はなんなのか見つめてみる。そうすると、必ずしも転職やパラレルキャリアだけでなく、今のままでも解決できるかもしれない。自分が楽しいのはなんだろう、自分が喜びを感じるのはどんなときだろう、ということを起点にして考えれば、自ずと自分だけの理想の働き方が見えてくるはずです。

衣装提供:HASUNA

安藤 美冬(あんどう みふゆ)●慶應義塾大学在学中にアムステルダム大学に交換留学を経験。株式会社集英社勤務を経て独立。組織に属さないフリーランスとして、ソーシャルメディアでの発信を駆使した、肩書や専門領域にとらわれない独自のワーク&ライフスタイルを実践、注目を浴びる。書籍や連載の執筆、商品企画、大学講師、コメンテーター、広告&イベント出演など幅広く活動中。これまで世界60ヶ国を旅した経験を生かし、海外取材、内閣府「世界青年の船」ファシリテーター、ピースボート水先案内人なども行う。「情熱大陸」「NHKスペシャル」などメディア出演多数。著書に「行動力の育て方」(SBクリエイティブ)「ビジネスパーソンのためのセブ英語留学」(東洋経済新報社)「20代のうちにやりたいこと手帳2019」(ディスカヴァー)などがある。

安藤美冬さんがSNS再始動!

安藤美冬さんオフィシャルブログmiffyのコーヒーブレイク(人生相談)

安藤美冬さん 公式YouTubeチャンネル

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岡部 のぞみ
Writer 岡部 のぞみ

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