Paranaviトップ お仕事 働き方 コロナ禍で踏み出したキャリアの一歩、「30代未経験転職」でもリモートOKの働き方を実現した方法

コロナ禍で踏み出したキャリアの一歩、「30代未経験転職」でもリモートOKの働き方を実現した方法

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キャリアに変化を起こす一歩を踏み出した瞬間のエピソードをお届けするシリーズ「キャリアの一歩」。前回のエピソードでは、何も持たないOLだった私が副業ライターへの一歩を踏み出しました。今回は、その後まもなく訪れたコロナ禍で直面したキャリアへの不安と、そこから踏み出したさらなる一歩について、続きをお話していきます。

さようなら、リモートワークできない会社

2020年1月、新型コロナ国内初の感染者が確認され、世の中は瞬く間にコロナ禍の混乱に飲み込まれていきました。

当時の私が勤務していた会社は、個人情報を取り扱うセキュリティに非常に厳しい会社であったため、パソコンを自宅に持ち帰ってリモートワークをすることは当然できません。ワンフロアで100名以上が密な状態で働いている状態は、感染リスクや誰かが感染した場合の業務への影響範囲など、さまざまな面で不安がありました。

そうした中、契約社員だった私は契約更新が近づく中で、部署異動の話も進みかけていたタイミングでした。コロナ禍の混乱がいつまで続くか誰にもわからない中、未来のキャリアへの不安や理想とのズレが、どんどん膨らんでいきます。

オンライン会議

前回のエピソードで、パソコン1つでできる仕事が自分にとっての理想であると再認識したにもかかわらず、オフィスという場所に縛られた働き方の現状と、理想には大きな差がありました。自宅でできない性質の仕事である以上、この会社にいながら理想を実現できる未来はおそらくありません。

加えて向こう数年の世の中を想像したときに、リモートワークにも出社にも柔軟に対応できる人材が求められていくはずだと考えました。もしそうであれば、なるべく早くリモートワークに対応できる人材になるべきです。しかし今の会社にいる限り、オンライン会議ツールやチャットツールを使う機会は今後もきっとありません。

この会社にいた未来の自分が見えてしまったこともあり、私は思い切って契約期間満了で会社を辞める決断をしました。そしてこれを機に、リモートで働ける会社に転職することを決意したのです。

30代未経験からでもリモートワークを叶えたい!

その後私は、2020年の秋に会社を退職しました。退職前から求人を見たり応募したりしていたものの、リモートワークができる求人はほとんどがIT系の求人で、私にとっては未経験の業界です。とくに理想であるフルリモートとなると、エンジニアやデザイナーが中心で、すでに高いスキルを持っている人向けの求人ばかり。未経験で応募できそうな求人はまったくありません。

転職エージェントに登録して相談したところ、コロナ禍で求人数が非常に少ないことに加えて、私の住んでいる地方では、リモートワークができる求人やIT系の求人自体がそもそもないと伝えられました。さらに大前提として私は「高卒・30代・未経験」の三重苦で、コロナ禍でなくとも正社員求人であれば書類すら通らないスペックです。

job search

見通しが甘すぎた私の転職活動は、想像以上のハードモードでした。理想はフルリモートでの働き方でしたが、さすがに一足飛びにフルリモート転職は無理なんだと悟った私は、2年間かけて2段階で転職することを決意します。

まずは、フルリモートでなくともリモートワークができる会社に入り、1年間でリモートワークとツールに慣れます。そしてその一年後に、フルリモート転職に再度挑戦するプランにしました。

結局、転職エージェントでは自分の希望にマッチする求人の紹介は受けられなかったため、転職サイトで自分で求人を探すことに切り替えました。2020年当時はリモートワーク求人というと、怪しいものや非常に低単価な内職のようなものが大多数で、正社員として勤務できる求人はほとんどない状況です。それでもどこかに1件くらいはあるはずと根気強く探し続けました。

本業×副業がキャリアの可能性を広げてくれた

そうした中でようやく見つけたのが、地元に拠点があるWebマーケティング会社の求人です。まだまだ小規模のITベンチャーのようでしたが、未経験OKでメディア編集者を募集しており、リモートワークも導入しているようでした。副業でWebメディアのライターをしていた私は「ここしかない」と思い、応募ボタンを押しました。

30代という年齢もあり、まず書類が通るかが問題です。私はなるべくこれまでの仕事で活かせそうな部分を考えながら応募書類を作成し、本業の職務経歴に加えて、副業でのライターの実績とメディアに掲載された記事を記載して提出しました。

その後なんとか書類選考を突破し、初めてのオンライン面接に緊張しながらも選考が進みました。そして無事に、30代の未経験者でありながら内定をもらうことができたのです。後にわかったことですが、その年は800名を超える応募数に対し、内定数は10名未満だったそうです。

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転職活動と実際に経験した業務を振り返ってみると、メディア編集者に求められるスキルは、大きく2つあると思います。1つ目は、複数のライターと記事の進行を管理するディレクションのスキル。2つ目は、正確かつおもしろい記事をつくるスキルです。

これまで本業で事務チームをまとめつつ複数タスクの進行管理を行ってきた経験と、副業ライターとして企画から記事を制作してきた経験が、まさにメディア編集者に必要なものにフィットしていたのです。どちらか一方のスキルだけでは弱く、おそらく内定には至らなかったと思います。

本業と副業それぞれで異なる経験を積み、両方を頑張ることによって、地方在住・30代・未経験という厳しい条件でも転職を叶えられたのです。副業は、キャリアの可能性を広げてくれるものだと、改めて実感した出来事でした。

そして入社後は、人生初のリモートワークを経験することになり、出社ときどきリモートワークの日々が始まりました。リモートワークは、実際どれくらい働き方に違いをもたらすものだったのでしょうか。このお話は、また次回に。

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Writer Miyu

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