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SNSを見て落ち込む……!他人の楽しい夏と自分の毎日を比べてしまうあなたへ

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7月が近づくと、街の空気が少しずつ変わり始めます。夏休みの予定を立てる人が増え、旅行の広告を目にする機会も多くなります。SNSを開けば、友人との食事の写真、旅行の計画、イベントの告知など、「楽しそうな時間」が次々と流れてきます。 そんな投稿を見ているうちに、ふと心が重くなることはないでしょうか。 「みんな充実しているな」「自分は何をしているんだろう」「なんだか置いていかれている気がする」そんな気持ちになった経験がある人は少なくないと思います。 もちろん、投稿している相手に悪気があるわけではありません。むしろ、楽しそうな様子を見て「よかったね」と思えることもあります。それでもなぜか心がざわつく。羨ましさや焦りを感じる。そんな自分に対して、「心が狭いのではないか」とさらに落ち込んでしまうこともあるかもしれません。 けれど、この反応は決して特別なものではないのです。 

他人と自分を比べてつらくなるのはなぜ?

人は誰でも、他人と自分を比べてしまう性質を持っています。 

私たちは子どもの頃から、知らず知らずのうちに比較の中で生きています。テストの点数、部活動の成績、進学先、仕事の評価、収入、人間関係。自分の状況を理解するために、周囲との比較を行うことはある意味で自然なことです。 

心理学では「社会的比較」と呼ばれていますが、人は自分だけを見て自分を評価することが難しいため、周囲との違いを手がかりに自分の立ち位置を確認しようとします。 

つまり、比較そのものが悪いわけではありません。問題は、SNSによって比較の範囲が大きく広がったことです。 

かつて比較対象は、家族や友人、職場の同僚など限られた人たちでした。しかし今は違います。スマートフォンを開けば、同級生、昔の知人、著名人、インフルエンサーなど、数え切れないほど多くの人の生活が目に入ってきます。

しかも、その多くは「特別な瞬間」です。旅行先で撮った一枚。記念日のディナー。昇進の報告。新しい家や車。笑顔にあふれた家族写真。そうした投稿を見るたびに、自分の日常がどこか色あせて見えてしまうことがあります。 

しかし、ここで忘れてはいけないことがあります。 

SNSに投稿される内容は、その人の人生のすべてではないということです。私たちはしばしば、「相手のハイライト」と「自分の日常」を比較しています。

たとえば、旅行の写真一枚を見て、「いいな」と感じることがあります。しかし、その人にも仕事の悩みがあるかもしれません。人間関係で苦労しているかもしれません。将来への不安を抱えているかもしれません。 

けれど、そうした部分は投稿には映りません。当然です。誰もが自分の人生の中で印象的だった瞬間や、共有したい出来事を投稿するからです。SNSは人生のダイジェスト版のようなもの。映画で言えば名場面集です。

一方で、私たちは自分自身についてはすべてを知っています。朝起きられなかった日。仕事で失敗した日。何もやる気が起きなかった休日。将来への不安。孤独を感じる時間。そうした舞台裏まで含めて、自分の人生を見ています。 

私もSNSを更新していますが、子どもとの旅行を載せても、朝ごはんを食べなかったり、毎日寝た後にすさまじくなった部屋の状況、家事に仕事にで、肩こり腰痛のためにシップを張って、夫に「もう無理」……なんて状況は載せません。(育児していると共感してくれる方は多いと思いますが) 

つまり、SNSを見て苦しくなる時、私たちは「相手の名場面集」と「自分の全記録」を比べていることになります。これでは苦しくなるのも当然です。 

もしスポーツの試合で、自分だけがフル映像を見せられ、相手は好プレー集だけを見せられたら、自分が劣っているように感じてしまうでしょう。 

しかし実際には、誰の人生にも順調な時とそうでない時があります。楽しい日もあれば、落ち込む日もあります。充実しているように見える人にも、不安や悩みはあります。それが他人からは見えにくいだけなのです。 

人と比較しないことはできる?

では、比較しないようにすればいいのでしょうか。残念ながら、それは簡単なことではありません。 

人間には比較する性質があります。完全になくそうとすると、かえって意識してしまいます。比較しないようにしよう!と思っている時点で意識はすでに他人に向いているんですよね。 

大切なのは、比較をゼロにすることではなく、比較との付き合い方を見直すことです。 

たとえば、疲れている時ほどSNSから影響を受けやすくなります。 

仕事でうまくいかなかった日。孤独を感じている日。体調が優れない日。そんな時にSNSを眺めると、他人の幸せばかりが目に入り、自分だけが取り残されているような感覚になることがあります。そのような時は、少し距離を取ることも一つの方法です。 

見る時間を減らす。通知をオフにする。疲れるアカウントはミュートする。好きな音楽を聴く。散歩をする。本を読む。自分が落ち着ける時間を意識的に増やしてみる。それだけでも心の負担は変わってきます。 

また、自分の生活の中にある小さな満足にも目を向けてみてください。 

美味しいコーヒーを飲んだこと。よく眠れたこと。誰かと笑ったこと。無事に一日を終えられたこと。SNSでは目立たないかもしれませんが、こうした時間も人生を支える大切な一部です。 

人生の価値は、どれだけ華やかな写真を投稿できるかで決まるものではありません。 

誰かの投稿を見て羨ましく感じる日があっても構いませんし、焦りを感じる日があっても不思議ではありません。それは人間として自然な反応だからです。 

ただ、その感情が「自分には何もない」という結論につながる必要はありません。そういう考えに陥る日ももちろんあるでしょう。そんな時、私は「もう今日はダメな日!」といろいろ考えることを放棄します。なぜなら、そういった日はすべてのことをマイナスに考えてしまうからです。

普段なら受け流せることが、「私がやるからこうなるんだ……」とか、「これもできてないのかも」とか。ですから「考えるのやーめた!」でいいと思っています。そのまま寝ると、前の日よりはクリアに考えられるようになりますし、起きても難しい日は、数日考えるのを放棄、または落ち込む内容について以外に全力を注ぐべきです。 

私も育児では毎日悩みが付きませんし、日々の中でズーンとなることが当たり前ですがあります。そんなときは、仕事に全力集中にしています。自分が気にしている分野以外だと、落ち込んでいるときでも少し目向きな考え方でできた自分を褒められるからです。その積み重ねが大切。 

画面の向こうに見えているのは、その人の人生のほんの一場面です。そして、あなたの人生にもまた、誰かには見えていない大切な時間があります。 

夏が近づくこの季節。誰かの充実した毎日と自分を比べるのではなく、自分のペースで過ごす時間を少しだけ大切にしてみてはいかがでしょうか。比較はするけれど、疲れすぎたら休憩。そしてたまには考えること自体放棄してみる。そんな行動が心を穏やかに保つ力になってくれるかもしれません。

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木村好珠
Writer 木村好珠

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