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坪井安奈のパラキャリお悩み相談室「副業OKな会社だけど、職場で副業の話をしていい?」

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Q.「“副業OK”の会社に勤めています。本業の仲間に、副業の話をしていいもの?」(咲さん)

A.「話すことでプラスにもマイナスにもなり得る!まずは、副業の目的を改めて考えよう!」

こんにちは。「パラキャリお悩み相談室」の連載を担当している坪井安奈です。2013年に新卒で入社した出版社を退職し、編集者/タレント/企業広報としてパラレルキャリアを始めてから8年。(坪井さんのインタビュー記事はこちら) この連載では、私がこれまで感じてきたパラレルキャリアの実情や経験を赤裸々にお伝えしたいと思います。

改めて“副業の目的”を考えてみて

さて、今回は「副業OKな会社だけど、職場で副業の話をしていいものか?」というご相談。 

これは一見シンプルな相談に見えるかもしれませんが、実はなかなか複雑なお話。というのも、副業の話をすることは場合によってプラスにもマイナスにも働き得るからです。

そこで、咲さんにまずオススメしたいのは、改めて“副業の目的”を考えてみるということです。

最近は副業をしている人がずいぶんと増えましたが、副業の目的は人それぞれ。目的によって、副業をしていることを話した方が効果的な場合と、話す必要がない場合に分けられるかなと思います。

たとえば、副業の目的が「新しい働き方にチャレンジしたい」「いろいろな経験をしてみたい」などの理由の場合。そういう場合、副業をしていることをSNSなどで公にすることで新たなチャンスにつながる可能性がありますSNSなどに書くのであれば職場の人にもいずれ伝わることですし、隠さずに最初から話せばいいと思います。ちなみに、私の副業(複業)の理由は「新しい働き方を自ら体現していきたい」だったので、最初から公にして活動していました。

一方で、たとえば「もっと年収を増やしたい」とか「趣味の延長で少しでもお小遣いになれば」などが副業の主な目的だった場合。そういう場合は、職場であえて副業のことを話さなくてもいいかもしれません。

もちろん、言ってダメなわけではありません。ただ、話すメリットがあまりないのです。

坪井安奈のパラキャリお悩み相談室「副業OKな会社だけど、職場で副業の話をしていい?」

副業をしていると、ほかの人より「高い基準」で判断される

副業をしていることを言うと、職場での見られ方は確実に変わります。具体的にどう変わるかと言うと、副業をしていないほかの人よりもある意味“高い基準”で判断されるようになるのです。

たとえば、何かミスをした時には「副業をしてるから、本業が疎かになってミスに繋がったんじゃない?」と思われたり、成果が皆と同じだったら「副業をしてなかったら、もっと成果を出せるんじゃない?」と思われたり……同じことをしていても、ほかの人よりシビアに見られやすくなります

最近は、副業解禁の企業も増えているので、全員が全員そういう見方をするわけではないと思いますが、これは私が経験したリアルな話。相手は人間なので、初めは応援してくれていたとしても、ふとした時に嫉妬の気持ちが芽生えたりするのは当たり前。気持ちが変わって、手のひらを返されることもあるのが現実です。話すメリットがそこまでないのなら、シビアな見られ方をするリスクをわざわざ負う必要もないかなと思います。

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副業を公にするなら、覚悟も必要

私はパラレルキャリアを始めて今8年目ですが、そのうち6年ほどは会社員でもありました。社員として企業に所属しつつ、副業(複業)を認めてもらう契約を結んで公に編集業やタレント業をしていたのですが、正直言うと会社の人への「気遣い」が一番しんどかったです 

たとえばある時、食べ歩きのロケ撮影が入って会社に行かない日がありました。私にとっては仕事なのですが、タレント業をよく知らない人からすると“美味しいものをいろいろと食べて遊んでいる”ように見えてしまったようで、次の日に会社に行った時に「美味しいもの食べてお金もらえるなら、会社に来るよりいいね」とチクリと言われました。

でも、そう見えてしまうのも仕方がないことだと思います。自分にとっての副業の立ち位置と、相手からの見え方には思っている以上に乖離があります。当時はそういった乖離を埋めるためのフォローや気遣いに相当の体力を使いましたし、いろいろ試した結果、これは説明してなんとかなるものでもないなと思いました。

このように、副業を公にすることにはある種の覚悟も必要です。そこにはトレードオフが存在することをぜひ知っておいていただきたいなと思います。

ただ、「副業(複業)は、人生を豊かにしてくれる」。これは、声を大にして言いたいです。

なので、人からの目を気にして副業を諦めるのではなく、ぜひ副業とうまく付き合って、刺激的でワクワクする日々を送ってほしいなと思います。

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坪井安奈(つぼいあんな)●パラレルキャリア8年目。新卒で入社した小学館を25歳で辞め、ベンチャー企業やスタートアップ、海外(シンガポール)法人などで働いた後、個人事業主として独立。現在は、編集者/タレント/企業広報をツールに、伝え手として活動中。 

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