Q.「手始めに資格を取りたい!パラキャリ女子におすすめの資格はありますか?」(ちかさん)
A.「“取得したら何かが始まる”魔法の資格は存在しない!資格の先を見てみよう」
こんにちは。「パラキャリお悩み相談室」の連載を担当している坪井安奈です。2013年に新卒で入社した出版社を退職し、編集者/タレント/企業広報としてパラレルキャリアを始めてから8年。(坪井さんのインタビュー記事はこちら!) この連載では、私がこれまで感じてきたパラレルキャリアの実情や経験を赤裸々にお伝えしたいと思います。
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「何者かになれる」魔法の資格は存在しない
さて、今回は“資格”に関するご相談。新しいことに挑戦したいという思いがある方ほど、「何かの資格を取ってみようかな」と考えることがあるかと思います。そういう前向きな考え方は素晴らしいですよね。
ただ、ハッキリ言います。パラキャリ女子におすすめの資格は……特にありません!
あっさりしすぎた回答でゴメンナサイ。でも、これはパラキャリ女子に限ったことではなく、私は「まず、資格を取ろう」というのには反対派なんです。
というのも、“取得したら何かが始まる”という資格はこの世に存在しないからです。資格はやりたいことを実現するための手段の1つにすぎません。本当の目的は、資格の取得ではなく“その先”にあるはず。
もし、今「どんな資格でも1つ無料であげます」と言われたとします。その資格を手にして、あなたは何をしたいですか? ぜひ、まずは「自分が何をしたいのか」を最初に考えることから始めてみてください。
自信がない自分を受け入れるのも、大事な一歩
とはいえ、私は資格を全否定しているわけではありません。
そもそも、なぜ「資格を取ろうかな?」という思考になるのでしょうか? 資格を取りたくなるとき。それは「なんとなく自分に自信がない」ときが多いような気が私はしています。
私も過去に何度も資格を取ろうかなと思ったことがあります。例えば「新しい特技として、カラーコーディネーターの資格でも取ろうかな?」とか、「ワーケーションや海外という自分のブランディングを強めるために、旅行に関連する資格ってないかな?」とか。真剣に考えていたことがありました。
でも、振り返って考えてみると、その資格を取って何かやりたいことがあるわけじゃないんですよね。なんとなく自分に自信がなくて「何者かになりたい」「現状を変えたい」という思いから、資格に頼ろうとしていた自分がいたように思います。
今思うと恥ずかしいです……。資格を取るだけで何か新しいことが始まったり、何者かになれる魔法の資格なんてありませんからね。ただ、“自分に自信がないことに気づいて受け入れる”ことも第一歩だと私は思います。
資格を取って自信がつくなら、アリ
だから、もし資格によって自分に自信が生まれて次の一歩が踏み出せるなら、「まずは資格を取る」というのも悪いことではありません。同じ資格を取るにしても、「何かを変えたい→資格を取ろう」という思考でいるのと、「何かを変えたい→ああ、私って自分に自信がなかったんだ→どうしてかな?→資格を取ったら自信がつくかな?」というのとでは、自分との向き合い方の深さが違います。
いずれにしても、資格を目的にせず、目的達成のための手段にすることです。「やりたいことを叶える手段として」、「自分に自信を持つ手段として」……。
どんな資格もそんなふうに目的をはっきりと持って目指せば、価値があるものになるのではないでしょうか。
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坪井安奈(つぼいあんな)●パラレルキャリア8年目。新卒で入社した小学館を25歳で辞め、ベンチャー企業やスタートアップ、海外(シンガポール)法人などで働いた後、個人事業主として独立。現在は、編集者/タレント/企業広報をツールに、伝え手として活動中。